昨今のペットブームの中、マンションやアパートの集合住宅で【ペット可】物件が増えています。愛するペットと暮らせる場所が増えているのは嬉しいことですが、沢山の人が暮らす集合住宅ではペットの飼育マナーを守り、ご近所への配慮が欠かせません。
ペット可物件でもペットを飼っていない人もいる事を考慮することが大切です。
今回は、マンションで確認すべき飼育マナーと物件選びの注意点をご紹介します。きちんとマナーを守ってトラブルを防止しましょう。
<目次>
集合住宅での飼育マナー① 管理規約や契約書に書いてあるマナーの確認
ペット可マンションや集合住宅に住む場合、必ず管理規約や契約書などにペットに関する規約が書かれているので契約前に確認することが大切です。ペットの大きさや頭数、種類、予防接種済証の提出、共有部分の制限など細かく決められていることが多いです。大型犬は飼ってはいけない場合もあるので事前に確認しましょう。
集合住宅でのペットの飼育マナーが原因のトラブルは下の表を見るとおりとても多いです。
このように、国土交通省が調査したマンションでのマナートラブルの内容はペットの飼育が2番目に多い結果となっています。事前に規約を熟知しておくことで、マナー違反のトラブルは防ぐことができます。
集合住宅での飼育マナー② 共有部分でのマナー
▲ペット用のキャリーケース。小型犬は簡単に入れます。
共有部分である、廊下やエレベーター、エントランス、駐車場などではマーキングや排泄行為を防ぐため、抱っこやキャリーケースに入れて移動します。
動物アレルギーの人もいます。エレベーターに乗るときは「一緒に乗っても良いですか?」と声をかけるのがマナーです。その際、犬が興奮するのを防ぐため、キャリーケースの蓋は閉めておき、犬の顔を壁側に向けます。犬が興奮して吠えたりする場合は途中で降りるなどの配慮が必要です。
廊下を歩く時に人とすれ違う場合は自分を挟んで犬を反対側にします。専用庭がある物件でも犬を放し飼いできない場合が多いので注意しましょう。
駐車場での排泄がトラブルになることも多いです。公道に出るまでは歩かせないのがマナーです。ペット可だからといってマンション内をリードだけ付けて歩かせて良いわけではないので注意しましょう。
集合住宅での飼育マナー③ 犬の排泄のマナー
共有部分のマナーに書いた通り、マーキングや排泄をしないようにキャリーケースや抱っこで公道まで出るのがマナーです。
管理規約によってはリードで歩かせて良い場合もありますが、一度おしっこがかかった場所に犬はマーキングする習性があり、臭いの原因になるので、マーキング防止のためにも歩かせないほうが良いでしょう。
万が一粗相をしてしまったら、ウンチの場合はきちんと拭き取り持ち帰ります。おしっこの場合もトイレシートなどで吸収させきれいに拭き取ります。どちらも最後に消臭スプレーをかけて臭いを取り除くことが大切です。
住民のマナー意識が強いマンションは共有部分を清潔に保つことができます。
集合住宅での飼育マナー④ ベランダでのマナー
意外とやってしまうのはベランダにわんちゃんを出すこと。グルーミングや日向ぼっこで出しても良いと思っている方が多いかもしれません。しかし、この行為はトラブルが多いのです。管理規約にベランダにペットを出してはいけないと書かれていることが多いです。ベランダは規約のほとんどで共有部分に入るので注意しなければなりません。
ブラッシングや犬用マットを叩いたりすると隣の洗濯物に毛が舞い散り、ペットを飼っていない方にはとても迷惑です。ペットの毛がアレルギーの方もいます。
トイレをベランダに置き排泄させている飼い主さんもいますが、異臭トラブルになりかねませんので、これも絶対にやめましょう。
ベランダには小型犬が通れるほどの隙間が空いている場合もあります。いつもは出してないけど、飼い主さんが洗濯物を干したりするときに出てしまう場合もあります。転落リスク回避のためにも犬をベランダに出さないように注意しましょう。
集合住宅での飼育マナー⑤ 犬の騒音マナー
犬を飼っている人は、隣の犬の声にも寛容になるものです。ましてや愛犬の声はうるさく感じなくなるので、マンションでの無駄吠えには注意が必要です。いくらペット可といえども飼っていない人もいます。苦手な人も住んでいると考えていた方が良いです。
子犬時期から飼い始める場合は、3カ月は一緒に過ごしてあげてから、少しずつ留守番を練習してあげましょう。急に長い留守番をさせると寂しがって遠吠えをしたり、キュ~ン、キュ~ンとずっと泣いたりするので苦情の原因になてしまいます。
普段からよく鳴く犬でしつけが難しい場合はドッグトレーナーに飼育環境をよく見直してもらい、吠える原因を探し、トレーニングさせることも必要です。
犬の鳴き声の他にも、大型犬が床をジャンプする音や歩く時の爪の音も騒音になりかねません。床を絨毯敷きにすると聞こえにくくなります。窓に吠える犬の場合は窓を2重サッシにリフォームすることで対処できます。夏場に窓を開ける時期は音が聞こえやすいので特に注意が必要です。
ペット可物件選びの注意点
ペット可だからといって規約も見ず、見学もせず契約を結ぶことは危険です。
最低でも以下のことは調べてからにしましょう。
【ペット可物件選びで事前に確認すること】
・管理規約のペット飼育マナーの確認
・共有部分が綺麗な状態か、悪臭がしないか
・どのくらいの人がペットを飼っているのか
・入居希望の部屋の上下、左右の隣人がペットを飼っているか
共有部分が普段からペットの排泄で汚れている物件は多くの飼い主がマナー違反をしている場合があります。住んでから悪臭や排泄物、騒音に気が付いたところでまた引越しするのは大変です。共用部分の様子を事前に確認しましょう。
ペット可マンションでもほんの一部の人しか飼っていない場合は厳しい目線が向けられ住みづらい場合もあります。不動産屋や管理人にペットを飼っている割合や住む部屋の近所の人がどんなペットを飼っているかなど様子を確認しましょう。
なかには、狂犬病や予防接種の接種済証を提出する場合もあります。きちんと規約も確認が必要です。
最近の物件ではペット専用の床材を使用している所や、犬を遊ばせられる専用庭、足洗い場、グルーミングルームなどがあります。愛犬にとって住みやすい物件を見つけられたらよいですね。
まとめ
マンションで犬を飼うということは守らなければならないマナーが沢山あるということです。ペット可だからなんでもOKではないことを心得ておきましょう。
なかには昨今のペットブームの中、途中からペット可になった物件もあります。飼っていない人もたくさんいることを認識して、しっかりマナーを守ることでトラブルを未然に防ぎ、愛犬にとって住みやすい環境作りをしてあげられたらよいですね。
<参考書籍>4歳からはじめる愛犬の健康生活習慣 (著)三浦裕子・伊藤みのり
フラワーアレンジメント講師
2人の息子の母
実家でパグの出産、育児を経験し、
現在はトイプードルの男の子と暮らしています。
みなさまの愛犬にお役に立てる情報を発信していきたいです。
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