子犬との生活で夜泣きに悩んでいる方は多いです。
対処法を調べると「無視すべき」という意見もあれば「側にいてあげて」という意見もあり、どう対応すべきか迷っている方もいらっしゃると思います。
そこで今回は子犬の夜鳴きの原因と対処法を6つご紹介しますので、子犬の夜泣きにお悩みの方はぜひ参考にしてみてくださいね。
<目次>
「無視や放置をする前に」子犬の夜泣きの原因をチェック
子犬が夜泣きをしている場合、対処法として「無視をする」「放置する」というのをよく耳にしますね。
しかし夜泣きの原因はさまざまあり、無視や放置で改善しないケースも少なくありません。
間違った対処法を取ってしまうと夜泣きが改善しないだけでなく、子犬の体調が悪化したり飼い主さんとの関係性が悪くなってしまうかもしれません。
無視や放置といった手段をとる前に、別の原因で夜泣きをしていないか探ってみましょう。
▼夜泣きのチェックリスト
・体調に変化がないか(下痢・嘔吐・食欲不振・元気がない・歩き方がおかしいなど)
・お腹が空いていないか
・のどが乾いていないか
・トイレに行きたがっていないか
・室内の温度は適切か(寒い・暑い)
・運動量が足りているか
・遊びや触れ合いの時間が十分とれているか
・家に迎え入れて日がたっていないか
・生活環境が変わっていないか
・寝床やサークルの場所が適切か
・家の外で音がしていないか(車の音・雷・人の話し声など)
体調が悪いときやトイレを我慢しているときも夜にクーンクーンと泣き出すことがあります。
何日も夜泣きが続くと「早く静かにさせないと」という意識の方が働きがちですが、子犬が泣くのには必ず理由があるので、原因を探して根本解決を目指しましょう。
次章では原因別の対処法を詳しく紹介していくので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
「原因別」子犬が夜泣きするときの対処法
子犬はどういった理由で夜泣きをして、どのように対処法をとるのが正解なのでしょうか。
考えられる原因と解決法を6つご紹介します。
▼子犬が夜泣きする原因と対処法は?
子犬が夜泣きする原因と対処法①「体調が悪い」
子犬が夜泣きする原因と対処法②「お腹が空いている/喉が乾いている」
子犬が夜泣きする原因と対処法③「トイレを我慢している」
子犬が夜泣きする原因と対処法④「運動や遊びが足りない」
子犬が夜泣きする原因と対処法⑤「不安」
子犬が夜泣きする原因と対処法⑥「かまってくれると学習した」
子犬が夜泣きする原因と対処法①「体調が悪い」
お腹が痛い、足が痛いなどの体調不良で夜泣きをしている場合があります。
下痢や嘔吐、食欲不振などは飼い主さんが気づきやすいですが、骨折や皮膚のかゆみなどは意外と気づきにくいです。
目視で気づかない場所に異変が起きていることがあるので、何日も夜泣きが続くという場合は体調不良を起こしていないか一度動物病院でチェックしてもらうといいでしょう。
また、発情期を迎えている子は異性の犬のニオイに反応して夜泣きをしていることがあります。
▼こちらの記事もオススメです
「子犬がかかりやすい病気は?」子犬の通院理由トップ5
>https://www.inutome.jp/c/column_7-175-45889.html
子犬が夜泣きする原因と対処法②「お腹が空いている/喉が乾いている」
▼こんな仕草はみられませんか?
・飼い主さんを見つめてクンクン泣く
・何度も舌をペロペロさせる
・食事台を見つめる
・朝方に胃液をはきやすい
まだ体が小さい子犬は一度にたくさんの量を食べることができません。
そのため食事の時間や回数が犬にあっていないと、空腹を感じて夜泣きしてしまうことがあります。
また水が自由に飲める環境でないと、喉が乾いて泣き出してしまう場合があります。
上記のような仕草が見られたり、空腹や喉の乾きで夜泣きをしていると感じたら下記のような対処法をとってみましょう。
▼お腹が空いている/喉が乾いている場合の対処法
・水は自由に飲めるように設置する
(ボトルタイプの給水器だと子犬が飲みにくいことがあります)
・1日の給餌量は変えずに回数を増やす
・寝る前に何粒かフードを与える
・食事の時間を遅くする
・食べむらがある子はタイマー式の給餌器を使うのも◎
子犬が夜泣きする原因と対処法③「トイレを我慢している」
▼こんな仕草はみられませんか?
・何度も回転したりソワソワと動き回っている
・室内トイレをまだ覚えていない
・トイレと寝床の場所が近い
・何度も地面の匂いを嗅いでいる
・ケージから出すとすぐにトイレをする
上記のような仕草が見られたら、排泄を我慢して夜泣きをしているのかもしれません。
子犬の体は未熟なので長時間尿や便をためておくことができません。
ケージ内にトイレを設置しているかもしれませんが、まだトイレと認識できていない可能性もありますし、トイレと寝床を近くに設置していると本能的に排泄を嫌がることもあります。
排泄を我慢して夜泣きをしている場合は、下記のような対処法を取ってみましょう。
▼トイレを我慢している場合の対処法
・寝る前にトイレに連れて行く(外でしか排泄しない子は外に連れて行く)
・寝る前にトイレをきれいにする
・トイレと寝床の位置を離す
・室内トイレを覚えさせる
・排泄のリズムを把握する
▼こちらの記事もオススメです
もっと早く知りたかった!子犬のトイレトレーニングを成功させる7つのコツ!
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子犬が夜泣きする原因と対処法④「運動や遊びが足りない」
▼こんな仕草はみられませんか?
・ケージから出すと大暴れする
・ケージにいれると吠える・暴れる
・何度もあくびをする
・頻繁に体をかく
夜泣きをするという場合は、愛犬のライフスタイルも見直してみましょう。
「散歩や遊びの時間が短い」「日中留守番をさせている」「日中ほとんどケージに入れている」「ワクチンが終わっていないので外に出していない」といったライフスタイルだと運動不足や遊び不足でストレスが溜まって夜泣きをしている可能性があります。
ワクチン接種が終わっていなくても、抱っこで散歩したりお庭(不特定多数の犬や人が入らない場合)で遊ぶことは可能です。
外の音や光、においなどの色々な刺激に触れると、ストレスを解消することができます。
▼運動や遊びが足りない場合の対処法
・ワクチンが終わっていない場合は抱っこでお散歩
・お庭がある場合はお庭で遊ぶ
・頭や嗅覚を使った遊びをする(ノーズワーク・コングなど)
・全身を使った遊びをする
・ワクチンが終わっている場合は、体格や体力に合わせて散歩に行く
(朝夕2回:15~30分からスタート)
子犬が夜泣きする原因と対処法⑤「不安」
お家に迎えて間もないという場合は、不安や寂しさで夜泣きをしている可能性があります。
今までは母犬や兄弟犬と一緒に寝ていたのに急に一人で寝ることになった、真っ暗でシーンとしている中で寝ることになったなど、環境の変化に不安を感じて夜泣きをする子犬は多いです。
時間の経過と共に改善することもありますが、環境になれるまでは飼い主さんが不安を和らげてあげましょう。
▼不安を感じている場合の対処法
・一緒の空間で寝る(将来一緒に寝る予定なら一緒に寝てもOK)
・飼い主さんの匂いのついた毛布やタオルを敷く
・ブリーダーから母犬の匂いのついた物をもらう
・常夜灯をつける
・小音でラジオや音楽をかける
子犬が夜泣きする原因と対処法⑥「かまってくれると学習した」
これまで紹介した原因が当てはまらない、夜泣きのチェックリストをすべて満たしているという場合は子犬が吠えたらかまってもらえると学習している可能性があります。
「子犬が吠えたら声をかける」「吠えたら駆け寄る」ということを繰り返していると、学習しやすくなってしまいます。
最初にお話した無視や放置が効果的なのは、こういった学習をしているときだけです。
ただすぐに無視や放置をするのではなく、紹介する対処法をとってからにしましょう。
▼かまってくれると学習している場合の対処法
・寝る前に5~15分ほど遊ぶ
・日中にしっかり運動や遊びを行う
・寝る前にふれあいタイムを設ける
・ケージの中に好きなオモチャを一緒にいれる
・愛犬に過剰にかまわない(声掛けをしない、目線をあわせない)
子犬のかまってほしいという感情を満たすために、寝る前に遊びタイムやふれあいタイムを設けてあげましょう。
夜泣きのチェックリストがすべて満たされている、寝る前の対処法も行ったという場合は、無視や放置をしてもかまいません。
子犬の夜泣きは対処が正しければ3日ほどで改善しますが、中には2~3週間立っても夜泣きが改善しないというケースもあります。
飼い主さんの睡眠不足が続けば、日常生活にも支障がでてきます。
3日たってもなかなか改善しないという場合は、一度動物病院で相談をしてみるとよいでしょう。
・(元)認定動物看護師
・一般社団法人日本小動物獣医師会 動物診療助手
やんちゃなミックス犬とおっとりトイプードルと暮らす。
大学在学中に「病気になる前の予防が一番大事」と気づき、
ペットフードやペットサプリメントの会社に就職。
「食」に関するさまざまな知識を身につける。
愛犬を亡くしたときに
「もっと色んな情報を知っておけば」と感じた後悔を
「他の飼い主さんにはさせたくない」との思いから、
ライター活動を開始。
「勉強になった・信頼・わかりやすい」を目標に情報を発信しています。
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