愛犬は本当に雨が嫌い？「雨だからお散歩に行かない」のは誰のためか考えてみよう

　雨の日はわんちゃんのお散歩に行かない、という飼い主さんは少なくないようです。「

愛犬が雨を嫌がるから」「濡れてカゼを引いたらかわいそうだから」「お散歩から帰った後のお手入れが大変だから」など、理由はさまざま。

しかし実際のところ、雨が嫌いというわんちゃんの本音はどうなのでしょうか？　雨の日に外を歩くことをわんちゃん目線で考えてみましょう。

雨の日のわんちゃんのお散歩、行く派？行かない派？

　ある統計によると、「雨の日はわんちゃんのお散歩に行かない」という飼い主さんがなんと6割以上という結果だそうです（2021年6月アニコム調べ）。

「家の中で排泄ができるから」という理由がトップに上がっていますが、室内で排泄ができることとお天気とに直接の関係性はないため、個人的にはこれが真の理由ではないと感じます。

雨の日にわんちゃんに室内トイレを使ってもらいたいと思うのはなぜでしょうか？　それは、第2位に上がっている「散歩後のケアが大変だから」という理由が大きいのではないかなと推測します。

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引用元：https://www.anicom-sompo.co.jp/news/2021/news_0210603.html

「雨だからお散歩をやめる」その理由について考えてみる

　「愛犬が雨を嫌いだからお散歩に行かない」という声もあります。確かに、雨に濡れたり雨の中を歩いたりすることを嫌がるわんちゃんはいますよね。しかし、それは決して生まれつきのものではないと思うのです。

　我が家の先代ゴールデン・レトリーバーは、玄関を開けて雨が降っているとしょんぼりした様子を見せていました。けれどそれは、「私が」雨の日になると憂鬱そうにしていたからだと思います。当時は雨を理由にお散歩をやめることもあったので、「つまんない1日になるなぁ」と感じていたのかもしれませんね。飼い主さんの心を読むのが大得意のわんちゃんですから、そんなことがあっても不思議ではないでしょう。

　また、「雨に濡れるとカゼを引くかも？」と心配してわんちゃんを外に出さないという飼い主さんもいるようです。しかし、健康なわんちゃんであれば多少濡れた程度で体調を崩すことはありません。雨に濡れても帰宅後にきちんと拭いたりドライヤーで乾かしたりしてあげれば良いですよね。もちろん、体力のない子犬や老犬、病弱なわんちゃんには気を遣う必要もあるかもしれません。

　私が個人的に「これでしょう！」と思う理由は、やはり「お散歩の後のお手入れが大変だから」です。なにも責めているつもりはありません、私も「面倒だな」と感じますから！　

わんちゃん用のカバーオールタイプのレインコートを着せればその問題は解決しますが、夏場は暑くてかわいそうになるのでとても着せられません。泥んこになった足やおなかを洗い流し、蒸れて皮膚炎にならないようしっかりと乾かすと、私は汗だくになります。雨が降っている時だけじゃなく、雨上がりで地面が濡れている間のお散歩も、後のお手入れを思うとちょっと憂鬱になってしまいますよね。

それでも雨だってお散歩へ連れ出してあげたい、その理由とは？

　家の中で排泄ができるわんちゃんや必要運動量の少ないわんちゃんと暮らしていれば、雨の日に大変な思いをしてまでお散歩に連れて行くことはないと考えるかもしれませんね。しかし、それでも雨を理由にお散歩をやめないであげてほしいなと思うのです。

それは、一般的にお散歩がわんちゃんにとって非常に大切な、とても楽しみなイベントだからです。私たちがテレビやインターネットで世の中の動きを知ったり他者とコミュニケーションをとったりするように、わんちゃんたちは外に出て地面のにおいを嗅ぐことでさまざまな情報を得ていると考えられています。そしてそれはわんちゃんの脳を刺激し、心を満たして、毎日を豊かにしてくれるものなのです。

　さらに、人間とは時間の流れ方が違うわんちゃんにとって、同じ24時間でもとても長く感じられるという研究もあります。私たちがたった1日と思っても愛犬には3日にも4日にも感じられているとしたら、その間普段の楽しみを奪ってしまうことは気の毒ですよね。

わんちゃんの種類やサイズによってはお手入れが大変なのは確かですが、毎日雨が降るわけでもないし、汚れ対策やお手入れ方法の見直しをして、雨の日でも気楽にお散歩へ連れていってあげられるといいですね！