愛犬の熱中症対策に気をつけている方は多いですね。
では、足元はどうでしょうか。夏は地面が60度以上になることもあるそうです。

<目次>
愛犬の肉球火傷リスクがある時間帯は?


夏の肉球の火傷の実態調査では、約7割の飼い主さんが肉球が火傷リスクのある時間帯(10時~19時)に散歩をしたことがあると答えました。そして、10人に1人の飼い主さんが実際に愛犬に火傷させてしまった経験をしています。
季節ごとのわんちゃんの火傷の通院傾向を見てみても、7月~9月にかけて火傷で動物病院に行くわんちゃんが増えていることがわかります。(1月~3月は暖房器具による低温火傷が多いです。)
夏場はアスファルトの上は60度もの高温になります。60度というのは、フライパンに卵を落として白身が固まるくらいの熱さです。
人はくつを履いているので気づきませんが、裸足ではとても歩けないところを愛犬に歩かせていると考えたらゾッとしますね。
「日が落ちた=火傷しない」と思っていませんか?

火傷対策のために日が落ちてからお出かけや散歩に行く方も多いですね。しかし、日が落ちても火傷のリスクがあることをご存じですか?
上の図は芝生やアスファルトなどの温度推移を表した図です。
コンクリートやアスファルトは18時になっても、40度近い熱を持っていることがわかります。40度の熱源に長時間当たっていると、低温火傷になる可能性があります。

また、散歩時の気温を気にする方は多いですが、地表面の温度を気にする方はグッと少なくなります。
日が陰って体感温度が低くなると、地面の温度も下がると思いがちですが、日中温められた地面は長く熱を持っていることがわかります。気温だけでなく、地面の温度まで気にすることが大切ですね。
愛犬の肉球火傷の対策を取っている飼い主さんは1割


300人の飼い主さんに調査したところ、散歩時に愛犬の暑さ対策を行っている方は7割以上いました。しかし、愛犬の肉球の火傷やケガの対策をしている方はわずか1割。多くの方が暑いと感じながらも、火傷の対策を取っていないという結果になりました。
痛みを我慢する子もいるので飼い主さんが火傷に気づきにくい場合もあり、手をよくなめるので皮膚病かと思っていたら、実は火傷をしていたということもあるようです。
また、肉球は体温調節を行う場所なので、治療のために覆うことが難しくわんちゃんも嫌がります。肉球は意外と治療がしにくい場所でもあるのです。
室内飼いの場合、肉球が柔らかいので怪我をしたときに傷口が裂けやすく広がる可能性があります。肉球を火傷させない、傷つけない対策を取ってあげましょう。
愛犬の肉球を火傷したらどうすればいいの?

こんな症状がでたら火傷をしている可能性があります。
・肉球がひび割れ、カサカサしている
・何度も足舐めや足かじりをする
・歩くことを嫌がる
・触ることを嫌がる、痛がる
・肉球に腫れや水泡ができている
・肉球に赤みやただれが見られる
上記のような症状が見られたらすぐに流水や冷水で冷やし、傷口を濡れたガーゼや清潔なハンカチで覆って動物病院に行きましょう。
軽度な場合でも、舐めたり歩いたりして傷口が深くなる可能性があるため、一度診察してもらった方が安心です。
肉球にひび割れやかさつきが出ている場合は、足を清潔にしてワセリンなどの保湿剤を塗ってあげましょう。
愛犬の肉球を火傷させないための対策は?

愛犬に靴を履かせる
まだまだ日本ではなじみの薄い犬用の靴ですが、アメリカでは4頭に1頭が犬用の靴を履いているそう。
犬用の靴は肉球の火傷防止だけでなく、災害時やシニア犬の踏ん張るときのサポート、ナックリング(加齢や病気によって足を引きずるように歩いてしまう)によるケガの防止など、さまざまなシーンで利用することができます。
若いうちに靴に慣れて履けるようになっておくと便利ですね。
愛犬を芝生や草が多いところを歩かせる
時間ごとの温度推移グラフを見ると、芝生はアスファルトやコンクリートに比べると温度が低くなっています。わんちゃんを歩かせるときは、なるべく芝生や草が多いところを意識すると安心ですね。
意外と温度が高くなりがちなのが土です。土はアスファルトよりは火傷しないイメージがありますが、高温になりやすく熱も長く残っているので注意するようにしましょう。
愛犬のお散歩の時間帯に注意
愛犬との散歩やお出かけは、朝や日没を意識する方が多いと思います。ですが、朝の7時時点でアスファルトの温度は35度近くなっており、8時になると40度近くまで上がっています。
また、夕方の18時時点でも40度近い熱がまだアスファルトに残っています。朝散歩に行く方は8時まで、夜散歩に行く方は20時以降を目安にすると火傷のリスクを下げることができますね。
愛犬と出かける前に地面を触る
愛犬とお出かけをする前に、飼い主さんの手の甲を地面に当てて、熱さを確認しましょう。5秒耐えられないくらいの熱さであれば、もう少し後に出かけましょう。
10秒以上触れるけど熱が残っているという感じであれば、低温火傷の可能性があるので、靴を履かせるなど火傷しない対策を取ってあげましょう。
また、確認した場所は温度が下がっていても、マンホールや段差解消用の鉄板など場所によって温度が下がっていない可能性があるので注意しましょう。

まだまだ肉球の火傷リスクを認識されている方は少ないのが現状です。
愛犬を火傷の痛みから守ってあげるために、熱中症対策だけではなく、肉球の火傷対策も覚えてくれると嬉しいです。
<参考文献>
・保水性舗装の路面温度上昇抑制効果 明石工業高等専門学校研究紀要
・芝生とコンクリートの温度差 芝のお手入れとガーデニング
・NASA観測史上、最も暑い今夏。あなたは裸足でアスファルトの上を歩けますか?実に72%の犬の肉球が、夏場に火傷のリスクあり。 PRTIMES
・約9割の犬の飼い主が、お散歩時に、肉球の火傷予防をしていないことが判明 PRTIMES
・アメリカで急成長の「ドッグブーツ」ペット用品の潜在需要を掴む 事業構想
<画像元>
illust STAMPO
シルエットデザイン
Icon rainbow
ICOOON MONO
Unsplash

・(元)認定動物看護師
・一般社団法人日本小動物獣医師会 動物診療助手
やんちゃなミックス犬とおっとりトイプードルと暮らす。
大学在学中に「病気になる前の予防が一番大事」と気づき、
ペットフードやペットサプリメントの会社に就職。
「食」に関するさまざまな知識を身につける。
愛犬を亡くしたときに
「もっと色んな情報を知っておけば」と感じた後悔を
「他の飼い主さんにはさせたくない」との思いから、
ライター活動を開始。
「勉強になった・信頼・わかりやすい」を目標に情報を発信しています。

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