病気の治療費やフード代など、愛犬と暮らすうえで欠かせない費用がありますね。
では、飼い主さんが「愛犬にかける年間費用」はいったいどれくらいなのでしょうか。
今後増加傾向にある支出や年間費用を知ると、犬を迎える上でのコスト感や老犬になった時の見通しが立ちやすくなりますので、新しく犬を飼おうと思っている方はもちろん愛犬と暮らしている方もぜひ最後までご覧ください。
<目次>
「約半数が10万円以上」ペット関連の年間支出
飼い主さんがペットにかける年間費用はいくらなのでしょうか。
「アイペット損害保険株式会社」が実施した2021年におけるペットの支出に関するアンケート結果は下記のようになりました。
▼2021年におけるペット関連の年間合計支出はいくら? (1,018名が回答)
▼ペット関連の年間支出額(犬飼育者)
・5万円未満 23.5%
・5万円以上~10万円未満 29.6%
・10万円以上~20万円未満 24.4%
・20万円以上~30万円未満 14.2%
・30万円以上 8.3%
割合が一番多いのは5万円以上の金額帯でしたが、愛犬に年間10万円以上かけている方の割合を合計すると46.9%にのぼり、約半数の方が愛犬の飼育に年間10万円以上の費用をかけているという結果になりました。
犬を飼うとペットフードやトリミング代など固定でかかる費用だけでなく、ワクチン代や病気になった時の費用も発生するので、ペットにかける年間費用が高額になるのもうなずけます。
では、飼い主さんが1番ペットにかけている費用はいったい何でしょうか。
次は詳細をみていきましょう。
「前年より増加傾向」飼い主さんが一番費用をかけている物は?
下の表はアニコム損保が発表した2020年と2021年のペットにかける年間費用の詳細です。
表全体を見てみると「フードやオヤツ代」や「怪我や病気の治療費」に一番費用をかけていることがわかりました。
▼ペットにかける年間費用2021版
また、前年と比較してみると「フード代やオヤツ」や「サプリメント」の費用が伸びていることがわかります。
最近はペットの健康に関心が高い飼い主さんも多く、愛犬にも老化防止や関節ケア目的でサプリメントを使う方も増えてきました。
愛犬に健康で長生きして欲しいというのは多くの飼い主さんの願いなので、体のために質の良いフードを選んだり、健康増進に役立つサプリメント取り入れるなどフードやサプリメントにかける費用は今後も増えていくことが予想されます。
飼い主さんが最近購入したもの、一番人気は「見守りカメラ」
最近はペット製品にも「※IoTアイテム」が多く見られるようになり、気になっている方や購入しようと考えている方も多いのではないでしょうか。
※IoTアイテムとは?
物をインターネットに接続し、データをやり取りする仕組みのこと。自動給餌機やペットカメラなど。
飼い主さんに最近購入したIoTアイテムを調査したところ、結果は下記のようになりました。
▼2021年に購入した「IoTアイテム」は?
購入したもので一番多かったのは「見守りカメラ」、次いで「自動給餌機」という結果になりました。
愛犬を1匹で留守番させていると、寂しい思いをしていないか心配になりますし、吠え声などでご近所に迷惑をかけていないかも気になりますね。
そういった需要もあり見守りカメラを購入して、外出先で愛犬の様子を確認する飼い主さんが増えているようです。
今後のペット関連の支出で増えそうなものは?
では愛犬と暮らしていくうえで、今後増えていきそうな支出はなにがあるでしょうか。
アイペット損害保険株式会社が飼い主さん186名に対して行ったアンケートによると、結果は下記のようになりました。
▼2022年のペット関連支出で増えそうなものは?(186名が回答)
一番多かった回答が「病気やケガなどの診療費」で、次に「ワクチン・健康診断などの予防費用」という結果になりました。
支出理由を回答者に聞いたところ「高齢化に伴う医療費の増加」の声が多かったそうです。
実際にアニコム損保が調査した年齢別の年間診療費をみてみると、年齢が上がるにつれて医療費も年々増加傾向にあることがわかります。
▼犬の年齢別の年間診療費(1頭あたり)
ペットには人間のような保険制度がないので、手術や入院などにかかる費用がどうしても高額になりがちです。
また犬の寿命は年々伸びてきているので、一緒に過ごせる時間が長くなった分、介護や通院などにかかる金銭的負担も大きくなります。
いざという時に慌てないように、大まかな支出額を知って備えておくことが大切ですね。
ペット関連の支出を見ていくと、ペットの健康や体調に強い関心を持っている方が多く、室内で使うペット家電やサプリメントへの支出が増えていっていることがわかりました。
また、今後増える支出としては「医療費」や「ワクチンや健康診断」などがあげられており、今後犬を飼っていくうえで大きな懸念になることが予想されます。
いざという時に金銭面で慌てないように、実際の数字を知って備えておくことが大事ですね。
<参考URL>
家庭どうぶつ白書2019 どうぶつ医療を取り巻く環境
>https://www.anicom-page.com/hakusho/book/pdf/book_201912_2.pdf
ペットの支出に関する調査
>https://www.ipet-ins.com/info/30950/
【2021年最新版】犬・猫の飼育費用を大発表!
>https://mag.anicom-sompo.co.jp/21232
<画像元>
Unsplash
・(元)認定動物看護師
・一般社団法人日本小動物獣医師会 動物診療助手
やんちゃなミックス犬とおっとりトイプードルと暮らす。
大学在学中に「病気になる前の予防が一番大事」と気づき、
ペットフードやペットサプリメントの会社に就職。
「食」に関するさまざまな知識を身につける。
愛犬を亡くしたときに
「もっと色んな情報を知っておけば」と感じた後悔を
「他の飼い主さんにはさせたくない」との思いから、
ライター活動を開始。
「勉強になった・信頼・わかりやすい」を目標に情報を発信しています。
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