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実は間違いだった!?犬の気持ちがわかる5つのしぐさ【動物看護師が解説】

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わんちゃんの気持ちはしぐさから読み解けることがあります。

「尻尾を振る=嬉しい」「お腹を見せる=撫でてほしい」など、犬を飼っている人には良く知られているしぐさもあります。 でも、犬のしぐさにはいくつもの意味があり、思い込みをしていると全く別の意味だったという事もあります。

よく勘違いされがちなわんちゃんのしぐさを5つご紹介します。

勘違いされがちな犬のしぐさ① 「尻尾を振る=嬉しい」


「尻尾を振っている=嬉しい」というのは実は間違いです。

犬が尻尾を振るのは嬉しいときだけではありません。

■威嚇をしているとき
■不安を感じているとき
■緊張を感じているとき
※特に左ばかり振っているときは「嫌だな」という感情のとき

上記のような状況でも、ゆっくりと尻尾を振ることがあります。 周りの状況や愛犬の性格、表情などと照らし合わせて、総合的に判断することが大切です。

勘違いされがちな犬のしぐさ➁ 「人に前足をかける=優位行動」



人に前足をかけるのは「自分の方が偉いんだ」という優位行動をしている紹介されている場合があります。 しかし、実際には飼い主さんに近づこうとしてる「甘え」や「愛情表現」ということが多いです。

もちろん手をかけたり、飛びついたりすることによって、周りの人を怪我をさせる恐れがあるので、指示をしたら飛びつかないように訓練することは必要です。 でも、犬の方が優位に立とうとしていると勘違いして、叱ることはやめてあげましょうね。

勘違いされがちな犬のしぐさ➂ 「お腹を見せる=撫でてほしい」



「お腹を見せる=撫でてほしい」と思っている方は多いです。 そして撫でようとしたら噛まれてしまったという話もよく聞きます。

お腹を見せるのは「甘え」だけではなく、「怖いからそれ以上近寄らないでください」というメッセージでもあります。

わんちゃんがお腹を見せた場合は、下記のようなメッセージも現れていないかチェックするようにしましょう。

■表情がこわばっている
■白目が見えている
■尾がお腹側に巻き込まれている
■体全体がこわばっている
■舌舐めずりをしている

勘違いされがちな犬のしぐさ④ 「犬が見つめる=親しみを持っている」


状況によっては「わんちゃんが見つめる=親しみ」は成り立ちません。

例えば、わんちゃんがオモチャで遊んでいたり、夢中でオヤツを食べているときに、人が近づくと「じっ」と見つめることがあります。 これは「これ以上近寄らないでくださいね」という警告です。

見つめられているからと警告を無視して近寄ると、攻撃をされてしまうことがあります。

勘違いされがちな犬のしぐさ➄ 「マウンティング=優位行動」

マウンティングは「自分の優位性をあらわす行動」「性的な興奮」と解釈している方は多いですが、最近では別の意味もあることがわかってきました。

■遊びの中で興奮してきた
■不安な気持ちやストレスを抑えるため
■遊びのお誘い
■相手に落ち着いてほしい

「優位行動だから止めさせなきゃ」と思い込んで対応するのは止めましょうね。

マウンティングとの向き合い方に悩んでいる方は、良かったら下記の記事を参考にしてみてください。

犬のしぐさの見るべきポイント!

人も笑っているからすべてが楽しい気持ちといえないように、犬のしぐさの意味を型通りに当てはめるのは難しいことです。

では、わんちゃんのしぐさから気持ちを読み解くにはどうすればいいのでしょうか。 わんちゃんのしぐさには見るべき「ポイント」がいくつかあります。

①体全体

・力が入っていれば緊張している

・抜けていればリラックス気味

②尻尾の位置

・高いと強気

・低いと弱気 or リラックス

・足の間に入れると恐怖

③重心

・前にかかっていると強気

・後ろにかかっていると弱気

④耳の位置

・上にピンと立っていると警戒や興味

・後ろに倒れていると恐怖

・耳の間が開くとリラックス気味

どのポイントも単体で見るのではなく、全体的に総合してみることが大切です。

早めに気づいてあげたいのが、恐怖や不安などのしぐさが現れた場合です。 恐怖からの攻撃やトラウマになる前に、気づいて対応してあげたいですね。

わんちゃんのしぐさから気持ちを読み解くことはとても大切です。
でも型通りに決めつけてしまうと、間違った解釈をしてしまうこともあるので、注意が必要ですね。

<参考文献>
・動物看護のための動物行動学 森 裕司  (著) 武内 ゆかり (著)
・イヌの動物行動学: 行動、進化、認知 アダム ミクロシ (著)
・ドッグ・トレーナーに必要な「複数の犬を同時に扱う」テクニック 著者: ヴィベケ・S・リーセ / 著者・写真: 藤田 りか子
・犬はしぐさで会話するヴィベケ・リーセの犬のボディランゲージ解説

<画像元>
Unsplash
illust STAMPO
ICOOON MONO

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伊藤さん

伊藤さん

・倉敷芸術科学大学 生命動物科学科卒業
・(元)認定動物看護師
・一般社団法人日本小動物獣医師会 動物診療助手

やんちゃなミックス犬とおっとりトイプードルと暮らす。

大学在学中に「病気になる前の予防が一番大事」と気づき、
ペットフードやペットサプリメントの会社に就職。
「食」に関するさまざまな知識を身につける。

愛犬を亡くしたときに
「もっと色んな情報を知っておけば」と感じた後悔を
「他の飼い主さんにはさせたくない」との思いから、
ライター活動を開始。

「勉強になった・信頼・わかりやすい」を目標に情報を発信しています。