犬を迎えると、出来るだけ長く一緒に居たい…!そんな思いの飼い主さんも多いことと思います。
しかし、実際はお仕事に出掛ける、買い物に出掛けるといった日々の生活があるため、どうしても愛犬をお留守番させなければならない時間帯って存在してしまいますよね。
そこで今回は、犬にとってのお留守番時間の限界や留守番トレーニング方法、比較的留守番に適応できる犬種、犬の留守番時の注意点などをまとめました。
<目次>
犬のお留守番頻度は1週間に4日以上が54.8%!

コロナ過でテレワークが増えた昨今。
それでも私たちが日常生活を送るために欠かせない外出では、どれだけの割合の犬が、どれほどの頻度お留守番をしているのでしょうか?
犬のお留守番頻度のアンケート調査を行ったパナソニック株式会社では、8割以上の愛犬が1週間に1日以上お留守番をしていることが分かっており、1週間の内4日以上お留守番をした経験がある愛犬は、54.8%という結果になりました。
上記のように、今や愛犬のお留守番は日常生活の中の当たり前な行動として定着しているものですが、これだけ多くの愛犬がお留守番を経験しているとなると、愛犬のお留守番が出来る限界時間も気になってくるところではないでしょうか?
そこで続いては、犬のお留守番が出来る限界時間を見ていきましょう。
犬がお留守番できる限界時間は?

犬がお留守番できる限界時間には、その犬の性格、特徴、またその子の個性なども関係してきますので、一概に決まった時間というものは存在しません。
しかし、大体の目安として示されている限界時間はあります。
愛犬にお留守番をさせる時には、そういった大体の目安時間、ご自身の愛犬の年齢や特徴などを踏まえた上で、最適な留守番時間を調整してあげてください。
子犬の限界目安時間
一般的に子犬のお留守番は生後3か月頃から可能になると言われています。ただし子犬の時期のお留守番は、食事回数(1日に3~4回目安)や排泄時間(月齢+1時間目安)を考慮する必要があるので、長くても5時間が限界目安として考えましょう。
生後半年を過ぎてくれば、6時間以上のお留守番も可能になってくると言われていますが、子犬の頃から長時間のお留守番をさせるのは、大きなストレスになってしまうので、せいぜい6時間までに止めるのが妥当です。
成犬の限界目安時間
成犬と言われる1歳以降での愛犬は、大体8~10時間がお留守番の限界目安です。中には12時間以上お留守番できる強者なワンちゃんも居るようですが、正直、オススメはしません。
特に日本犬といった犬種は「排泄は絶対外派!」という子が多く存在し、筆者の初代柴犬もこのタイプでした。
そのため、6時間を超えるお留守番をさせる際には、事前にトイレトレーニングを室内で問題なく出来るようにしてから、お留守番させるようにしましょう。
老犬の限界目安時間
7歳以降のシニア期の犬にお留守番をさせる場合には、成犬と同じくらい元気かそうではなく介護が必要かで変わってきます。
もし前者のように元気いっぱいのシニア犬であれば、成犬と同等程度、8~10時間がお留守番限界目安で大丈夫ですが、万が一のことを考慮した上で、臨機応変に対応するのがよりベストです。
一方後者のように介護が必要な場合には、子犬の時と同様、排泄時間の問題などがあるため、2~3時間を目安に外出時間を調整してあげましょう。
犬に留守番させるためのトレーニングとは?

では、犬に留守番をさせるためにはどんなトレーニングをすれば良いのでしょうか…?結論から申し上げれば、犬を不安にすることなく留守番をさせるには、普段通りにすることが大前提です。
外出時だけではなく帰宅時も『さりげなく』を意識して出掛けることで、犬にとっても人間社会の「お留守番」が当たり前になります。
そのため、この考えを念頭に置いた上で、下記の留守番トレーニング方法をご参考になさってください。
【留守番トレーニング手順】
1) まずはおやつやおもちゃなどで、犬をクレートやケージに一定時間慣れさせる。
2)クレート内が慣れてきたら今度は飼い主さんがいない状況を一定時間作り、慣れさせる。その際愛犬が鳴いた場合は出ていかずに我慢!一定時間鳴かずに過ごせたらご褒美をあげる。
3) 飼い主さんがいない状況にも慣れたら、いよいよ愛犬一人で過ごせるように慣れさせる。必要であれば誤飲しないようなおもちゃやおやつ、飼い主さんの匂いがついた物などで安心感を与えつつ、徐々に時間を長くしていく。
迎えて早々ぶっつけ本番が長時間のお留守番となってしまうと、逆に不安にさせてしまう可能性があるため、このトレーニング方法は、出来れば迎えてすぐから徐々に出来るようにした方が良いでしょう。
また、この方法に加え、実際に出掛ける際には30分前くらいから「犬に構わない」といった事やいつもより散歩を入念に行うといった事も効果的です。
留守番に適応しやすい犬種4種

犬は本来群れで生活をしていたので、基本的には長時間一人にされることを苦手とします。
しかし、犬種の性格によっては「どちらかというと留守番が得意」な犬種が存在し、共働きや一人暮らしに適している犬種が居ます。
留守番が得意な犬種①:柴犬

独立心が強く、飼い主に忠実な柴犬は比較的留守番が得意な犬種です。
家族であってもある程度一定の距離を取ったり、一人の時間というのを上手く活用出来たりするタイプで、構われ過ぎるのも苦手。
柴犬は留守番をさせたとしても、あまり苦痛に感じることはないですが、活動量は体に似合わず多く必要とするので、事前にストレスにならないよう十分に散歩に行くなど対策をしてあげましょう。
留守番が得意な犬種②:チワワ

見た目に似合わず自立心や警戒心が強いチワワは、比較的留守番が得意な犬種と言えます。
また、縄張り意識も強いため、番犬としても活躍してくれます。
ただし、その警戒心や縄張り意識の強さから吠えやすい傾向も持ち合わせているので、留守中の無駄吠えには注意が必要です。
留守番が得意な犬種③:シー・ズー

昔から愛玩犬として可愛がられていたシー・ズーは、とても遊び好きで好奇心旺盛な性格をしており、一人で遊ぶのが得意な犬種だと言われています。
そのため、長時間のお留守番が多い人には向いている犬種と言えますが、鼻ぺちゃ犬で人気の短頭種は気道が狭い作りになっているので、夏場の時期のお留守番などは、しっかりと冷房を利かせてあげることが大切です。
留守番が得意な犬種④:ラブラドール・レトリバー

おっとりとした性格で、無駄吠え、攻撃性、反抗性共に低く、とても優しい家庭的な犬種のラブラドール・レトリバーは、留守番に適応しやすい犬種です。とても知能が高いため、しっかりと訓練してあげれば留守番も問題なくこなすことが出来るでしょう。
ラブラドール・レトリバーは、柴犬同様運動量は多く必要とするので、たっぷりと遊んであげることが必要になります。
犬に留守番させる時に注意すること

基本的に留守番に慣れている犬は、例え飼い主さんが出掛けても帰ってくることを理解しているため、留守番中は大体寝て過ごし、長時間であってもこの状態を維持できていることが多いです。
一方、留守番に慣れてない犬の場合には、留守番前に遊んだり、構ったりして、出掛ける際も「ごめんね、お留守番よろしくね?」といった声掛けを行っている場合が多いのかもしれません。しかしそういった行為は、かえって愛犬を不安にさせてしまう要因となり、「分離不安症」という精神疾患を招きかねません。
ですので、犬に留守番をさせる時には、あくまでも『さりげなく』出掛け、帰宅時には犬が『落ち着いたら』相手をしてあげるよう、心掛けましょう。
まとめ

群れで生活するのが当然だった犬にとってお留守番という行為は、慣れないことが多く、また、留守番自体を苦手とする子、そうでない子が分かれるものかもしれません。
しかし、私たちと生活を共にする以上、切っても切れないお留守番という日常生活を、少しでも慣れたものにしてあげられるように、早めの留守番トレーニングを意識してあげたいものですね。
<参考書籍>
イラストでわかりやすい!愛犬との絆がぐーっと深まる本
<参考サイト>
ペットのお留守番に関するアンケート結果発表!
>https://panasonic.jp/hns/products/hc600/research.html

また、生前疾患の多かったシェットランド・シープドッグをキッカケに取得した愛玩動物飼養管理士などの様々な資格の知識を生かし、皆様に役立つような記事を提供、執筆出来ればと思っております。
何卒、よろしくお願い致します。

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