新型コロナをきっかけに在宅ワークが増え、生活スタイルがガラリと変化した方も多いのではないでしょうか。
こういった飼い主さんの生活スタイルの変化はペットにも影響を及ぼしているようで「ペットの困りごとが増えた」という声があがっています。
そこで今回は「コロナ禍でどんな困りごとが増えたのか」や「愛犬と快適に暮らすための工夫」について解説していきますので、ぜひ最後までご覧ください。
2割の飼い主さんが「愛犬の問題行動が増えた」と回答
外出自粛や在宅ワークでお家時間が増え、愛犬と過ごす時間が増えた方も多いのではないでしょうか。
いつもお留守番をさせている方からすると、愛犬と一緒に過ごせるのは何よりも嬉しいことですが半面ちょっと困ったことも起きているようです。
パナソニックがペットオーナー(犬・猫)500名に「在宅時間の増加によるペットの変化」を調査したところ下記のような結果となりました。
▼在宅時間の増加でペットの問題行動(いたずら・無駄吠え)が増えた割合
▼ペットの困った行動(自由回答)
・人を見て吠えることが多くなった
・無駄吠えが多くなった
・在宅時はおとなしいが、留守番でいたずらをするようになった
・甘えん坊になり、一人でいられなくなった引用元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000555.000024101.html
グラフを見てみると「増えた」と回答した方が6.4%、「やや増えた」と回答した方が「14.2%」で約2割のオーナーが「ペットの問題行動(いたずら・無駄吠え)」が増えたと感じていることがわかりました。
また自由回答の内容を見てみると、問題行動がエスカレートしていることが伺えます。
ではどうしてこういった問題行動が増えたのでしょうか。
愛犬の「問題行動」が増えた原因は?
考えられる原因は3つあります。
▼問題行動が増えた原因
①飼い主さんと一緒に過ごせて気が大きくなっている
➁飼い主さんが構いすぎている
➂生活のリズムが崩れたことによるストレス
①飼い主さんと一緒に過ごせて気が大きくなっている
いつもは1人で留守番で心細いけれど、飼い主さんが近くにいることで安心して気が大きくなり、いつもは見せない「人に吠えかかる」や「チャイムが鳴ると吠えかかる」といった吠える行動が出ている可能性があります。
➁飼い主さんが構いすぎている
同調査でペットに接する機会を調査したところ、在宅時間の増加に伴い「ペットに構いすぎている」と感じている方は44.9%で約半数にものぼりました。
▼在宅時間増加でペットに構いすぎていると感じることはあるか
愛犬と一緒に過ごせるのが嬉しくて、ついつい触ったり構ってしまう時間が増えるのもわかります。
しかし、いつでも飼い主さんに構われたい子もいれば、距離を保ちたい子もいます。
いつも一人でのんびりくつろいでいた時間に何度も構われると、ゆっくり休むことができず、ストレスになって問題行動に繋がっている場合もあります。
また過剰に構いすぎていると、在宅ワークが解除されたときに寂しさからイタズラをしたり、不安がって吠え続けるといった行動にエスカレートしてしまう可能性もあります。
➂生活のリズムが崩れたことによるストレス
ずっと留守番をしてきた犬の場合、自分なりのルーティンが決まっています。
しかし在宅ワークになると飼い主さんとの時間が増えるので、いつものルーティンを送ることが難しくなります。
生活リズムが崩れたことがストレスとなり、吠えやイタズラといった問題行動を引き起こしている可能性があります。
在宅時間が増えると愛犬の体重も増える?!
飼い主さんが抱える困りごとは問題行動だけではなく健康管理でも起こっているようです。
同調査で「オヤツの与え方」を調査したところ、約4割の方が在宅時間増加によりオヤツを与えすぎていると回答しました。
▼在宅時間増加でオヤツを与えすぎていると感じるか
家にいる時くらいはとついついオヤツを与えてしまう気持ちもわかります。
しかし体重が増え肥満体型になってしまうと、腰や足を傷めて寝たきりになってしまったり、心臓に負担がかかり循環器系の疾患を引き起こす可能性もあります。
肥満になって良いことは一つもないので、オヤツの量やカロリーを見直したり、運動をしっかりするなど体型管理につとめることが大切です。
愛犬と快適に暮らすための3つの工夫
では、これまでの事を踏まえて愛犬と快適に過ごしていくための工夫はどんなことがあるでしょうか。
ポイントを3つにまとめました。
▼愛犬と快適に暮らすための3つの工夫
①構いすぎはNG
➁運動や遊びでストレスを解消させる
➂オヤツを与えるときは知育のオモチャを活用
①構いすぎはNG
先ほどお話ししたように飼い主さんが過剰に構うことによって愛犬がゆっくり休めなかったり、ルーティンが崩れるとストレスかかります。
また在宅ワークが解除になった場合、再び生活リズムが変わるため、愛犬に負担をかけてしまいます。
構いすぎると新たな問題行動の引き金になる可能性があるので、むやみやたらに構うのではなく、メリハリをつけて接するようにしましょう。
➁運動や遊びでストレスを解消させる
肥満防止やストレス解消のために、運動や遊びの時間をしっかり設けましょう。
オススメは朝に散歩と遊びの時間を取り入れることです。
朝日を浴びながら散歩をすると、精神を安定させるホルモン(セロトニン)や幸せを感じるホルモン(オキシトシン)が分泌されやすくなります。
散歩から帰ったら、朝ごはんを食べた後に5~15分ほど遊んであげましょう。
ほどよい疲労感でわんちゃんは心地よくお昼寝して過ごしてくれます。
➂オヤツを与えるときは知育のオモチャを活用
愛犬にオヤツを与えるときは、知育のオモチャやノーズワークマットを活用して与えるようにしましょう。
ただでオヤツをもらうよりも、何かをした報酬としてオヤツをもらえる方が幸福度が高いことがネズミを用いた実験で明らかになっています。
飼い主さんとコミュニーションをとる時間にもなるので、オヤツをあげたいと思ったときは遊びを通して与えるようにしましょう。
飼い主さんの生活スタイルの変化は犬にも大きな影響を与えます。
変化によるストレスを少しでも少なくして過ごせるように配慮してあげたいですね。
<参考URL>
在宅時間の増加はペットにも影響が出ていた!半数近くの飼い主がペットに構いすぎてしまうと判明~ライフスタイルが変化する中、ペットとの生活で気を付けたいポイントを獣医師が解説~
>https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000555.000024101.html
コロナ禍で急増する「ペット」市場!飼い主が抱える悩みを緊急調査!
>https://surveroid.jp/mr-journal/survey/vL18W
朝散歩のススメ
>https://rptm-jp.com/blog/column/2566/
話題の幸せホルモン「オキシトシン」は、どんなときに分泌されるのか?
>https://petlives.jp/love-dog/7319
動物の中で苦労せず対価を得たいと思うのは猫だけ!? 獣医師が解説
>https://news.mynavi.jp/article/20161116-contrafreeloading/
<画像元>
Unsplash
・(元)認定動物看護師
・一般社団法人日本小動物獣医師会 動物診療助手
やんちゃなミックス犬とおっとりトイプードルと暮らす。
大学在学中に「病気になる前の予防が一番大事」と気づき、
ペットフードやペットサプリメントの会社に就職。
「食」に関するさまざまな知識を身につける。
愛犬を亡くしたときに
「もっと色んな情報を知っておけば」と感じた後悔を
「他の飼い主さんにはさせたくない」との思いから、
ライター活動を開始。
「勉強になった・信頼・わかりやすい」を目標に情報を発信しています。
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