カメラ目線で可愛い笑顔が眩しいワンコの写真、素敵ですよね。
特にSNSが普及しだしてからは、多くの人が愛犬の写真を投稿して、その姿に癒されている人も多い事でしょう。
ただ、犬は案外そのような写真撮影を苦手とする【カメラ嫌い】な子が実は多いってご存知でしたか?
今回は、そんな愛犬の心理について。
犬が写真を嫌がる理由や嫌がる場合の対策方法、上手く撮るコツなどを詳しくご紹介します。
カメラ目線で犬の写真を撮れる割合は約3割!
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犬や猫を迎えると、自然と思い出として写真を残したいと思うのは、飼い主の性といっても差し支えないのではないでしょうか?
特に楽し気に愛犬が遊んでいる可愛い姿を目にした時は、「シャッターチャンス!」と意気揚々とカメラを向ける飼い主さんも多いかと思いますが、レンズを向けた瞬間“ピタッ”と動きを止めて、「…なんでしょう?」というような顔を愛犬が向けてくるなんてことも、珍しくはない光景かと思います。
その感覚は案外多くの飼い主さんも感じているようです。
ブリーダーと飼い主さんのマッチングサービス事業『ブリーダーナビ』を提供する株式会社アニマライフ(代表者:牛丸 敦詞 会社所在地:東京都新宿区神楽坂)では、2021年10月23日に実施した【愛犬はカメラ目線で写真を撮れるか】といった調査アンケートで、次のような結果を報告しています。
▲愛犬はカメラ目線で写真を撮れる?|(ブリーダーナビ公式YouTubeでのアンケート 2021年10月23日実施 回答数79)
驚くことに、「なにもしなくてもカメラ目線をくれる!」と回答した飼い主さんはわずか3割に留まり、残りの飼い主さんに関しては、何かしら「工夫をしてカメラの方を向かせている」といった回答や「全然カメラを見てくれない…」といった回答が、約7割以上を占めました。
今やSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)で多くの愛犬の写真を目にすることは久しくなりましたが、近年でも意外と犬がカメラに対する苦手意識を持ち合わせていると感じる飼い主さんは多いようです。
犬がカメラを嫌う3つの理由
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では、なぜSNSが普及して多くの愛犬写真が投稿されて久しい昨今にも関わらず、上記のような回答が多いのでしょうか?
ここでは、犬がカメラを嫌う心理について、3つほどその理由を見ていきましょう。
犬がカメラを嫌う理由①:レンズへの警戒心
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犬自身がカメラを嫌う最も考えられる大きな理由の1つに、カメラレンズへの警戒心が挙げられます。
犬は基本的に人であれ、犬であれ、『長く見つめられる、もしくは目を合わせる』という行為に一定の警戒心や敵意、または恐怖心や不安感といった感情を覚えます。
それは、通常お互いを真正面から見つめる行為というのは犬からすると、【挑戦や挑発】というような意味合いを持たせるからです。犬にとってカメラのレンズは、【目】と似たような役割をしており、それは『見つめられている』という感覚とも似ているため、見つめられることを苦手とする犬からすると、飼い主さんがカメラを向ける行為は、恐怖やストレスに繋がってしまう場合があります。
犬がカメラを嫌う理由②:フラッシュやシャッター音への恐怖心
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カメラやスマートフォンで愛犬を撮影する際、そのフラッシュやシャッター音に恐怖心を抱いてカメラを嫌がる子も居ます。
人であればカメラ機能の一つとして使われるフラッシュやシャッター音は、それがただ単に辺りを明るくしたり、ボタンを押した時の音という理解が出来ているため、何ら問題はありません。
しかし、犬の場合はそもそもカメラにそのような機能が付いていることを理解する概念が存在しないため、自分に向けられる物体に恐怖心や不信感を抱いても不思議ではないのです。
特に犬は嗅覚ほどではないものの聴覚も優れている動物なので、聞き慣れない音には敏感に反応します。また視覚についても視力が悪い分、突然近場から明るい強い光が放たれたら、カメラを嫌がるのも無理のないことと言えるでしょう。
犬がカメラを嫌う理由③:飼い主さんの度重なる掛け声への嫌気
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愛犬の写真を撮ろうと思う時に限らず、人の写真を撮る時にも私たち人は良く掛け声をかけて写真を撮ります。
しかし、そうした掛け声は撮られる側の愛犬の立場によっては、愛犬の心を辟易(へきえき)させてしまっているかもしれません。なぜなら、人が人に対して向ける掛け声ならば、その掛け声は基本的に理解できるため、「はいチーズ!」などの掛け声によって、カメラレンズに視線を向ければ済む話です。
けれど、人が犬に対して向ける掛け声は、どちらかというと「こっち向いて!」や「じっとしていて!」といった一種の“言葉”を何度も掛ける事が少なくないため、犬からすれば、「また?なんで?」というような感情と共に、「アレ(カメラ)が向くとうんざりする…」という感情が芽生え、カメラのみならず、その時の飼い主さんに対しても嫌がってしまう可能性が生じます。
犬がカメラを嫌がる場合の対策方法とは?
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せっかく迎えたから思い出をいっぱい残したいのに愛犬がカメラを嫌がる。
そんな場合には、以下のような対策方法があります。
▼【カメラ嫌いの犬の主な対策方法】
・屋外など家以外の場所で撮影する
・できる限りのズーム機能を使って撮影する
・フラッシュやシャッター音をオフに設定する
・カメラ機能ではなくビデオ機能を使って撮影する
カメラ撮影を嫌がる愛犬の写真を撮る時には、とにかくできるだけ愛犬に対してストレスが掛からないような方法で、撮影することを心掛けることが大切です。
家の中で写真撮影をしようとすると途端にその場を離れたり、そっぽを向いてしまう場合には、ドッグランといった屋外などへ愛犬と一緒に出掛けた際に、ズーム機能などを上手く活用しながら写真撮影に臨むと良いでしょう。
そのような方法は、愛犬の自然体な姿が嫌がる素振りも見せずに撮影することが可能で、万が一レンズと目が合っても、イコール動きを途中で“ピタッ”と止めるような仕草は下がる可能性があります。
また、フラッシュやシャッター音はオフ設定にすることで、光や音が嫌でカメラを嫌がる愛犬の場合、効果は期待できることがあります。
さらに、撮影する機器がスマートフォンである場合なら、何もカメラ機能のみに頼るのではなく最初からビデオ機能にした状態のまま愛犬を撮影し、その後スクリーンショットなどで画像として残すのも、時には有効な手段となることでしょう。
いずれにしても、愛犬がカメラに対して苦手意識が強い場合には出来る限りカモフラージュが効くような工夫を施すことで、対策を取ることを意識すると良いでしょう。
カメラ嫌いの愛犬の写真を上手く撮るコツ
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それでは、カメラ嫌いの愛犬の写真を上手く撮るコツをここではご紹介します。
▼【カメラ嫌いの愛犬の写真を上手く撮る主なコツ】
①おやつやおもちゃで気を引く
②撮影出来た後には必ず褒める
③カメラをスマホカメラに変えてみる
④飼い主さん自身が楽しく振舞う(掛け声はかけない)
犬は基本的に、人のように写真を撮ることで【記念になる・思い出作りをする】というような概念は持ち合わせません。
犬は常にその時その時の瞬間を生きているため、人が思う「こうしたポーズをしてほしい」や「じっとしていてほしい」という要望は、犬からしてみると不自然なことそのものと言えます。
しかし、上記のような項目のコツを掴むことである程度その不自然さを払拭できれば、犬にとってもストレスを掛けさせることなく、写真撮影に臨むことが出来るでしょう。
特に②、③、④の項目については、愛犬を撮影した後の反応や様子を窺がうこと、飼い主さん自身のこだわり・振舞い方などの変え方が重要となってくるため、特に気に掛けることが大切です。
例えば、仮にそれまで一眼レフカメラなど、レンズ自体も存在感のあるようなものを使用していたなら、いっそのことスマートフォンに変えてみると、案外その存在感が無くなっただけでも愛犬は怖がらなくなるかもしれません。
また、飼い主さん自身の振る舞いが、「こうして!」や「あ!動かないで!」という自然と声が大きくなってしまうような発言が多かった場合には、もしかしたらその言葉は愛犬にとってストレスとなり、あくびや鼻を舐めるような行動(犬が落ち着いてほしい時のボディランゲージの一つ)に繋がっているかもしれないため、自然に楽しむ振舞いを意識することが大切です。
そして何よりも撮影が成功した暁には、しっかりと愛犬を褒め、その日に上手く撮影できなくても、その時には次の機会と思って愛犬を無理に付き合わせずに向き合うことを意識して接してあげてください。
そうすることで、カメラを嫌がる愛犬の気持ちにもおのずと変化が生まれてくるかもしれません。
<参考サイト>
愛犬のカメラ嫌い克服の方法とは!カメラ目線できる犬の割合調査結果発表も★ブリナビ調査隊★
>https://www.breeder-navi.jp/column/life/id-00187/
かわいい写真を撮りたいのにスマホの方を見てくれない…愛犬にカメラ目線をしてもらう方法とは?
>https://sasakidogtraining.com/2024/01/30/letyourdog-seecamera/
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また、生前疾患の多かったシェットランド・シープドッグをキッカケに取得した愛玩動物飼養管理士などの様々な資格の知識を生かし、皆様に役立つような記事を提供、執筆出来ればと思っております。
何卒、よろしくお願い致します。
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