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犬だって不公平は許さない!多頭飼養する前に知っておきたい犬のジェラシーと注意点

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人の社会では、悲しいことに不平等や不公平な判断が多く、それによって傷つく人も多い世の中だと思います。

ですが、この不平等や不公平な判断を許さないのは、実は犬も一緒だってご存知でしたか?

今回は、多頭飼養を検討する前に知っておきたい犬のジェラシーと注意点などのお話です。

既に多頭飼養中の飼い主さんにとっても役立つ情報ですので、是非とも最後までお付き合いくださいね!

犬は基本的に協力的な動物

犬は、基本的には人・犬だけではなく、猫、うさぎ、フェレットなど、種を超えた協力関係を築ける動物だと言われています。

それこそ、仲の良さが深ければ深いだけ、犬は自分の利益にならないようなことであっても、相手のためになるような行動を見せることが実験で証明されているようです。

とはいえ、中には流石に初対面の犬だと協力的な一面を示さない犬もいたのだそう。

ただ、犬はこのような実験以外にも、飼い主さんに対して非協力的な態度を示す人に対しては、その人に嫌悪感情を示し、おやつを差し出されても受け取らなかった、という実験結果が証明されています。

犬は、元から習性として備わっている協調性や団結力を、人と生活を共にしていく上で尚のこと強めてきた動物といっても過言ではありません。

例えば人が悲しんでいれば、そっと傍に寄り添えるだけの共感力も犬にはありますし、歩くスピードが犬同士で違う場合には、その犬に合わせてスピードを調整する事だって犬には出来ると言われています。

そのため、犬の基本的な公平な観点を、飼い主さん自身の態度で知らぬ間の不公平を作り出してしまっていたとしたら…。

続いては、多頭飼養をする上で愛犬同士の不仲に繋がってしまう恐れを招かないために知っておきたい、犬のジェラシーについて示した実験内容を見ていきましょう。

犬は不公平に扱われると言うことを聞かなくなる⁉

犬の不公平についての実験は、2008(平成20)年とやや古いものになりますが、この時点ですでに判明していることが分かっています。

この実験内容は2008(平成20)年にオーストラリアのウィーン大学にて行われたもので、至ってシンプルな内容でした。

2頭の内1頭に対しては「オテ」という芸に従ったらおやつをあげることを繰り返し、もう1頭に対しては従ってもおやつをあげないことを繰り返したのです。

その結果、計30回行われた「オテ」という要求のうち、おやつを与えた側の犬に関しては途中でおやつを与えなくなっても20回もの「オテ」に従いましたが、最初からおやつを貰えなかった側の犬に関しては12回目で「オテ」に従わなくなったのでした。

この結果は、明らかにおやつを貰えなかった側の犬は、研究者の不公平な対応に不満を抱き、ジェラシーを持った証だと言うことを証明しました。

群れで生活してきた犬にとって、このようなえこひいきや理由のない差別については、人同様不満を感じ、そして最終的には人の言うことを聞かなくなる可能性を秘めています。

筆者も以前は初代柴犬と2代目シェルティー、2頭の多頭飼養の上で生活していました。

出来るだけ平等に公平にという接し方のもと愛犬たちと接していましたが、如何せん初代と2代目の年齢差が13歳と離れていたため、時には初代を贔屓目に扱ってしまったりして、もしかしたら2代目の不平・不満を買っていたかもしれません。

ただ、2代目シェルティーはとても賢くお利口だったため、初代柴犬に寄り添う形で常に協力関係を結んでくれたのを今でも鮮明に覚えています。

しかし、全ての犬が全てこのようにして、協力的かといえばそうではない場合が大いにあるため、今現在多頭飼養中の飼い主さんに関しては、出来る限り愛犬たちへの不公平に繋がらないよう意識しましょう。

犬の不公平に対する注意点とは?

さて、犬が人と同じように不平等や不公平に不満を抱き、ジェラシーを持つことは分かったものの、具体的にはどんなことが不公平になって、どんなことがそうではないのでしょうか?

それは、その子の性格によって変わります。

もっと明確に言うなら、その子自身の態度に表れるか表れないかで、接し方に気を付けるしか他なりません。

「それじゃ答えになってない!」

と、思われる方も大勢居るかもしれません。

ですが、人でもある特定の事柄に不公平だと感じて態度に表れる人が居る一方、同じように不公平だと感じても態度に一切表れない人が居ます。これは犬の場合でも同様で、その子の性格によってはどちらも不公平だと感じていても、一方ではそれが明らかに態度で分かる場合と、態度を見ただけでは分からない場合があるのです。

ただ、犬の場合はそれでも少なからず「これは不公平になるだろうな」と思える項目がいくつかあります。

あくまでも一般的な内容ではありますが、以下のような項目については決して不公平のないような対応で、愛犬たちに接するよう注意しましょう。

▽『犬の不公平になりやすい項目』

・褒め方(一方だけ偏った褒め方をしていないか)
・叱り方(一方だけ語気が強くなったりしていないか)
・おやつ(一方だけ量が多くなったりしていないか)
・遊び方(どちらに対してもしっかりと遊んであげられているか)
・撫で方(どちらに対しても満足するまで撫でてあげられているか)
・散歩(大変でもどちらともしっかり散歩に行けているか)

もしかして不公平になっているかも…?と思った時の対処法

多頭飼養は、はたから見ると愛犬に新しい兄弟・姉妹が居て、賑やかで楽しい日常とも思える風景かもしれません。

しかし、そのような日常を継続するためには、飼い主さん自身による愛犬たちへの接し方が平等・公平でなければならず、常に同じ態度で接してあげることがカギとなります。

そのため、もしもご自身の接し方に対して、「どことなく公平性に欠けるかも…?」と思うようなことがあった際には、まずはご自身の愛犬に対する接し方で違いがないかを見極めましょう。

筆者の場合で例えますと、初代柴犬と2代目シェルティーでは、まず年齢に大きな差(13歳差)があったことはお伝えしました。

13歳という年齢差があると、どうしても初代の方に目を配らせて、ちょっとでも2代目の初代に対する当たりが強いと咄嗟に「ソラ!」と勢いよく名前を呼んで制することも多かったのですが、すぐに「そっとクンクンだよ~?」と言ったように、言葉のニュアンスに柔らかさを持たせて、愛犬自身が「何今の…」と感じないような接し方を心掛けていました。

また、散歩の時も我が家では最初こそ2頭一緒に散歩に出掛けていましたが、途中から歩くスピードや距離などに差が生まれてきてしまったため、一時的に別々に散歩へ出掛けていました。

しかし、それではやはり初代を連れて行く際に「私も!」と目を輝かせて見てくる2代目の主張が強かったため、初代には1kmくらい先にある公園まではカートに乗ってもらって、2代目には家から公園の往復をしっかり散歩してもらっていました。

当然初代は公園内を一周ぐるっと回るだけの体力がその頃にはほぼなかったため、公園内の芝生で一旦下ろしてしばらく自由にさせ、その間2代目は休憩、そして終わったらまた2代目の散歩、というように不公平さが生まれないよう工夫しました。

この他にも、褒める時にはどちらに対しても公平に褒めることを意識し、おやつを与える時もどちらともに平等に与え、どちらか一方に偏りがないよう意識しました。

結局のところ、人であれ犬であれ、不平等や不公平という対応は、されて気持ちの良いものでは決してありません。そのため、もしもご自身の中で「公平性に欠けるかも…?」と感じるような場合があった際には、何よりもご自身の接し方を見つめ直すことで対処するよう心掛けましょう。

まとめ

いかがでしたか?

犬に対して不平等や不公平な態度を示すと、あからさまに拗ねたりする子も多く居るかと思いますが、みんながみんなそうとは限りません。

愛犬の性格によっては、ただ我慢しているだけで本当は「不公平だ…」と感じている子も居るかもしれないため、多頭飼養中の飼い主さんは出来るだけ愛犬たちに対する接し方に差が生まれないよう意識しながら、日々愛犬たちが「飼い主さんに愛されている!」と思えるような接し方で、愛犬と向き合ってあげてくださいね。

<参考書籍>

犬の笑顔が見たいから

教養としての犬 思わず人に話したくなる犬知識130

<参考サイト>

イヌのジェラシーを検証
>https://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/news/14/705/

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yukako

yukako

幼少期の頃より柴犬やシェットランド・シープドッグと生活を共にし、現在は3代目となる柴犬と暮らしております。
また、生前疾患の多かったシェットランド・シープドッグをキッカケに取得した愛玩動物飼養管理士などの様々な資格の知識を生かし、皆様に役立つような記事を提供、執筆出来ればと思っております。
何卒、よろしくお願い致します。
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