みなさん、愛犬のトイレ事情はいかがですか?
屋外に行けば排泄するけど家の中ではトイレをしてくれない。そんな「トイレのお悩み」を抱えている飼い主さん多いですね。
今回は、わんちゃんの「室内トイレトレーニングのコツ」を動物看護師が解説します。
<この記事を読んでわかること>
■トイレトレーニングで大切なこと
■成功させるためのコツ
■室内トイレトレーニングに効果的なトイレ
室内トイレトレーニングの必要性!
散歩や外で排泄をしていると、室内でトイレをしなくなる子は多いです。
室内でトイレができない場合、どんなお困りごとかあるでしょうか?
外での排泄に慣れてているわんちゃんは「室内を汚したくない!」という意識が強いので、間に合わずに汚してしまうと、ショックを受けてしまいます。
ベストは、室内でも室外でもトイレができるようになっておくこと!
環境や状況が変わっても、排泄をすることが愛犬のストレスにならないように、トレーニングしておきましょう!
室内トイレトレーニングを成功させる3つのコツ!
まず、トイレトレーニングを成功させるために3つのコツを覚えましょう!
1.排泄のタイミングを知ろう!
わんちゃんが排泄したくなるのは、おおよそ下記のタイミング。
■起きたとき
■ごはんの前後
■運動中や運動後
■寝る前
排泄をしたくない時に愛犬をトイレに連れていっても、なぜトイレに連れて来られたのか、わんちゃんにはわかりません。
何度も連れて行くより、排泄しやすいタイミングでトイレに連れて行った方が、「排泄したくなったらトイレに行く!」ということを覚えてくれます。
子犬の場合は、長く尿をためることができないので、排泄の頻度が高くなります。
上記のタイミング、プラス数時間おきにトイレに連れていきましょう。
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2.排泄したくなるモノを知ろう!
排泄を誘発するモノもいくつかあります。
それをトイレに置くことで、排泄が誘発され「ここはトイレなんだ!」と認識しやすくなります。
■土や草のにおい
■土や草や砂利の感触
■他のわんちゃんの匂い
■自分の排泄の匂い
3.ほめるタイミングを知ろう!
トイレが成功したときにほめるタイミングは2つあります。
A.排泄が終わった直後
B.排泄が終わった後
A.排泄が終わった直後
わんちゃんは「過去」におきたことと「今」起きていることを結びつけるのが苦手。 そのため、排泄が終わった直後にほめないとどの行動がほめられているのかがわかりません。
わんちゃんの短期記憶は、約3秒ほどと言われています。排泄が終わった直後にほめてあげましょう!
わんちゃんが混乱するので、失敗したり、うまくいかなくても怒らないであげましょうね。
B.排泄が終わった後
外での排泄に慣れているわんちゃんにとって、室内での排泄は嫌なこと。嫌なことの後にご褒美をあげると、ご褒美があるから嫌なことを頑張れるようになります。
だからトレーニング中に怒ったり、飼い主さんの機嫌が悪くなると「嫌なこと」を我慢したのに「怒られた」とわんちゃんが覚えてしまいます。
トレーニング中は、おおらかな気持ちでチャレンジしましょう!
室内トイレトレーニングにチャレンジ!
わんちゃんが「室内=トイレをする場所ではない」と覚えている場合、最初は外に近い環境にしてあげることが大切。
下図のようなトイレを用意しましょう。
室内に土を持ち込みたくないという方は、人工芝をカットして置きましょう。
わんちゃんがトイレに慣れてきたら、少しずつ土や植物を減らします。
設置場所のポイント!
トイレを設置する場所も大切です。設置場所のポイントは2つ。
■広めのトイレを用意できる場所
■寝床と離れた場所
わんちゃんは排泄をする前に匂いを嗅いだり、グルグル回ったりします。狭い範囲でトイレをすることに慣れていないので、広めのトイレを用意してあげましょう。
また、わんちゃんは寝床の近くで排泄することを嫌がります。
■寝床に排泄をすると、匂いで外敵に家を気づかれるという本能が残っている。
■寝床をきれいに保ちたいという習性
寝床とトイレは空間を分けてあげましょう。
トイレへの誘導はどうする?
排泄のタイミングや排泄の要求があったら、トイレに誘導しましょう。
ご飯の後や散歩の前がオススメです。
トイレを覚えるまでは要求吠えで愛犬との我慢比べになることも。トイレができたらほめて、その後に好きなことをしてあげるとがんばって少しずつ覚えてくれます。
覚えるまでが大変ですが、将来に備えて、トイレトレーニングしてみるのはいかがでしょうか。
<参考文献>
・イヌの動物行動学: 行動、進化、認知/アダム ミクロシ (著), ´Ad´am Mikl´osi (原著), 藪田 慎司 (翻訳), 森 貴久 (翻訳), 川島 美生 (翻訳), 中田 みどり (翻訳)
・愛犬との絆を深める散歩でマスターする犬のしつけ術/著者:田中雅織
・動物看護のための動物行動学/著者:森裕司 武内ゆかり 監修:日本小動物獣医師会 動物看護師委員会
・犬の科学 ほんとうの性格・行動・歴史を知る/スティーブン ブディアンスキー (著), Stephen Budiansky (原著), 渡植 貞一郎 (翻訳)
<画像元>
無料写真素材 写真AC
かわいいフリー素材集イラストや
Pixabay
・(元)認定動物看護師
・一般社団法人日本小動物獣医師会 動物診療助手
やんちゃなミックス犬とおっとりトイプードルと暮らす。
大学在学中に「病気になる前の予防が一番大事」と気づき、
ペットフードやペットサプリメントの会社に就職。
「食」に関するさまざまな知識を身につける。
愛犬を亡くしたときに
「もっと色んな情報を知っておけば」と感じた後悔を
「他の飼い主さんにはさせたくない」との思いから、
ライター活動を開始。
「勉強になった・信頼・わかりやすい」を目標に情報を発信しています。
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