春は冬眠から覚める季節の一方、すごく眠い季節でもありますよね?
人の場合は、自律神経の乱れから春の季節はほかの季節に比べ眠気が増すらしく、「春眠暁を覚えず」ということわざにもあるように、なかなか春は、朝目を覚せず苦労する時期でもあります。
では、睡眠時間が人よりもずっと長い犬の場合、春という季節は眠気が増す時期なのでしょうか?
そこで今回は、季節や時間帯(明暗)による犬の睡眠時間の違い、寝ている姿勢でわかるレム睡眠やノンレム睡眠についてなどをご紹介します。
季節の違いよりも時間帯(明暗)で変わる犬の睡眠時間

さて、早速ですが犬の睡眠時間の違いは季節によって変わるのでしょうか?…答えはNOです。
というのも、犬はヒツジやヤギと言った季節繁殖動物ではなく、単発情性動物とされているからです。
単発情性動物とは、1繁殖期に1度だけ発情する動物の事で、犬はこの単発情性動物とされているため、季節による睡眠の違いはあまりなく、季節で変わる日没時間の違いや明暗順応によって、多少の違いが生じます。
そのため、一説では日が一番短い冬の時期の犬の睡眠は、他の季節と比べて睡眠時間が多くなる印象が強くなるようです。
犬の年齢別による睡眠時間

日中ふと犬に目をやると、ほとんど寝ている姿が多い印象ですが、実は犬の睡眠は基本的に眠りが浅いのが一般的です。
犬の1回の睡眠時間は主に大体30~40分ほどとされており、それが連続して繰り返されているように見えることから、私たち飼い主の目から見ると、常に犬は寝ている印象が強いのかもしれませんね。
では、犬の年齢によって睡眠時間はどれほど変わるのでしょうか?
犬の年齢別に必要な睡眠時間を一つずつ見ていきましょう。
生後1歳までの子犬の睡眠時間は16~19時間!

生まれて間もない幼犬から1歳までの子犬の一日に必要な睡眠時間は、16~19時間です。
時間に幅があるのは生後4カ月程から睡眠による個性が出てきて、沢山寝る子も居れば、あまり寝ない子が居るためです。
迎えてすぐで、且つ生後2~3カ月の子犬だと、とても可愛らしいので寝かせておかなきゃと分かってはいても、飼い主側のこちらが遊びたい衝動に駆られてしまったりしますよね。
ですが、そこはグッと堪えて寝かせてあげましょう。
特に半年までの子犬の頃の睡眠は、成長するためにとても大切な時期なので、そっと見守ってあげるようにしてください。
1歳~6歳の成犬の睡眠時間は12~15時間!

1歳~6歳までの成犬の一日に必要な平均睡眠時間は12~15時間とされています。この頃の犬は最もエネルギーに溢れ、精神的にも肉体的にも成熟している時期です。
とはいえ個体差があるため、活発に動き回るわんちゃんや一日飼い主さんたちとお出かけした際には、その後の睡眠時間は、子犬の時同様多くの睡眠時間を取って体を休めることもあるかもしれませんが、一般的にはこのくらいの睡眠時間が成犬の平均だと言われています。
7歳以降の高齢犬では18~19時間!

最後は高齢犬の一日に必要な平均睡眠時間ですが、こちらは子犬同様再び長い睡眠時間を必要とします。
運動時間の減少によって体力の衰えに加え、その後の回復にも時間が掛かるようになる高齢犬。
高齢ということもあって、ついつい撫でたり毛布をかけてあげたくなりますが、これらの行為は結果的に安眠妨害に繋がってしまう可能性があるので、寝ている間はそっとしておいてあげましょう。
犬の寝ている姿勢で分かる「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」

「レム睡眠」とは、体の機能は休んでいるけれども、脳の機能は活動している状態のことを言います。逆に、「ノンレム睡眠」は、脳の機能が休んだ完全休養状態の事を言います。
犬の場合も人同様、この「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」が交互に表れてはいますが、割合からすると、「レム睡眠」が8割、「ノンレム睡眠」が2割と言われています。
では実際に、「レム睡眠」中の犬の姿勢と「ノンレム睡眠」中の犬の姿勢の違いをそれぞれご紹介します。
横向きにダラ~ンと寝そべった姿なら「レム睡眠」

レム睡眠で特徴的な姿勢は、横向きに寝そべって頭や手足を投げ出すような姿勢で寝ている場合が、レム睡眠の状態と考えられます。
この時には眠りは浅いものの、体を休めて記憶の整理や夢を見ている状態なので、ちょっとした物音でも目が覚めます。
レム睡眠中は、犬も人と同じように脳の中で経験した記憶の定着や再現を行っているので、この状態を邪魔してしまうと、寝る前に覚えた記憶が定着せず、記憶障害になる可能性があります。
ですので、犬がこの状態で寝ていたらそっと見守りながら、どんな動きをするのか観察してみると、普段は見ない犬の姿を見られるかもしれません。
伏せの姿勢で首を崩さず寝ていたら「ノンレム睡眠」

犬や猫のノンレム睡眠は、ダラ~ンとした姿勢ではなく、首を崩さないまま、お行儀よく眠っている場合がノンレム睡眠と言われています。
レム睡眠とノンレム睡眠はおおよそ20分おきに訪れると考えられているため、運よくその瞬間に立ち会うことが出来、尚且つ器用な子であれば、筆者の柴犬のように、まるでスフィンクスのような姿勢で寝ている姿が見られるかもしれません。
基本的にこの時には、先程のレム睡眠とは違って、筋肉は動いているものの眠りは深く、成長ホルモン分泌や免疫力向上を行っており、夢は見ていません。
ただし、こちらもレム睡眠同様脳の機能を休ませている状態ですので、そっと休ませてあげましょう。
平均睡眠時間以上の睡眠の場合は病気に注意?!

ここまで、犬の睡眠サイクルや犬の年齢別における平均睡眠時間をご紹介してきましたが、あまりにも睡眠時間が長すぎる場合には注意が必要です。
というのも、あまりに長く寝ている背景には、「ただ単に疲れて寝ているだけ」ということも大いに考えられますが、時には何かしらの病気が隠れている可能性が考えられるからです。
特に甲状腺機能低下症という免疫機能の様々なところに影響を及ぼす病気においては、犬は比較的発症しやすく、先天性と後天性2種類に分類されます。
先天性はごく稀な病気のため、なかなかお目に掛かることはないかもしれませんが、後天性の甲状腺機能低下症については、時に成犬でも発症する可能性があり、元気消失した結果ずっと寝ている可能性が考えられるため、適切な睡眠時間かどうか、元気などはあるかと言ったことも確認するのが良いでしょう。
まとめ

いかがでしたか?
犬の睡眠は、季節に左右はされないものの時間帯(明暗)であったり、年齢であったりで平均睡眠時間はだいぶ変わってきます。
犬種に関して言えば、大型犬は小・中型犬に比べ、運動量の多さや回復時間の長さの違いから比較的に睡眠時間は長いと考えられています。
そして牧羊犬は、家畜を外敵から守り、安全に誘導する役割があったために、睡眠時間は短いと考えられています。
犬種によっても異なる睡眠時間。少しでも普段と違ったあまりにも長い睡眠を犬が取っている場合には、「疲れているだけ」と思わずに、高齢犬はもちろんですが、成犬・子犬を問わず、一度獣医師さんに相談してみてくださいね。
<参考書籍>
観察する目が変わる 動物学入門
イラストで分かりやすい! 愛犬との絆がぐーっと深まる本
マンガで納得! 犬の気持ちがわかる
<参考サイト>
雌犬の繁殖生理 発情と排卵を中心として(Ⅰ)
>https://www.jstage.jst.go.jp/article/jvma1951/30/10/30_10_535/_pdf/-char/en
大通どうぶつ病院
>http://oodori-ah.com/tsushin_15.html

また、生前疾患の多かったシェットランド・シープドッグをキッカケに取得した愛玩動物飼養管理士などの様々な資格の知識を生かし、皆様に役立つような記事を提供、執筆出来ればと思っております。
何卒、よろしくお願い致します。

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