寒くなると恋しくなってくる冬の必需品、『こたつ』。
皆さんのワンちゃんは、こたつに入るのはお好きですか?
愛犬が気持ちよさそうにこたつでスヤスヤ眠ってたりすると、つい邪魔しないようにそのまま寝かせてあげよう…なんて、思ったこともあるのでは?
しかし、そのまま愛犬をこたつで寝かせていると思わぬ事故や病気に繋がってしまうかも!?今回は、犬がこたつに入りたがる理由や注意点、こたつや暖房器具を使わず寒さ対策する方法をまとめました。
犬がこたつに入る理由は飼い主さんが関係している?
そもそも犬はなぜこたつに入りたがるのか、考えたことはありますか?
「寒くて暖まりたいから」というのも、もちろん理由の一つではありますが、犬がこたつを好む理由には他にもこんなことが考えられます。
飼い主の匂いがして安心できるから
こたつというのは本来人が暖を取るために作られたものです。
そのため、犬にとってこたつの中というのは飼い主さんの匂いが感じられて、尚且つ暖まれるとても魅力的な場所。
だからこそ、例え飼い主さんがその場にいなくても好んでこたつに入りたがるワンちゃんが多いのかもしれませんね。
本能的に安心できるから
犬の祖先のオオカミは、野生時代地面に穴を掘ってその中を寝床にして寝ていました。そのため、ワンちゃんは今でもその野生の名残で思わずこたつの中にスポッ!と顔を入れたがる傾向にあります。
また、こたつは狭くて薄暗い場所でもあるため、暖かさも相まって犬にとっては落ち着ける空間になっているのでしょう。
飼い主の傍にいたいから
冬のこたつは家族みんなが揃って暖まれる空間です。
またこたつの大きさによっては、こたつの遠赤外線ヒーターから出る暖かさだけではなく、飼い主さん自身の体温も感じられる程くっつける距離感もあるため、飼い主さんが大好きな愛犬にとっては、こたつという空間は一石二鳥の場所なのでしょうね。
犬がこたつに入る上で気を付けたい注意点
室内飼養が当たり前になったことで、以前まで寒さに強いと言われていた犬種であっても、寒さに弱い傾向が見られるようになった現在のワンちゃんたち。
そんなワンちゃんたちがこたつに入る上で気を付けたい注意点には、以下のようなことが挙げられます。
▼【犬がこたつに入る時の注意点】
・熱中症や脱水症状
・乾燥による皮膚炎
・白内障
・やけど
・感電
熱中症や脱水症状
こたつの中で暖を取る際、人であってもそのままこたつで寝てしまうと、熱中症や脱水症状を引き起こしてしまう原因になります。
特にワンちゃんの場合、顔だけ出す子、逆に顔をこたつに入れる子、全身こたつに入ってしまう子など様々です。
暑くなったら自分から場所を移動して水分補給を取れる成犬ならまだ平気かもしれませんが、子犬や老犬の場合には、長時間のこたつの使用は熱中症や脱水症状を引き起こしてしまう危険性があるため、『ハアハアと息遣いが荒い』、『歯茎が乾いている』、『皮膚を掴んだ際戻りが悪い』場合には熱中症や脱水症状を疑い、水分補給や場合によっては動物病院などで診てもらいましょう。
乾燥による皮膚炎
ただでさえ冬の季節には、空気の乾燥などが気になる時期ですが、普段から皮膚が敏感だったり、アンダーコートがなく被毛の短かったりする犬の場合、乾燥によって皮膚炎を起こしてしまう危険性があります。
基本的に、犬の皮膚というのは人よりもとても薄く出来ており、アトピー性皮膚炎になりやすい犬や常日頃から皮膚の乾燥がひどい犬については、特に注意が必要になります。
白内障
「こたつに入って白内障?」と疑問を抱く飼い主さんもいるかと思いますが、一般的にこたつを温めるヒーターは遠赤外線を使用しており、その遠赤外線は犬の目に悪影響を与え、白内障に繋がる危険性があると示唆されています。
人と違って犬は全身をこたつの中に潜らせることも珍しくなく、その結果犬の目はかなり近い距離で遠赤外線を浴びることになるため、こたつに全身を潜らせたがる愛犬には特に注意しましょう。
やけど
今ではダイニングこたつやこたつの脚の長さを変えられるこたつなど多種多様なこたつが販売されているため、そういったものを使用している場合には危険性はそれほど大きくはないかもしれませんが、ロータイプのこたつや昔ながらのヒーターが出っ張っているこたつを使用している場合には、愛犬の低温やけどに注意しましょう。
特に2022(令和4)年6月からマイクロチップの装着が原則義務化され、装着し終えているワンちゃんの場合、皮膚内のマイクロチップが高温になり、やけどを引き起こす原因になってしまう危険性があります。
感電
愛犬がこたつの中に入ることで気を付けて頂きたいことに、感電による事故があります。一般的に人が使うこたつのコードは、多くが愛犬などが齧っても平気なようには作られていません。
特に子犬なんかは興味のあるものに対して、噛んだりイタズラしたりして、それが危険なものなのかどうかを確かめようとします。
ただ、こたつなどのコードを必要とする家電製品は、犬が齧ってしまうと使い物にならなくなるだけではなく、感電や火災の原因にもなってしまうため、人が使うこたつに愛犬が入りたがる際には、事前にコードカバーなどを取り付けるなど工夫をした上で、こたつに入れるようにしましょう。
寒い日にこたつや暖房器具を使わず犬を暖める方法
それでは、冬の寒い時期にこたつや暖房器具を使うことなく犬を暖める方法には、どういったものがあるのでしょうか?
結論から言ってしまえば、昔から寒い時期に大活躍してくれる半纏(はんてん)や湯たんぽ、今時で言えばポンチョといったアイテムを使うことです。
通常、湯たんぽはお湯を入れて温めるものですが、今では蓄電可能な湯たんぽなどが売られていて、ものによっては暖かさが8時間以上持続するものも売られています。
しかし、それだけでは「犬が動いた時は?」となってしまいますよね。
そこでオススメなのが、半纏やポンチョです!半纏は、普通の洋服と違って犬の前脚さえ入ってしまえば、あとはお腹周りなどを気にせず、窮屈感もあまり感じさせずに常に暖かい状態を維持でき、ポンチョに関しても首元だけを固定すれば、窮屈感なく暖かさを維持出来ます!
筆者の2代目シェルティは、老犬になってから甲状腺機能低下症を患い、それまでそれほど寒さに弱くもなかった愛犬が、寒さに弱い体質になってしまいました。
しかし、常時ホットカーペットなどの暖房器具の上で寝るのはかえって危険だったため、犬用の半纏を愛犬に着せたところ、普通の洋服もありましたが、半纏が一番のお気に入りに。
犬の洋服は、犬自身の好き嫌いも関係してくるため、洋服を愛犬が嫌がるようなら無理に着せる必要はありませんが、少なくとも出掛ける用事がある時だけでも、こういったアイテムを活用して寒さ対策に役立ててあげてください。
まとめ
いかがでしたか?
こたつは一度入るとなかなか出たくなくなってしまう程、私たち人や愛犬の体を暖めてくれる暖房家電です。
しかし、本来人が使うこたつを愛犬に使わせるには、やはり私たち飼い主が常に見守る必要があるものだということを念頭に置いて、暖かいこたつで一緒にぬくぬくしてあげてくださいね。
<参考サイト>
ペットシッターSOS|犬とコタツ
>https://www.petsitter.co.jp/archives/5177/
みどり動物病院|こたつに要注意!
>https://www.midoriac.com/?p=colum&id=265
また、生前疾患の多かったシェットランド・シープドッグをキッカケに取得した愛玩動物飼養管理士などの様々な資格の知識を生かし、皆様に役立つような記事を提供、執筆出来ればと思っております。
何卒、よろしくお願い致します。
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