愛犬のトラウマを克服したいと悩んでいませんか?筆者の飼っている2匹の愛犬も、元保護犬という環境の中で様々なトラウマを抱えて我が家にやってきました。
犬がトラウマを克服したいと思う気持ちを大切にすることが1番ですが、飼い主にできることもたくさんあるのです。
この記事を読み終わる頃には愛犬のトラウマと上手に付き合う方法を知り、克服できる日も近いと感じることができるでしょう。
犬のトラウマはどうして引き起こる?
犬のトラウマが引き起こる理由は、基本的に人と同じです。
「怖い」「痛い」「辛い」「悲しい」「苦しい」という感情を抱いたとき、2度とそんな思いはしたくないと誰もが思いますよね?
それは犬も同じで、何度も何度もそんな思いをさせられると心に傷が付き、その後の生活で「当時の状況」を避けようとします。
それでも避けられないときや対象が人や日常生活に欠かせないものの場合は、噛む・吠える・唸るなどの攻撃に出るのです。
犬のトラウマは何が引き金で症状が現れる?
犬のトラウマは「当時の状況と酷似している瞬間」に引き起こされて、症状が現れます。
愛犬が同じ症状を繰り返し発症するようになる前に、何か記憶に残るような出来事はなかったかよく思い出してください。
例えば、男性から車のあるガレージで日常的に暴行を受けていて、棒状のようなもので叩かれていたとします。
この場合、「男性」「車」「ガレージ」「棒状のようなもの」がトラウマの引き金になるのです。
男性も、車も、ガレージも、棒状のようなものも、どこにでもあって日常生活ではたくさん目にしますよね。
このように犬が抱えるトラウマの多くは過去に原因があり、引き金となるのは日常生活の中にありふれたものです。
犬がトラウマを感じたときに出る症状はどんなもの?
犬がトラウマを感じたときに出る症状は、以下のものです。
・全身痙攣
・尻尾を体に巻いて、小さくなる
・吠える
・噛む
・パニックを起こして落ち着きがなくなる
・脱糞、おもらしをしてしまう
・尻尾を追い回し、くるくると回り続ける
・尻尾や足などを痒くないのに噛み続ける
犬のトラウマ、震え・怯え・パニックに対処する方法は?
愛犬の辛そうな姿を見ていると、飼い主としては何もしてあげられない虚しさに悲しくなってしまいますが、実は愛犬にトラウマの症状が出たとき、飼い主にもできることがあるのです。
【噛む・吠える】
攻撃的な行動を取る場合は、速やかにその場所から離れるようにしましょう。
犬自身は怖さから攻撃しているだけなのに対し、その攻撃で被害が出てしまった場合、犬自身に悪気がないのに悪者にされてしまう可能性があるからです。
リードを強く引きそこから離れ、優しく撫でて落ち着かせましょう。
【脱糞、おもらしをする・パニックを起こして落ち着きがなくなる】
これらの症状は一時的であることが多いものの、繰り返すことが多いのも特徴です。
どのような場所・時・状況で症状が出るのか特定し、愛犬のトラウマを見極めてあげましょう。
心の傷が薄くなると共に症状も落ち着いてきますので、それまでの間は根気よく愛犬の心に寄り添うのが1番です。
【全身痙攣・尻尾を体に巻いて小さくなる】
この場合は、毛布やタオルケットでくるんで抱いてあげてください。
筆者の飼っている犬もこの症状が出るのですが、色々試した結果、毛布かタオルケットでくるんで抱いてあげるのが1番早く落ち着くことが分かりました。
毛布やタオルケット以外であれば、飼い主さんの匂いがついたシャツや愛犬が寝るときに使っているものなども効果がありますよ。
【尻尾や足を痒くないのに噛み続ける・尻尾を追い回し続ける】
この症状が1番深刻で、人間でいう精神病に近い状態になってしまっています。
犬は過去を振り返らず前だけを見る生き物だといわれていますが、それでも何年も同じ状況が続けば健康な精神を保つのも難しくなってしまいます。
飼い主にできるのは適切なドッグトレーナーを見つけ、必要な治療を受けさせることです。
犬のトラウマを克服するために、飼い主ができることは?
犬のトラウマを克服するために飼い主ができることは、そんなに多くはありません。
ですが、どんな形であれ「犬の心に寄り添うこと」を意識してください。
私は幼い頃から犬と共に生活してきましたが、いま飼っている2匹以外はペットショップで購入した子犬でした。
保護犬を引き取ると決めたとき多少なり手がかかることは覚悟していましたが、それでも全身痙攣を起こしたり尻尾を追い回し続ける姿を見ていると、飼い主として何もしてあげられない虚しさと悔しさに襲われます。
どうしたら安心するか、怖がっているものを取り除くために何ができるか、自分が同じ立場ならどうされるのが嬉しいのか。
その気持ちが犬にとって1番の癒しになるのです。
まとめ
愛犬のトラウマは、見ている飼い主まで辛くなってしまうものですよね。
克服させてあげたい気持ちはよく分かるのですが、愛犬のペースを大切にしてください。
犬のトラウマは少しずつ時間をかけて克服しないと、悪化したり再発する可能性もあります。
飼い主にできることは以下の通りですので、ぜひご記憶いただいて愛犬のトラウマと向き合ってみてください。
・人が怖い・辛い・悲しいと思うことは、犬も同じように感じる
・トラウマの引き金となるものが何か、把握しておこう
・犬の心に寄り添うことが1番の良い薬になる
沖縄移住をきっかけに保護犬ボランティアを始め、アメリカン・ピットブル・テリアとジャーマンシェパードドッグの元保護犬2匹と一緒に暮らす。
アメリカン・ピットブル・テリアがアレルギー疾患を抱えていたことをきっかけに、食の大切さを知り、現在は生食にこだわった食事を取り入れている。
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