犬が日向ぼっこをしている姿を見るとこちらも幸せな気持ちになりますね。私の愛犬テトもリビングで日向を求めてこまめに移動しています。
犬はなぜ日向ぼっこをするのでしょうか?そこにはたくさんの健康効果があるのです。
犬が日向ぼっこをするのはなぜか?
犬が日向ぼっこをするのはなぜでしょうか?犬に限らず、動物には日向ぼっこ(日光浴)を好むものが多くいます。
日光を浴びる事によって、体内にビタミンDを生成させ骨を丈夫にしたり、自律神経やホルモンバランスを整え、免疫力を向上させたりすることができます。
動物において日向ぼっこは生命維持に必要不可欠なものなのです。爬虫類の亀でさえ教えてもいないのに太陽の光で甲羅干しをして甲羅に付着した最近やカビを死滅させています。
犬もこれらのことを本能で知っているので日向ぼっこをするのです。
犬が日向ぼっこで得られる健康効果4つ
①ビタミンDの生成
日向ぼっこをすることで、皮膚に紫外線が当たり、体内でビタミンDを生成することができます。ビタミンDは食事からのカルシウム吸収を助ける栄養素です。
人間も動物もビタミンDは食事から摂取するか、日光を浴びることでしか生成できません。食事からビタミンDを摂取できるのは、ほんのわずかなので、日向ぼっこはとても大切です。
ビタミンDが体内にできることで、免疫力の向上や骨粗しょう症、くる病の予防になります。
またビタミンDを作ってくれる紫外線(UVB)は地上に2%しか届かない上、窓ガラスでも簡単に遮断されてしまうので、日向ぼっこの際は、庭やベランダ、または網戸越しがおすすめです。
②セロトニンの分泌
日向ぼっこで日光を浴びる事で神経伝達物質であるセロトニンが分泌されます。よく言われる「幸せホルモン」です。
セロトニンは脳から分泌される睡眠ホルモン(メラトニン)の原料です。日中に太陽の光を浴びセロトニンを体内で増やすことで夜に睡眠ホルモンが多く生成され睡眠の質が良くなります。さらに、セロトニンは自律神経を整えストレスの緩和の効果もあります。
家の中で寝てばかりのシニア犬は昼夜逆転することが多いので、昼間の日向ぼっこで気分転換させセロトニンを増やしておくことで、夜にぐっすり睡眠がとりやすくなります。
セロトニンが不足すると情緒不安定になり、運動能力や記憶力の低下などが起き、生きる活力が欠け、うつ病などを引き起こします。犬も日光に当たらず、散歩も夜ばかりだとストレスが溜まり、吠えたり、噛んだり、粗相が増えることがあります。
③成長ホルモンの分泌
太陽の光を浴びる事で成長ホルモンの分泌を促すことができます。成長ホルモンとはいわゆる若返りホルモンのことで、子どもの骨や筋肉の成長に必要なホルモンであり、大人になっても代謝の調節や認知機能、免疫機能の働きなど一生関わってくる重要なホルモンです。
④皮膚病の予防
日向ぼっこで紫外線を皮膚に当てることで、ノミ、ダニを死滅させカビや細菌の繁殖を抑えることができます。
また、アトピー性皮膚炎などの皮膚病の予防の効果があります。
犬の日向ぼっこの注意点とは?
犬の日向ぼっこが体に良いとはいえ、やりすぎには注意が必要です。日向ぼっこは以下のような注意点があることも頭に入れておきましょう。
【日向ぼっこの注意点】
・長時間は行わない
・逃げ場所・日陰を作る
・水分補給を行う
・目の病気のリスク
毛が全く無い犬種や皮膚の弱い犬が長時間にわたって日向ぼっこをしてしまうと、皮膚炎や皮膚がんになりやすいので薄い洋服を1枚着せてあげましょう。
日向ぼっこの時間は人間で15~30分行えば効果があると言われていますが、最近の研究では、1日に必要なビタミンDを作るのに、季節や地域によって日光浴に必要な時間が異なることがわかっています。
紫外線の弱い冬の正午では、那覇で8分、つくばで22分、札幌で76分の日光浴の時間が必要だということがわかりました。人間と犬では皮膚のタイプや構造は異なりますが、冬の北海道にいる犬は積極的に太陽の光を浴びる必要があるようです。
また、紫外線を目に浴びすぎると白内障や角膜炎のリスクもあるので注意が必要です。室内で日向ぼっこをさせる際は、必ず日陰の場所も作り、移動できるようにしておきます。
犬は普通、暑くなれば自分で日陰に移動しますが、動くことが億劫になっているシニア犬においては冬場でも注意が必要です。そのまま太陽の下で眠り続け、吠える力も出ずに脱水症状を起こす危険があります。飼い主さんがある程度時間が経ったら移動させてあげましょう。水分補給がすぐにできるように、犬が寝ている横に水入れを用意してあげると安全です。
5~8月の紫外線は特に強いので散歩のときも注意が必要です。夏場に長時間お出かけする際はUVカットの洋服を着せるなどして上手く皮膚を守ってあげましょう。
まとめ
いつも愛犬がしている日向ぼっこにはたくさんの健康効果があり、本能でそれをしていることがわかりました。
昨今では室内飼いが多い中、昼間は飼い主が仕事のため留守番が長く、散歩は夜しかできない場合が多いかもしれません。しかし太陽の光を浴びる事は健康維持にとても重要なので、どうにか愛犬の生活に日向ぼっこを取り入れてあげたいものですね。
<参考URL>
国立環境研究所 体内で必要とするビタミンD生成に要する日照時間の推定
-札幌の冬季にはつくばの3倍以上の日光浴が必要-
>https://www.nies.go.jp/whatsnew/2013/20130830/20130830.html
フラワーアレンジメント講師
2人の息子の母
実家でパグの出産、育児を経験し、
現在はトイプードルの男の子と暮らしています。
みなさまの愛犬にお役に立てる情報を発信していきたいです。
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