春はお花見の季節ですね。
近くに広い公園があるご家庭の場合、愛犬を連れてお花見やピクニックを楽しまれる方も多いかと思います。
しかし、愛犬とお花見を楽しむ時には、マナーや注意点をしっかりと抑えておくことも必要不可欠。
そこで今回は、愛犬とお花見を楽しむ前に要確認!
お花見マナーや注意点、愛犬とお花見を楽しむ時のポイントについてご紹介します。
愛犬とお花見を楽しむポイントは『立ち止まること』?
犬とお花見を楽しむ時、最低限押さえておきたいポイントは、『桜の木があるところで立ち止まって鑑賞する』です。
「なんだ、当たり前じゃない?」と思われた飼い主さんも少なくないかもしれませんが、意外にもこの行為は、【お花見+散歩】が組み合わさると、無意識につい忘れてしまう項目でもあるのです。
それはなぜなのか…。
それは、お花見という行事自体が、愛犬の散歩をしながらでも楽しめてしまうから。けれど、愛犬と一緒にお花見を楽しむ時でも、歩いている時は桜が咲き誇る上より、愛犬が歩く下(地面)を意識するようにしなければなりません。
つまり、散歩ついでのお花見でも、お花見ついでの散歩でも、散歩をしている時は散歩に集中することが大切ということです。
基本的に人は、お花見というと、その言葉通り“花”に意識を向けてしまいがちです。
特に広い公園内であれば、ソメイヨシノや河津桜、八重桜やしだれ桜など、数々の桜の種類を楽しめる名所も多くあるため、それらに魅入ってしまうことも少なくないでしょう。
しかし、犬の立場からするとそうではありません。
犬にとって散歩というのは、一日の内に外の世界を感じられる貴重な時間の一つで、そこには飼い主さんとのコミュニケーションも含まれています。
それは例え、花見時期だったとしても変わることはありません。
にもかかわらず、花見時期になった途端、上ばかりを飼い主さんが気にしてしまっていたら、愛犬はどう思うでしょうか?
花見時期はお花見を楽しむ来場客でごった返し、出店などが多くなることから、残念なことにポイ捨ても多くなります。
そうした行為は、当然ポイ捨てをした当人がいけないのですが、その結果として愛犬がそのポイ捨てされたものを思いがけずパクッ!
…なんて、実際にそんなことになってしまったら、飼い主さんとしては悔やんでも悔やみきれない事ではないでしょうか。
多くの飼い主さんは、愛犬を思いつつ、楽しいお花見散歩を心掛けていることと思います。
ただ、花見時期はお花見という行事によって、“ハメをはずす”人も多く、飼い主さんや愛犬が十分気を付けていたとしても、何が起こるか分からないのが実情です。
そのため、愛犬と一緒にお花見を楽しむ時には、最低限のポイントとして『桜の木があるところで立ち止まって鑑賞する』ことを覚えておきましょう。
愛犬とのお花見マナーで気を付けることは?
では、愛犬とのお花見で気を付けたいマナーには、どのようなものがあるのでしょうか?
順を追って、一つずつ確認してみましょう。
お花見マナー①:排せつ物はしっかりと持ち帰る
愛犬の排せつ物の持ち帰りは、花見の時期に関わらず、普段の散歩でも最低限必要なマナーの一つです。
仮にその場にゴミ捨て場や仮設トイレなどが設置されていたとしても、その場では捨てずに、家に持ち帰ってから捨てましょう。
また、お花見会場となった公園内で愛犬に排泄をさせる際は、排せつ物の持ち帰りはもちろん、排泄させる場所も、出来るだけ人の少ないところでさせるよう心掛けましょう。
お花見マナー②:ロングリードはロックまたは使わない
ロングリードは、普段の散歩の場合なら問題ありませんが、愛犬と一緒にお花見に行く際には、ロックを掛けるか使わないようにしましょう。
また、ノーリードで愛犬にお花見会場を歩かせるのもNGです。
小型犬であれば人の多いところは、リードを短く持ったり、抱っこしたりして、人混みを回避しましょう。
一方で大型犬であれば抱っこは難しいと思うので、出来るだけリードを短く持って、咄嗟の行動のコントロールが出来るよう気を付けてください。
お花見マナー③:最低限必要なしつけを身に付ける
飼い主さんとお花見に来るワンちゃんは、他にも大勢いるため、万が一のトラブル回避のためにも、最低限必要なしつけは、愛犬に覚えさせておくように意識しましょう。
特に警戒心が強く自立心の高い日本犬や、神経質な一面や甘えん坊な性格を持ち合わせる小型犬については、無駄吠えや噛みつきに繋がらないよう注意しましょう。
お花見マナー④:狂犬病予防注射や混合ワクチン接種を受けておく
しつけにも通ずる部分ですが、例えば万が一、ご自身の愛犬が思いもよらず他のワンちゃんにケガを負わせてしまった場合、狂犬病予防注射や混合ワクチン接種を受けさせている・いないでは、全く状況が異なります。
そのため、愛犬とのお花見に限ったことではありませんが、中でも多くの人が訪れることが予想される場所では、忘れず狂犬病予防注射や混合ワクチン接種を受けておくよう心掛けましょう。
お花見マナー⑤:抜け毛対策のために洋服を着せる
お花見会場となる公園や公共施設では、多くがそのイベントを催す際に、キッチンカーの出店を企画しています。
そのため、特に毛が抜ける犬種については、事前にブラッシングをした上で出かけるようにしたり、洋服が嫌でなければ、洋服を着せたりして、出かけるようにしましょう。
春は特に換毛期の時期と重なってしまうことが多いため、気を付けていても抜けてしまう毛があるかもしれませんが、そういった場合にはビニール袋などに入れて、毛が飛ばないような配慮を心掛けてください。
愛犬とのお花見で必要な注意点とは?
それでは、愛犬とのお花見で必要となる注意点には、どのようなことが挙げられるのでしょうか?
以下で押さえておきたい注意点をいくつか確認しましょう。
▼【愛犬とのお花見で気を付けたい注意点】
・事前の入場可否の確認
・誤飲や誤食
・マナーに対するトラブル
一般的なお花見は、大きな公園や前もって用意された公共施設の屋外で開催されることが多いため、事前にお花見イベントの入場の可否を必要とするところはあまりないかもしれません。
しかし、訪れたい場所によっては、何かしら条件が決まっていたり、お花見期間中の愛犬の散歩をNGにしていたりする場所は実際にありますので、お花見に愛犬も連れて行く際には、事前の確認を忘れないようにしておきましょう。
また、誤飲や誤食については、2019(令和元)年に《誤飲》に関する調査をした結果、犬が全体の86%を占めていることが明らかとなりました。【ペット保険の「PS保険」を提供するペットメディカルサポート株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:米満明仁)調べ。】
さらに、犬が誤飲した内容物の上位3位は【チョコレート】、【人用の薬】、【ネギ類】といった結果になっていますが、4位には【タバコ】、5位には【プラスチック】が並ぶ結果となりました。
あくまでこの結果は、お花見に限ったことではないため、全体的に見て私たちの家庭の身近にあるものが上位を占めておりますが、【タバコ】や【プラスチック】に関しては、お花見会場でもよく見かけるもの、使用されるものです。
そのため、ポイ捨てされたタバコはもちろんのこと、焼きそばやたこ焼きの入れ物として使われるプラスチック製品や串焼きで使用された串を、愛犬が口にしないように注意しましょう。
そして、マナーに対するトラブルについて申しますと、やはりペットに関するトラブルで常に問題視されている、『散歩中の排せつ物の放置』が、2003(平成15)年7月時点の内閣府の世論調査で60.3%、2018(平成30)年1月時点の東京都調査結果で50.2%と、内閣府の世論調査から15年後の東京都の調査であっても、高い水準はほぼ変わっていないことが分かります。
▲ペット飼育の意識について|ペット飼育による迷惑(図14)|世論調査
出典元:https://survey.gov-online.go.jp/h15/h15-doubutu/images/zu14.gif
上記を見ても分かりますが、糞尿の不始末以外にも、「放し飼いのペットに恐怖を感じた」(19.4%)や、「自分や家族がペットに襲われた(襲われそうになった)」(10.9%)などは、世論調査による結果でも、迷惑や恐怖を感じた割合は多い結果となっています。
通常の散歩に限らず、お花見期間中も十分注意しておきたい内容ですね。
このようなペットのトラブルや誤飲・誤食事故は、現在も後を絶ちません。そのため、愛犬への万が一のことがないためにも、愛犬とお花見に出かける時には、こうした誤飲・誤食、人・犬同士のトラブルなどがないように、日頃からのしつけや公衆マナーは常に心掛けてくださいね。
まとめ
いかがでしたか?
お花見は、愛犬同伴で気軽に楽しめる行事の一つではありますが、桜に意識を向けるだけの愛犬とのお花見は、大変危険を伴います。
愛犬とのお花見を楽しむ時には、愛犬自身、しつけ、マナーにおいても意識を向けた上で、愛犬と一緒に楽しんであげてくださいね。
<参考サイト>
PS保険「獣医師ダイヤル」に寄せられた誤飲に関する問い合わせ調査【2019年】
>https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000057917.html
ペットによるトラブル|東京都
>https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2018/01/29/01_10.html
内閣府世論調査
>https://survey.gov-online.go.jp/h15/h15-doubutu/2-2.html
また、生前疾患の多かったシェットランド・シープドッグをキッカケに取得した愛玩動物飼養管理士などの様々な資格の知識を生かし、皆様に役立つような記事を提供、執筆出来ればと思っております。
何卒、よろしくお願い致します。
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