わんちゃんと暮らすということは、長時間家を空ける時のことも考えておかなければなりません。普段のお出かけにはいつも一緒に連れていくという方でも、冠婚葬祭や飼い主さんの傷病などで、やむを得ず愛犬のお世話を誰かにお願いしなければならないことも起こり得ますよね。
事情を理解しないまま突然見知らぬ人や場所に預けられたら、わんちゃんはどんなにか不安な気持ちになるでしょう。万が一に備えて、安心できる愛犬の預け先を確保しておくことについて考えてみたいと思います。
愛犬と離れなければならない、どうしようもないケースは誰にでも起こり得る
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我が家のように、ちょっとしたお出かけにも旅行にも必ず愛犬を連れていくという飼い主さんは少なくないですよね。ただ、避けられない冠婚葬祭、飼い主さん家族のケガや病気による入院、災害時など、思いもかけないどうしてもの事情で、出先に愛犬を連れていくことができないケースは想定できます。
家庭犬の平均寿命は、個体差はあるものの10年~15年以上。その間に「万が一」が起きてしまわないとは言い切れませんよね。
そんな時、突然知らない場所で知らない人に預けられ、事情も把握できないまま長い間飼い主さんと会えなくなってしまったとしたら、わんちゃんはいったいどんなに不安な気持ちになることでしょうか。
急な入院や災害時などは飼い主さんも慌ただしくパニックになりがちで、その不穏な空気を感じたまま見知らぬところへ置いていかれたとしたら・・・その時の愛犬の心情を想像するだけで、いたたまれない気持ちになります。
また緊急事態では、どこに愛犬を預けるか探すこともなかなか難しいですよね。いざという時に安心して愛犬をお願いできる人や場所を確保しておくことは、わんちゃんと暮らす上で非常に重要なポイントだと考えています。
愛犬をどこに/誰に預ける? 預け先候補のメリット・デメリットについて知っておこう
飼い主さんの不在時、わんちゃんをどこに/誰に預ければもっとも安心できるでしょうか? 知人やペットホテル、ペットシッターなど、様々な選択肢がありますが、そのどれもにメリット、デメリットはあります。ひとつずつ見ていきましょう。
①親族や友人宅
<メリット>
別居家族や親族、友人のおうちで愛犬を預かってもらう場合、「自宅と同じく一般家庭」であるという点は大きなメリットと言えます。家には常に人がいて、お散歩や食事、寝床、遊びの時間など、自宅と似たような環境で過ごすことができれば、わんちゃんのストレスも少ないでしょう。
い主さんがよく知っていて、信頼してお任せできるというのも安心材料です。わんちゃんも普段からよく会う相手であればなおいいですね!
<デメリット>
どんなに飼い主さんがよく知っている相手でも、わんちゃんにとって初めて会う人であったりお邪魔したことがない家であったりしたら、わんちゃんは不安に感じるでしょう。突然預けられたら、慣れない人と環境とにパニックを起こしたり、粗相をしてしまったりすることも考えられます。
また、預かる側の人間が犬の扱いに慣れていなければ、同様にトラブルの元でしょう。わんちゃんがおうちを汚してしまったり、ものを壊してしまったりした際の気まずさも、知り合いならではのデメリットになるでしょう。
▲実家にて。自宅と同じように自由に過ごせるのも、家族や友人に預けるメリット!
②ペットホテルや動物病院
<メリット>
専門のスタッフがいるペットホテルや動物病院なら、わんちゃんの扱いに慣れた方に世話をしてもらえます。
定期的に様子を見てもらえることや、万が一の体調不良の際の対応などへの安心感はありますね。特に持病を持つわんちゃんであれば、かかりつけの動物病院で預かってもらうと何かと心強いと思います。
<デメリット>
ペットホテルや動物病院での預かりは、ほとんどの場合、基本的にケージの中で過ごすことになります。ケージから出してもらえるのは日に1,2回のお散歩の時だけ、しかも排泄を済ませたらすぐにケージに戻すというところもめずらしくありません。
また、他のお預かりわんちゃんの気配や鳴き声などもすることでしょう。スタッフがどのような人なのか、わんちゃんに対してどんな風に接するのか、よく分からなくて心配という点もあります。
▲持病があるわんちゃんにとって、かかりつけの動物病院は安心!
③ペットシッター
<メリット>
自宅に専門のスタッフが来て愛犬のお世話をしてくれるペットシッターサービスは、上記①と②のメリットに加えて「自宅の安心感」があります。いつも通りの環境で過ごせるので、わんちゃんにとってはもっとも安心かもしれませんね。お散歩や食事、お手入れや家の中での遊びに関して、時間や内容などを細かく依頼することができるのも良いですね。
ペットシッター滞在中の愛犬の食欲や元気さなど、様子を日記のようにメモしてくれたり、写真や動画を送ってくれたりするサービスもあります。
<デメリット>
自分や家族の不在時に他人が家の中に入ることに抵抗感がある場合、ペットシッターサービスは利用しづらいかもしれません。実際にお願いする前に面談をしてもらい、ペットシッターの人となりを把握して、愛犬への対応についても確認しておくと安心ですね。
また、一日中お世話をお願いするわけではないので、どうしてもわんちゃんだけになってしまう時間帯は発生します。寂しがりやのわんちゃんや、空調管理が欠かせない季節には、心配かもしれません。
どこに/誰にお願いするとしても・・・愛犬を預けるなら、十分な事前準備を!
飼い主さん不在時、愛犬をどこに、誰に預けるにしても、共通して重要なことがあります。それは「預け先に愛犬が馴染むようにすること」です。
どんなに良心的にお世話をしてくれる環境であっても、初めて会う人や初めて行く場所に預けられたら、わんちゃんは不安を感じます。飼い主さんと預かってくれる方との間でしっかりと打ち合わせをしていても、愛犬にとっては「突然知らないところに置いていかれた!」という気持ちになることでしょう。
実際に預ける前に、その場所やお世話をしてくれる人に愛犬が慣れる機会を与えてあげましょう。
▲最初は何度も実家に連れていって、短い間のお留守番を繰り返しました。
また、ペットのプロにせよ知人にせよ、飼い主さん自身が信頼できる相手を選ぶことも大切です。自分が見ていないところでも愛犬に優しく丁寧に接してくれると信じられる人に預けましょう。
特にペットホテルや動物病院は、数多くの犬を預かったり、他の業務で多忙だったりすることから、1頭1頭へのケアが行き届かないケースも考えられます。
飼い主である私たちからすると、ただ愛犬の食事と排泄の世話をしてもらえればいいわけではないですよね。飼い主さんが「この人になら安心してお任せできる」と確信できる相手なら、愛犬も心を許すのではないでしょうか。
愛犬の預け先を確保していると思っていても、いざ預けなければならなくなった時、いつもの場所にお願いできるとも限りません。実家や知人が旅行中だったら? かかりつけの病院がお休みだったら? できれば、複数の預け先を確保しておくと安心ですね。
できるなら愛犬を預ける必要がないのが何よりですが、万が一の時に飼い主さんもわんちゃんも安心できるよう、普段から備えておくことは大切ですね。
長年犬と旅をしてきたノウハウが誰かのお役に立てればうれしく思います。
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