散歩中に飼い主さんを引っ張って散歩する愛犬の多くは、好奇心が旺盛であったり、散歩が大好きであったりすることから来ているとされています。
しかし実はこの行動を許していると、後々後悔しかねない弊害が起こってしまう危険性があることをご存知でしょうか?
今回は、そんな犬の引っ張り癖の放置によって起こる危険性とは何なのか?それを回避するためのお助けハーネス、注意点などを詳しくご紹介します。
<目次>
犬が散歩中引っ張ってしまう理由って何?

そもそも犬が散歩中、飼い主さんを引っ張って『我先に!』と歩きたがってしまう理由には、どのような理由が考えられるのでしょうか?
まずは以下でいくつか確認してみましょう。
▽『散歩中犬がリードを引っ張る主な理由』
・好奇心が旺盛で興味対象が多い
・散歩がとにかく大好きで仕方がない
・信頼関係がまだできていない
好奇心が旺盛で興味対象が多い

冒頭でも少し述べた通り、犬は性格にもよるものの、基本的には好奇心旺盛な子が多く居ます。
そのため、その好奇心によって掻き立てられた興味対象が多い場合、愛犬は飼い主さんの言葉が耳に入らず、「あっちも!こっちも!」とすごい勢いでリードを引っ張って行ってしまうことがあります。
散歩がとにかく大好きで仕方がない

愛犬自身が散歩するのが大好きで仕方ない場合、その嬉しさからくる興奮で、飼い主さんの持つリードを引っ張って行ってしまうことがあります。
この場合、興奮さえ収まれば後はゆったり歩く子も中には居ますが、そうでない場合には、自分が満足するまで率先して歩き続ける子も居ることでしょう。
信頼関係がまだできていない

愛犬と飼い主さんとの間で、まだ信頼関係がしっかりと出来上がっていない場合、飼い主さんの指示に従わずに自分の行きたい方角に行きたがることがあります。
これは、例えば主従関係が不十分であった場合や「引っ張ったことで言うことを聞いてくれる」と愛犬が学習してしまった場合に見られます。
今では主従関係と言っても、昔のようにビシバシ指導するような“リーダー格”の立場ではなく、“親”のような立場こそ、最適な犬との主従関係という認識になりましたが、それが甘い場合にはもしかしたら犬からは、「頼れない」と思われてしまっているかもしれません。
犬の引っ張り癖の放置によって起こる危険性とは?

では、このような引っ張り癖を放置した場合、どんな危険性が隠れているのでしょうか?ここでは犬の引っ張り癖の放置によって起こる危険性をいくつかご紹介します。
▽『犬の引っ張り癖の放置で起こる危険性』
・首に対する負荷や圧迫リスクを高める
・交通事故や迷子になるリスクを高める
・特定の疾患発症リスクを高める
首に対する負荷や圧迫リスクを高める

愛犬がよく引っ張る姿を見ていれば分かると思いますが、すごい勢いで前へ前へと愛犬が進もうとしている場合、この行動は何よりも首に対する負荷や圧迫のリスクを高めることに繋がってしまっています。
中でも、愛犬が引っ張るからと飼い主さん側からもリードを引っ張ってしまうと、拮抗した力が益々強くなって、愛犬の首や気管への悪影響に繋がってしまうため、注意が必要です。
交通事故や迷子になるリスクを高める

愛犬の引っ張る力が強いと、それは時として交通事故や愛犬を迷子にさせてしまうリスクを高める危険性があります。
特に伸縮リードを使用している場合、通常のリードと違って持ち手部分が特殊な形状をしているため、ロックを掛けて愛犬の咄嗟の引っ張りに対応しようとする飼い主さんも居るかもしれませんが、意外にもそれだと対応しきれず手から離れてしまうことがあります。
愛犬の引っ張り癖が強い場合、リードは極力通常リードで対応し、出来るだけ早い段階から引っ張り癖に対する対応を心掛けてください。
特定の疾患発症リスクを高める

犬との散歩で引っ張り癖を放置してしまっていると、特定の疾患に関する発症リスクを将来的に高めてしまう危険性があります。
この時気を付けておきたい主な疾患には、眼疾患、神経疾患、脊髄疾患、呼吸器疾患などが挙げられますが、特にここで気を付けておきたいのは、眼疾患及び呼吸器疾患です。
眼疾患や呼吸器疾患に関しては、眼圧の上昇に直接関係して将来的に緑内障の危険性を高めたり、気管の圧迫に直接関係して気管虚脱などの危険性を高めたりするため、早い内に対処することが大切です。
引っ張り防止にオススメ!お助けハーネス3選

犬の引っ張り癖を直すには、基本的には根気強いしつけで、引っ張るのを止めさせる方法が推奨されます。
ただ、そのしつけを行なう上で、是非とも併用してほしい引っ張り防止にオススメなお助けハーネスを、ここでは3つご紹介します。
イージーフィットパワーハーネス
胸部への圧迫に配慮しつつ、引っ張り防止にも配慮した設計で作られたこちらのイージーフィットパワーハーネスは、引っ張り癖に悩んでいる飼い主さんやクッション性やフィット感にもこだわりたい飼い主さんに、とてもオススメです。
このハーネスは、他にも愛犬のハーネスの抜けにくさや頭から装着しない設計などにもこだわって作られているため、例えば後ろに後退してスポっとなりやすい柴犬の飼い主さんや頭からの装着に抵抗のある愛犬などにもオススメです。
EZYDOG クロスチェックハーネス
▲インターズー・クリニッククラブ楽天市場店|価格:4,650円~5,247円(送料無料)|カラー:2色|サイズ:XS~XL
シンプルではあるものの、引っ張り防止に富んだ機能性を持ち合わせたこちらのEZYDOGクロスチェックハーネスは、見た目こそ普通の8の字型ハーネスですが、背中側と胴側に備えられたリングで、それぞれ通常用とトレーニング用と、状況によって使い分けられます。
特にトレーニング用として備えられている胴側のリングは、リードを上へ少し引くと加わる力が胴に対して加わり、首や気道への圧迫を防げる上、自然と愛犬が立ち止まるような作りとなっているため、しつけに重点を置きたい飼い主さんにオススメです。

ちなみに我が家の愛犬も愛用していて、とても重宝しています。
コーラルピーナ クラシック パワーミックスハーネス
▲STORCH楽天市場店|価格:3,380円~4,980円(送料無料)|カラー:21色|サイズ:1~8(1kg~25kg)
一見すると普通のハーネスのように見えるこちらのコーラルピーナクラシックパワーミックスハーネスは、軽量や機能性だけではなく、通気性、そしてデザイン性にもこだわったハーネスとなっています。
このハーネスの凄いところは、背中側にあるリングの仕組みが、愛犬自身が引っ張った時に軽く締まる仕様となっている点です。
このハーネスは、アジャスターによってあらかじめ調節しておくとその位置まで愛犬が引っ張った時にキュッと軽く締まるため、愛犬の自制心などを養いたい場合にオススメです。
引っ張り防止ハーネスを使用する際の注意点

愛犬の引っ張り癖を軽減させたい場合、併用すればとても役立つ引っ張り防止ハーネスの使用ですが、そのハーネスを使用する時には、当然ながら事前に愛犬の様子を確認しておくよう注意しましょう。
この場合の確認とは、頭から被せることへの抵抗性の有無と、リードの装着位置に関しての確認についての注意となります。
というのも、犬の性格によっては背中側のリングは良くても、胸側のリングでは歩きたがらなくなったりする可能性があるからです。
それこそ、胸側のリングにリードを付けた瞬間、愛犬が体を後退させてしまうような場合には、そのままハーネスごとスポっと抜けてしまう危険性があるため、注意が必要です。
上記のハーネスは、基本的にネットで販売されているため『気軽に試す』ということは難しいかもしれませんが、大型のペットショップやペットグッズを数多く扱っている量販店では、稀に引っ張り防止用のハーネスが置かれていることがあるため、見つけた時にはまずは試してみて、その上で購入の検討を心掛けると良いでしょう。
まとめ

犬の引っ張り癖は、その癖自体が治らないのはもちろん問題ですが、それ以上に様々な危険リスクに晒されることの方が問題です。
特に緑内障や気管虚脱といった疾患については、首輪に対する報告ではあるものの、リスクが高まると結果報告が示されているため、甘く見ないことが大切です。
犬の散歩は基本的に欠かすことが出来ないルーティンの一つですが、少なくとも愛犬に引っ張り癖があるような時には、そこに関係する首輪やハーネスの検討を、是非とも心掛けてあげてくださいね。
<参考サイト>
BUDDY BELTS|愛犬に首輪以外の選択も|Mofuupy
>https://www.mofuupy.com/html/page35.html#koujyousen

また、生前疾患の多かったシェットランド・シープドッグをキッカケに取得した愛玩動物飼養管理士などの様々な資格の知識を生かし、皆様に役立つような記事を提供、執筆出来ればと思っております。
何卒、よろしくお願い致します。

最新記事 by yukako (全て見る)
- 犬には苦手な柄がある?犬に警戒される柄の種類やその理由、注意点をご紹介! - 2025年3月29日
- 犬の発情が来る前に今一度考えよう!避妊・去勢手術の必要性、犬種別の適正時期について - 2025年3月27日
- 検討はお早めに!犬の引っ張り癖の放置で起こる危険性や回避するためのお助けハーネスをご紹介! - 2025年3月24日
- 犬は人の嘘を見破れる?その真相から犬に嘘をつき過ぎると起こる弊害をご紹介! - 2025年3月23日
- 愛犬の褒め方、いい加減になっている人は要注意!適当な褒め方がダメな理由や弊害とは? - 2025年3月17日