最近増えてきた犬のアレルギー症状ですが、人と同じように食べ物で発症する子が多いのも特徴的です。
多種類のドッグフードが販売されるようになり、その中には人も食べてはいけない化学物質が含まれているなど、普段の食事などから発症するケースが多いのです。
今回は犬がアレルギーを発症しやすい食べ物と、家庭でできる対策をお伝えします。
犬を迎えたら、まずはアレルギー検査をしましょう。
私が現在一緒に暮らしているアメリカン・ピットブル・テリアのザウは、元保護犬で1歳のときに我が家に来ました。
引き取ってすぐに一通りの検査をしたものの特に問題はなかったのですが、我が家に来て初めて豚肉のおやつを食べてからアレルギー症状が見られるようになりました。
最初は口やお腹、足などに湿疹ができて、數十分に一度掻く、を繰り返し、症状の出ている範囲は数日で全身に広がりました。
そのときはまさか豚肉だとは思わなかったので、皮膚病の一種だろうと思って病院に行ったらアレルギー検査を受けるようにいわれました。
そして豚肉アレルギーと判明したのです。
まだザウは豚肉だけがアレルギーでしたが、アレルギーが数種類ある子は合わないドッグフードを食べたりすると複数の症状を引き起こしてしまいます。
ろくに寝ることもできなくなるほど痒がっている姿は、見ている飼い主も辛くなってしまうものです。
たとえペットショップで出会った子でも、必ずアレルギー検査をしてあげましょう。
症状が出てからでは完治までに時間がかかってしまうので、事前に知っておくことが大切です。
アレルギーが出やすい、食べ物・環境・犬種
ドッグフードや手作り食でよく使われる食品の中にも、アレルギーの出やすいものがあります。
また犬種的に皮膚病にかかりやすい子、アレルギーになりやすい環境などもあるのです。
犬のアレルギーが出やすい食べ物
- ・豚肉
- ・牛肉
- ・大豆
- ・とうもろこし
- ・乳製品
- ・小麦
- ・鶏卵
犬の食べ物アレルギーは、炭水化物と蛋白質の過剰摂取によって起こることが多いといわれています。
また‘’これは食べても大丈夫かな?‘’と判断する1つの目安として「犬が野生だった時代に、自分たちで狩って食べることができたか」と考えるといいでしょう。
犬のアレルギーが出やすい環境
- ・湿度の高いところ
- ・ホコリの溜まっているところ
- ・風通しの悪いところ
食品アレルギーだけではなく、ノミダニやハウスダストも犬がアレルギーを引き起こす要因の1つです。
掃除の行き届いていない環境や、ハウスダストが多く溜まっている場所で生活しているとアレルギーを発症することがあります。
アレルギーになりやすい犬種
- ・柴犬
- ・フレンチブルドッグなどのブルドッグ種
- ・ゴールデンレトリーバーなどのレトリーバー種
- ・ヨークシャーテリアなどのテリア種
- ・ビーグル
- ・マルチーズ
- ・シェルティ
以上の犬種がアレルギーになりやすいといわれています。
特に3歳以下で発症する子が7割を超えているので、事前のアレルギー検査は必須といえます。
犬のアレルギーを抑えるために、飼い主ができることは?
愛犬がアレルギーを持っていることが分かったら、すでに発症している場合は病院での治療が必要ですが、発症する前であれば対策することで発症を防ぐことができます。
また発症した後でも対策を続けていくことで、再発を防ぐこともできるのです。
飼い主ができる犬のアレルギー予防対策には、さまざまなことがあります。
- ・部屋の掃除を定期的にし、空気の入れ替えを行う
- ・空気清浄機や加湿器、除湿機を天気や愛犬の状態に合わせて使い分ける
- ・定期的なシャンプーを欠かさず、医療用のものを使うのがオススメ
- ・初めてあげる食品(おやつも含め)は、最初は本当に少しだけを食べさせて症状が出ないか確認する
- ・アレルギーのある食品は徹底的に排除する
部屋と体(皮膚)を清潔に保つこと、そして徹底したアレルギー食品の排除で防ぐことが可能になります。
ドッグランなどで他の飼い主さんからおやつを分けてもらう際などには、必ずどんなものか確認しましょう。
また新しくあげるおやつや食品は、必ず一口与えて症状が出ないか1日様子を見るのが賢明です。
アレルギーを持つ犬のための、手作りご飯のススメ
今は多様な種類のドッグフードが販売されていますが、手作りご飯を与える飼い主さんも増えてきました。
我が家でもザウにアレルギーがあると分かってからはドッグフードをやめて、生肉中心のご飯を与えています。
主にアレルギーの発症が少ないといわれている馬肉・鹿肉・イノシシ肉を中心に、酵素が多く含まれている青パパイヤなどの野菜で手作り食を作っています。
毎月かかる食事はドッグフードに比べると割高ではありますが、自分の手で作ったものをあげることで、余計な不安を抱えることがないのはオススメしたい理由の1つでもあります。
通販などで犬の手作り食専用のお肉を販売しているお店もあり、野菜などは乾燥した状態で送られてくるので、お肉と一緒に煮込むことでスープを作ることもできます。
初めての方用のキットなども販売されているので、食品アレルギーに悩んでいる飼い主さんはぜひ手作りご飯を取り入れてみてください。
まとめ
犬の病気の中でも特に発症することが多い皮膚病ですが、その多くは日頃の対策で防ぐことができます。
季節の変わり目には毛が抜けたり、お庭や外で遊ぶと自然と体にホコリや砂を付けて部屋に入ってしまうものなので、毎日シャンプーとまではいかなくても、シャンプータオルやブラッシングなどで清潔に保ってあげましょう。
アレルギーを発症すると1番辛いのは愛犬ですが、そんな姿を見ている飼い主まで胸が痛くなってしまうものです。
毎日楽しく暮らすためにも、飼い主さんにできることで愛犬のアレルギーを防いであげましょう!
沖縄移住をきっかけに保護犬ボランティアを始め、アメリカン・ピットブル・テリアとジャーマンシェパードドッグの元保護犬2匹と一緒に暮らす。
アメリカン・ピットブル・テリアがアレルギー疾患を抱えていたことをきっかけに、食の大切さを知り、現在は生食にこだわった食事を取り入れている。
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