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「習慣化で病気をまねくおそれも」犬の皮膚や毛、耳によくないNG習慣

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愛犬の健康を守るために日々いろんなお手入れを実践されていると思います。

でも、その中には習慣化するとよくないお手入れ方法もあり、良かれと思ってやっていたことが実は病気を作り出していたということもあります。

今回は飼い主さんがやってしまいがちなNG習慣を6つご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

犬によくないNG習慣①「シャンプーのときに液を直接体につける」

愛犬をお風呂に入れるときにシャンプーを直接つけて体で泡立てて洗っていませんか?

直接シャンプーをつけた方がよく泡立ち、汚れも落ちるようなイメージがありますが、実際には汚れと泡がうまく馴染まないため汚れが落ちにくいです。

また泡がクッションにならないため、皮膚や毛を擦ってダメージを与えやすくします。

シャンプーが十分に泡立っていないと流し残しも多くなり、皮膚病を招く恐れもあるので、犬をお風呂に入れるときにシャンプー液を直接体につけて洗うのは止めましょう。

▼NG習慣の解決法「犬をお風呂に入れるときはシャンプーを必ず泡立てる」

シャンプーは洗面器やスポンジ、ペットボトルなどを使ってしっかり泡立てましょう。

泡が汚れを包みこんで浮かせるので、泡を馴染ませるだけでしっかり余分な皮脂や汚れを落としてくれます。

また、泡がクッションになるので、皮膚や毛を傷めずに洗うことができます。

泡立てるのが手間という方は泡で出てくるタイプのシャンプーを使うと便利です。

犬によくないNG習慣②「散歩のたびに足を洗う」

散歩の後に愛犬の足を綺麗にして家の中に入れる飼い主さんは多いでしょう。

でも犬の足を毎回水洗いする、シャンプーで洗うというのはNG習慣です。

洗いすぎると皮膚を良好に保ってくれる脂や常在菌も洗い流してしまうため、かえって皮膚トラブルを招きやすくなります。

また指の間が湿ったままになっていると、蒸れて痒みや炎症の原因になります。

毎回足を洗う習慣がついているという方は頻度を見直してみましょう。

▼NG習慣の解決法「足裏は軽く拭き取る程度でOK」

散歩から帰ったら足は濡れタオルやペット用ウェットシートで拭き取りましょう。

ゴシゴシこすらず肉球の角質に沿うように優しく拭きましょう。

雨上がりなどで汚れがひどいときのみシャンプーを使って洗い、指の間などはしっかり水気を拭き取ってドライヤーで乾かしましょう。

犬によくないNG習慣③「排泄の後、肛門や陰部をこすって拭く」

愛犬が排泄をした後に肛門や陰部が汚れていることがありますね。

汚れを落としたいからとゴシゴシこすって拭くのはNGです。

肛門や陰部は皮膚が薄く、強い力でこすると傷がついてしまい炎症を引き起こす恐れがあります。

拭き取る力が強くてお尻を拭かれるのを嫌がる犬もいるので、こすり拭きはしないようにしましょう。

▼NG習慣の解決法「肛門や陰部はペット用ウェットシートで押さえ拭き」

肛門や陰部が汚れていたらゴシゴシこすらず、ペット用ウェットシートでポンポンと押さえるよう拭き取りましょう(ウェットシートは人肌で温めておくと嫌がりにくいです)

毛の部分に汚れがつきやすいという場合は、周りの毛を短くカットしておくとよいでしょう。

犬によくないNG習慣④「ブラッシングのときの力が強い」

毛のもつれや皮膚トラブル防止のために、毎日のブラッシングを習慣化している方は多いと思います。

でも、そのブラシを動かす力加減は意識していますか?

ブラッシングによく使用されるスリッカーブラシは針金を使っているので、力加減を間違えると皮膚を傷つける可能性があります。

また毛がもつれているからとグイグイ毛を引っ張るようにブラッシングをすると、皮膚を痛めるだけでなく、痛みからブラッシングを嫌がるようになります。

▼NG習慣の解決法「自分の腕でブラシの当て方を確認しよう」

愛犬にブラシをかける前に自分の腕にブラシを当てて、力加減を確認しましょう。

力が入りすぎないようにブラシは鉛筆を持つように軽く握りましょう。

皮膚が弱い犬やブラッシングが苦手という方は、針金の先に丸いピンが付いているピンブラシを選ぶと皮膚を傷つけにくいです。

もつれや毛玉ができているという場合は、そのままとかすよりブラッシングスプレーを併用した方がトリートメント効果でほぐれやすくなります。

ひどい毛玉の場合は無理にほぐさずに、ハサミで切り取りましょう(トリミングサロンに任せるのもOK)

犬によくないNG習慣⑤「毎日綿棒で耳掃除をする」

耳の掃除といえば「綿棒」を思い浮かべる方もいらっしゃると思いますが、犬の耳掃除で綿棒を使用するのもNG習慣です。

耳には自分で汚れを排出していく自浄作用があるので、汚れを耳の入口(耳介)まで排出してくれますが、綿棒を使って耳掃除をしてしまうと出てきた汚れをまた奥に押し込んでしまいます。

▼耳の構造と耳垢の排出構造

また耳の中の皮膚は薄くてデリケートなので、綿棒でこすって傷つけてしまうおそれもあります。

「綿棒を使って掃除をしたくなるほど耳が汚れている」「毎日耳掃除をするほど汚れている」という場合は、耳にトラブルが起きている可能性があるので掃除をする前に動物病院で検査を受けましょう。

▼NG習慣の解決法「耳の入口(耳介)に汚れがあるときのみ優しく拭き取る」

耳に汚れがある場合は綿棒ではなくイヤークリーナーで濡らしたコットンで優しく拭き取りましょう。

耳の中を傷つけてしまうと外耳炎などを引き起こすきっかけになってしまうため、汚れが目立つ場合は動物病院で掃除と診察をお願いしましょう。

犬によくないNG習慣⑥「保湿をしない」

「犬にも保湿が必要なの?」と思うかもしれませんが、健康な犬であってもシャンプー後は皮膚から水分が抜けやすい状態になっています。

また、脂漏症やアトピーなど皮膚病を患っている犬は皮膚が乾燥しやすいと言われています。

皮膚は乾燥するとトラブルを起こしやすくなるため、保湿をして皮膚のバリア機能を正常に保つことが大切です。

シャンプーの後や皮膚の弱い犬、アトピーになりやすい犬種は保湿を習慣化することをおすすめします。

▼NG習慣の解決法「シャンプーの後は保湿をしよう」

保湿剤の形状はローション、クリーム、ジェルなどいろいろあります。

愛犬にあっていて飼い主さんが使いやすいものを選びましょう。

シャンプーの後であればお湯に溶かしてかけ流すタイプの保湿剤が便利です。

毛が多い場所はローションタイプ、広範囲にかけたい場合はスプレータイプ、肉球など表面が硬い場所は浸透しやすいジェルタイプなど使用したい場所によって保湿剤を変えるのもよいでしょう。

なにげなくやっている習慣が実は病気を引き起こすきっかけになっていることもあります。

今回ご紹介した内容を参考にして、愛犬の健康管理に役立ててくださいね。

<参考URL>

動物専門医が指摘する「間違った犬のケア」とは? 読売新聞
>https://www.yomiuri.co.jp/fukayomi/20171201-OYT8T50015/

<参考書籍>

アジア動物スキンケア検定 公式テキスト 動物スキンケア実践ガイド 岩﨑 利郎 (著)

<画像元>

Unsplash

Canva

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伊藤さん

伊藤さん

・倉敷芸術科学大学 生命動物科学科卒業
・(元)認定動物看護師
・一般社団法人日本小動物獣医師会 動物診療助手

やんちゃなミックス犬とおっとりトイプードルと暮らす。

大学在学中に「病気になる前の予防が一番大事」と気づき、
ペットフードやペットサプリメントの会社に就職。
「食」に関するさまざまな知識を身につける。

愛犬を亡くしたときに
「もっと色んな情報を知っておけば」と感じた後悔を
「他の飼い主さんにはさせたくない」との思いから、
ライター活動を開始。

「勉強になった・信頼・わかりやすい」を目標に情報を発信しています。
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