「飼い主にとっては何の問題もない植物なのに、犬にとっては実はとても危険な植物だった!」というものは多いものですよね。
特にお正月やクリスマスなどのイベントが近づく年の瀬は、色鮮やかな植物でご自宅のお庭を飾り付けする一方、忙しい時期でもあるので、知らぬ間に愛犬が口にしてしまっていたなんてことも…。
今回は、冬場に気を付けたい身近な植物5選と万が一犬が誤食してしまった場合の症状、予防法などをご紹介します。
<目次>
クリスマスシーズンの危険植物①:クリスマスローズ

別名ガーデン・ハイブリットと呼ばれるクリスマスローズは、1月~3月が開花時期とされており、以前は濁ったような色をした花で、花弁もよれのあるものばかりだったようですが、品種改良が進み、現在の花の色は、白やピンク、黄色や緑といったバリエーションに富んだ複数の色を持ち合わせ、見た目も八重咲や半八重咲といった目でも違いを楽しめる草花になっています。
しかし、クリスマスローズは犬にとってはとても有毒な植物で、一般的に以下のような症状を起こす有毒成分を含んでいます。
▼【クリスマスローズに含まれる主な有毒物質】
・心房細胞が関係する頻脈や浮腫みを伴ううっ血性の心不全などを起こしてしまう強心配糖体
・海面活性作用があり細胞膜破壊や溶血作用があるサポニン
・刺激性成分で皮膚や粘膜を刺激する心臓毒のプロトアネモニン
万が一愛犬が誤食してしまった時の症状
クリスマスローズは、根及び全草に対して毒性があり、犬がもしも誤ってクリスマスローズを口にしてしまった場合には、症状として
・よだれ
・腹痛
・下痢や嘔吐
・うつ症状
・不整脈
・心臓麻痺
などの症状が引き起こされる場合があります。
クリスマスシーズンの危険植物②:ポインセチア

クリスマスの時期の飾りつけとして欠かせない植物として知られているポインセチアは、耐寒性には弱いため、最低温度10℃以上で管理できないと、大体1年程度で枯らしてしまう場合が多い植物のようですが、その見た目や美しさから多くの方がクリスマス時期までに購入する人も多いのではないでしょうか?
しかし、クリスマスの代表格とも言えるポインセチアも、犬にとってはとても危険な植物の一つです。基本的には以下のような症状を起こす有毒成分が含まれています。
▼【ポインセチアに含まれる主な有毒物質】
・皮膚がんに対するプロモーター活性のあるホルボールエステル類
・海面活性作用があり細胞膜破壊や溶血作用があるサポニン
万が一愛犬が誤食してしまった時の症状
犬に対する毒性としては一般的に軽度とされているポインセチアですが、万一犬が誤って口にしてしまった場合、ポインセチアの葉と茎(樹液)にある有毒物質の影響で
・嘔吐や下痢
・皮膚炎
・痙攣
などが引き起こされる場合があります。
クリスマスシーズンの危険植物③:スイセン

ぱっと見ニラに似ているスイセンは、11月~4月まで楽しむことが出来る球根で、初心者でも育てやすく、また、香りもするため公園などで多く見掛けることのある植物です。
RHS(英国王立園芸協会)というイギリスのロンドンで設立された慈善団体では、1万を超す品種が登録されている程、様々な種類があります。
しかし、スイセンもまた犬にとっては有毒な植物で、一般的に以下のような症状を起こす有毒成分が含まれています。
▼【スイセンに含まれる主な有毒物質】
・ヒガンバナ科に含まれる毒性で催吐作用があるリコリン
・尿路結石の原因とされるシュウ酸カルシウム
万が一愛犬が誤食してしまった時の症状
スイセンは主に植物全体に毒があるとされ、その中でも球根部分が特に危険とされており、犬が誤ってスイセンを口にしてしまった場合には、症状として
・嘔吐や下痢
・神経麻痺
・血圧低下
などの症状が引き起こされる場合があります。
クリスマスシーズンの危険植物④:セイヨウヒイラギ

トゲトゲの葉を持ち、11月頃に果実が赤く熟すセイヨウヒイラギは、クリスマスのリースや飾りつけなどに利用されるため、「クリスマス・ホーリー」とも呼ばれる植物です。
葉に棘があるため日本の柊と間違われることがありますが、柊はモクセイ科の植物で、セイヨウヒイラギは、モチノキ科に分類されています。
セイヨウヒイラギは一目でパッと目を引く緑と赤のコントラストが鮮やかで、ポインセチア同様クリスマスの主役級の植物ですが、この植物もまた犬にとってはとても有害な植物です。
セイヨウヒイラギには、一般的に以下のような症状を引き起こす有毒成分が含まれています。
▼【セイヨウヒイラギに含まれる主な有毒物質】
・海面活性作用があり細胞膜破壊や溶血作用があるサポニン
万が一愛犬が誤食してしまった時の症状
セイヨウヒイラギで一般的に知られている有毒成分はサポニンですが、万が一犬がセイヨウヒイラギを口にしてしまった場合、症状としては
・嘔吐や下痢
・うつ症状
などが引き起こされる場合があります。
クリスマスシーズンの危険植物⑤:シクラメン

開花期が10月~3月までと長く、クリスマスに送る花としても人気があるシクラメンは、その見た目も然ることながら、赤やピンク、白などの定番色に加え、黄色や紫といった豊富な色の種類がある植物です。
シクラメンは冒頭でもお伝えした通り、プレゼントとしても重宝されるため、そのまま鉢植えなどに入っていて、お庭などに飾っている人も多いと思います。
しかし、シクラメンは全草が有毒とされており、特に球根はその毒性がかなり強く含まれているため、犬にとって有害な植物とされています。
シクラメンには一般的に以下のような症状を引き起こす有毒成分が含まれています。
▼【シクラメンに含まれる主な有毒物質】
・海面活性作用があり細胞膜破壊や溶血作用があるサポニン配糖体のシクラミン
万が一愛犬が誤食してしまった時の症状
シクラメンを万一犬が口にしてしまった場合、主な症状としては
・軽度の場合には嘔吐や下痢
・大量摂取の場合には不整脈、痙攣
などを引き起こしたり、最悪死亡してしまう場合があります。
有毒植物を食べないための予防法

基本的には、色々なものを口にしたがるワンちゃんの場合、手の届かないところに植木を置いたり、囲いをして植物の近くには入れないようにして、近づけさせないような対策をしましょう。
お庭で植物を育てる場合、植え替えなどの作業中にも気を配り、ちょっとしたスキに球根を愛犬が口にしないように注意することも大切です。
また、スイセンなどは散歩中、公園などにたくさん植えられていたりする植物でもあるため、その近くを通り過ぎる時にはしっかりとリードを短く持ったり、そのルートはあえて避けて通ったりして、万が一の事態を避けるように気を付けてあげてください。
まとめ

クリスマスシーズンは、イルミネーションやクリスマスのイベントごとなどで飾り付けをするために、室内だけではなく屋外でも至るところに愛犬にとって危険な植物が出回る季節です。
見た目は鮮やかでキレイでも、特にポインセチアやシクラメン、セイヨウヒイラギといった植物は、お花屋さんでもシーズン時期になると足元に置かれていたり、愛犬が匂いやすく、手の届きやすい位置に置かれていたりするため、散歩の時にお花屋さんの近くを通ったりすることがある際には、ご自宅で育てる時以上に気にかけてあげてくださいね。
<参考書籍>
犬と猫に有害な植物/食べ物 予防と対策
<参考サイト>
ASPCA動物毒物管理センター(APCC)
>動物毒物管理|(888)426-4435|ティッカー (aspca.org)

また、生前疾患の多かったシェットランド・シープドッグをキッカケに取得した愛玩動物飼養管理士などの様々な資格の知識を生かし、皆様に役立つような記事を提供、執筆出来ればと思っております。
何卒、よろしくお願い致します。

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