愛犬の健康とストレス解消のために毎日の散歩は欠かせません。
しかし愛犬がシニアになると、持病を抱えていたり足腰が弱くなったりと、若い時と同じように散歩に行くのが難しいと感じることも多くなります。
愛犬がシニアになったときに、散歩で気をつけなければならないことはなんでしょうか。
今回は老犬の散歩に関するお悩みを7つご紹介するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
<目次>
老犬の散歩で知りたいこと①「散歩時間は短くすべき?」
「老犬=運動量は少なめ」というわけではありませんが、若いときに比べると疲れやすくなります。
下記のようなサインが見られたら、散歩時間を見直してもよいでしょう。
▼散歩時間を見直すサイン
・最初は元気よく歩いていたが、急に歩かなくなった
・散歩から帰ったら疲れ切って眠っている
・疲れきって食がすすまない
・歩き方がヨタヨタ、フラフラしている
・散歩中、常に呼吸が荒い
運動量が気になる場合は1回の散歩の時間を短くして回数を増やすのも良いでしょう。
また歩きやすい散歩コースを選ぶ、途中休憩をこまめに入れるのも良い対策です。
しっかり散歩に行くと衰えがちな筋肉量を維持することができ、夜もぐっすり眠れるので愛犬の様子を見ながら散歩時間を決めてあげましょう。
老犬の散歩で知りたいこと②「感染症が心配、匂いかぎは控えるべき?」
犬にとって散歩中の匂いかぎは情報収集の場でありストレス発散にもなります。
高齢になると視力や聴力といった感覚器官が衰えてくる中で、嗅覚は最後まで残りやすい感覚だと言われています。
匂いをかぎながらの散歩は老犬にとってなによりも楽しい時間なので、心ゆくまで匂いを嗅がせてあげましょう。
ただ、他の犬の尿や糞などから感染する病気があるのも事実なので体調に問題がなければ定期的にワクチンを接種し、尿や糞を舐めさせない、帰ったら布で口や手足を拭くなどの感染対策は取るようにしましょう。
老犬の散歩で知りたいこと③「アスファルトを歩かせると関節に悪いの?」
アスファルトが関節に悪いということはないですが、平坦な道ばかり歩いていると足を高くあげなくても歩けるので、筋力は鍛えられません。
バランス感覚を鍛える、足裏に刺激を与える意味でも「芝生」「土」「砂利」などいろんな感触が味わえるルートに連れていきましょう。
老犬の散歩で知りたいこと④「散歩ルートは変えない方がいい?」
いつものルートを逆から回る、初めての道を歩くなど散歩ルートの変更はマンネリしがちな毎日の散歩にいい刺激を与えてくれます。
しかし、知らない場所だと緊張する子や視力が落ちていつものルートでないと怖がるような子の場合は逆効果になってしまうので、愛犬の様子や性格を見ながらルートを選択しましょう。
いつものルートであっても散歩途中にオモチャで遊ぶ時間を設ける、散歩時間を変えるなどのちょっとした変化でもいい刺激を与えることができます。
老犬の散歩で知りたいこと⑤「持病を抱えている場合は散歩に行かない方がいい?」
かかりつけ医の許可がおりるようなら、安静な状態はキープしつつ外には連れ出してあげましょう。
ペットカートで移動しながら景色を見せたり匂いを嗅がせたり仲が良い犬と挨拶をするだけでも良いストレス解消になります。
また多少の運動が許可された場合でも他の犬を見ると興奮する、暴れまわるなど持病に影響が出そうな場合は、犬が少ない時間帯やコースを選ぶなど工夫してあげましょう。
老犬の散歩で知りたいこと⑥「目が悪くなったら散歩はどうすればいいの?」
視力が悪くなっても嗅覚や聴覚など他の感覚をフルに使って、今までと同じように散歩に行ける場合が多いです。
運動量が落ちると筋力が低下し、寝たきりの原因になることもあります。
愛犬が怖がったり嫌がったりしていない場合は、今までと同じように散歩に連れ出してあげましょう。
ただ視力を使って周りの状況を知ることができなくなるので、車や人通りの少ないルートを選択する、匂いかぎのときに木の枝や尖った草で目を傷つけないように注意するなど、散歩しやすい工夫は取ってあげましょう。
老犬の散歩で知りたいこと⑦「持病などで散歩に行けない場合の対応は?」
椎間板ヘルニアや骨折のように安静が必須の病気であれば、散歩は控えなくてはいけません。
その場合は、知育トイやノーズワークマットなどを使ってお家で遊んであげると気分をリフレッシュさせることができます。
かかりつけ医の許可が取れたら、ペットカートや抱っこなどで外に連れ出してあげましょう。
歩き回ることはできなくても外の匂いを嗅ぐ、景色を見るだけでも気分転換になります。
愛犬の年齢が上がると今までと同じような散歩ができなくなることがあります。
しかし愛犬の状態に合わせて工夫をすれば、いつもと同じように散歩を楽しむことができます。
今回ご紹介した内容を参考にしながら、シニアになっても愛犬との散歩タイムを楽しんでくださいね。
<参考書籍>
・イヌの老いじたく 7歳からの最適な飼い方を伝授 サイエンス・アイ新書
・犬もよろこぶシニア犬生活
心や体の変化にあわせた老犬とのコミュニケーションがわかる 愛犬の友編集部
・7歳からのシニア犬とのしあわせな暮らし方 伊藤 みのり 内田 恵子 三浦 裕子
<画像元>
Unsplash
・(元)認定動物看護師
・一般社団法人日本小動物獣医師会 動物診療助手
やんちゃなミックス犬とおっとりトイプードルと暮らす。
大学在学中に「病気になる前の予防が一番大事」と気づき、
ペットフードやペットサプリメントの会社に就職。
「食」に関するさまざまな知識を身につける。
愛犬を亡くしたときに
「もっと色んな情報を知っておけば」と感じた後悔を
「他の飼い主さんにはさせたくない」との思いから、
ライター活動を開始。
「勉強になった・信頼・わかりやすい」を目標に情報を発信しています。
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