愛犬を迎えて必ず必要になってくる動物病院選び。
ベテラン飼い主さんなら、昔からお世話になっている動物病院にまたお世話になることも珍しくないですが、初めてワンちゃんを迎えた飼い主さんだと悩んでしまうのでは?
そんな飼い主さんに、選択肢の一つとして取り入れてほしいのが、「ペットサロン併設の動物病院」です。
今回は、ペットサロン併設動物病院のメリット&デメリットをまとめました。
通常の動物病院とペットサロン併設動物病院の特徴
通常の動物病院の特徴
犬や猫のために設立された動物病院の特徴と言えば、人間の病院同様、『診察・治療・手術』など、「ケガや病気の状況を診たり、処置したりする場所」というのが一般的だと思います。
施設によっては、様々な分野の幅広い診察にも対応していたり、医療設備なども充実していたり、爪切りや肛門腺絞りなど基本的なお手入れにも対応してくれたりします。
しかしそれだけに、「愛犬に不調が生じた際に訪れる場所」という印象が強かったり、「ワクチン接種やフィラリア予防をするために訪れる場所」というイメージも強くあるのが通常の【動物病院】の特徴です。
ペットサロン併設動物病院の特徴
一方、ペットサロン併設動物病院の特徴は、個人経営の動物病院だけではなく、ショッピングモールなどの複合施設で開院しているのが最大の特徴です。
通常病院で行う『診察・治療・手術』に加え、「シャンプー・カット、ホテルなどを利用できる場所」として、病院の役割だけでなく、トリミングサロンの役割も果たしてくれるのが、ペットサロン併設の動物病院です。
実際に、平成27年6月度に公益社団法人日本獣医師会で実施された調査によると、この時点で全国の動物病院の約3割はトリミング営業を行っているという回答がされております。
ペットサロン併設動物病院の場合、皮膚病対策として、『薬浴』を使用して行ってくれる場合が多いのも特徴の一つですね。
ペットサロン併設動物病院のメリット
それでは、ペットサロン併設の動物病院に犬を連れていくメリットにはどのようなことが挙げられるのでしょうか?
①病気の早期発見が出来る可能性がある
②皮膚病の治療、管理を行うことができる
③施術中何かあった時にすぐ獣医師が対応できる
④持病、高齢のワンちゃんでもトリミング対応可能
①病気の早期発見が出来る可能性がある
ペットサロン併設動物病院では、トリミング利用だけでも可能ですが、事前に診察を行い、皮膚の異常やワンちゃんの体調などを確認してもらうことも可能です。
特にアトピー性皮膚炎やマラセチア皮膚炎、外耳炎などの病気の早期発見・早期治療はとても重要になってくるので、積極的に活用しましょう。
②皮膚病の治療、管理を行うことができる
ペット保険適用の薬浴治療や炭酸泉によるリラクゼーションスキンケアなど、トリミングサロンでは難しい専門知識を踏まえた入浴やシャンプー、保湿などを施術してもらえます。
また、ワンちゃんの皮膚の症状に合わせて、薬浴をする頻度や薬の量の増減などもペットサロン併設動物病院が適切に管理をしてくれます。
③施術中何かあった時にすぐ獣医師が対応できる
慣れないところでのトリミングは愛犬に負担となって、ストレスをかけてしまうことも多いものです。そのため、愛犬がトリミングの最中に体調を崩して具合を悪くしてしまうことも珍しくありません。
そんな時、ペットサロン併設動物病院なら、もしも施術中に体調などの異変が生じたとしても、近くにすぐに対応可能な獣医師さんが診察してくれるので、安心して任せることが出来ます。
④持病、高齢のワンちゃんでもトリミング対応可能
普通のトリミングサロンだと、皮膚疾患を持ち合わせるワンちゃんや持病を持ちやすくなる高齢のワンちゃんに至っては、時としてトリミング自体を断られてしまうこともありますが、ペットサロン併設動物病院では、皮膚疾患がある子でも、持病がある子でもトリミング対応可能で、その子に合ったスキンケアプランを提案してくれます。
ペットサロン併設動物病院のデメリット
一見、ペットサロン併設動物病院はメリットしかないように思いますが、本当にそれだけでしょうか?
ペットサロン併設動物病院で考えられるデメリットを見ていきましょう。
①診療代金が別途かかる
②愛犬を預ける時は病院内のペットゲージの可能性がある
③動物病院=『嫌なところ』だとペットサロンも利用しづらい
①診療代金が別途かかる
ペットサロン併設ではありますが、基本的には動物病院に変わりないため、トリミングやホテル代とは別に、診療代金は別途かかることになります。
ただ、場合によってはトリミングサロン単体、ペットホテル単体で利用するよりか、ペットサロン併設動物病院の方がトリミング代やホテル代が割安になる可能性があるので、その点を考慮して利用しましょう。
②愛犬を預ける時は病院内のペットゲージの可能性がある
ご家族でどこか泊りで旅行に出掛けたいと思った時などに活用できるペットホテルなども、ペットサロン併設動物病院であれば、安心して預けることが出来ますが、その場合にはペットゲージを使用して、預けることになります。
普段ゲージに慣れていなかったり、おうちの中はフリーの状態で過ごしていたりするワンちゃんの場合、ストレスがかかってしまう可能性があるので、事前にフリーで預かってくれるペットホテルが愛犬にとっては良いのか、ゲージであっても併設で愛犬は大丈夫なのか、確かめた上で利用しましょう。
③動物病院=『嫌なところ』だとペットサロンも利用しづらい
犬の記憶というのは、人の記憶の仕方と違って、過去の出来事を感情ごとに記憶します。そのため、愛犬が動物病院で先に怖い思いをした後にトリミングや入浴などのスキンケアでリフレッシュした場合、『動物病院は怖いところ』、『ペットサロンは気持ちいいところ』という認識をします。
しかしこの場合、外観が明らかに【動物病院】という状態だと、動物病院のイメージが先立ってしまい、ペットサロンだけの利用がしづらくなってしまう可能性があるので、その場合には別々に利用することも検討しましょう。
まとめ
今回はペットサロン併設動物病院のメリットとデメリットをご紹介しましたが、いかがでしたか?
オシャレなカットを望む場合には、ペットサロン併設動物病院ではなく、トリミングサロンに行った方が、希望したカットに対応してくれるという点で良いかもしれません。
しかしそうではなく、皮膚疾患のあるワンちゃんや高齢のワンちゃんのためのトリミングなのであれば、ペットサロン併設動物病院はオススメです。
ぜひとも今回の記事で、大切なワンちゃんはもちろんの事、飼い主さん自身も納得できる動物病院選びの参考にしてくださいね。
<参考サイト>
公益社団法人日本獣医師会|家庭飼育動物(犬・猫)の診療料金実態調査及び飼育者意識調査 調査結果
>http://nichiju.lin.gr.jp/small/ryokin_pdf/h27.pdf
いとうづ動物病院
>https://itozu-vet.com/trimming/
また、生前疾患の多かったシェットランド・シープドッグをキッカケに取得した愛玩動物飼養管理士などの様々な資格の知識を生かし、皆様に役立つような記事を提供、執筆出来ればと思っております。
何卒、よろしくお願い致します。
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