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「犬の涙やけは食べ物が原因?!」「犬の涙やけは治せるってホント?」涙やけに関する誤解やよく聞く疑問を解説

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涙やけは犬によく起きる病気です。

目につきやすい病気なので「見た目を綺麗にしたい」「なんとか消してあげたい」と悩んでネットで改善策を検索する飼い主さんも多いのではないでしょうか。

しかし涙やけについて調べてみると、真偽がわからない情報や誤解もよく目にします。

そこで今回は「涙やけに関する誤解」や「よく耳にする疑問」を解説していきますので、ぜひ最後までご覧ください。

「犬の涙やけ」とはどんな病気?

犬の涙やけに関する疑問や誤解をみていく前に、そもそも涙やけはどんな病気なのかを復習しておきましょう。

下の画像は犬の涙が出る仕組みを表した図です。

▼犬の涙がでる仕組み

涙は主涙腺→涙管→鼻涙管の順に流れていきます。

しかし何らかの原因で「涙管や鼻涙管が詰まる」「涙の量が増える」といったことが起きると涙は目の外にこぼれやすくなります。

このこぼれた涙に雑菌がついたり、太陽光が当たると赤黒く変色してしまいます。

これが犬の涙やけです。

目の周りに雑菌が増えるとかゆみで掻きむしって炎症がひどくなることもありますし、涙が増える原因に緑内障やぶどう膜炎といった目の病気が隠れているケースもあります。

そのため、命に関わる病気ではありませんが、原因を突き止めることが大切な病気です。

「犬の涙やけ」の原因は?

では、どういったことが原因で犬は涙やけを起こしてしまうのでしょうか。

原因を一覧にまとめてみました。

▼犬の涙やけの原因は?

・生まれつき鼻涙管が変形している、細い
・目に傷や炎症が起きている
・涙管の近くに腫瘍ができている
・逆さまつげが生えている
・アレルギーを持っている
・緑内障やぶどう膜炎などの目の病気にかかっている
・質の悪いドッグフードやオヤツを食べている

涙やけは涙の量が増えたり涙管や鼻涙管が詰まることで涙が目の外にこぼれて引き起こされる病気とお話しましたね。

先天的に涙管や鼻涙管が変形していたり腫瘍で涙管が圧迫されていると、涙がうまく流れず涙が目の外にこぼれやすくなります。

また眼球の傷や目への刺激(逆さまつげ)、アレルギー、目の病気(緑内障など)は涙の量を増やすため、涙やけを起こす原因になります。

原因が複数重なっているケースもあるため、異変を感じたら早めに動物病院で診察を受けることが重要です。

「これってホントなの?」犬の涙やけに関する疑問や誤解を解説

今までの内容で犬の涙やけはどういう病気なのか、なにが原因で涙やけになるのかおわかりいただけたと思います。

では、ここからは犬の涙やけに関する誤解やよく耳にする疑問についてみていきましょう。

犬の涙やけに関する疑問・誤解①「涙やけは食べ物が原因なの?」

食べ物を変えると涙やけが改善することはあるのでしょうか。

結論から言うと、ドッグフードを変えると涙やけが改善することはあります。

ドッグフードの中には添加物が多く使われているものがあり、特にオイルコーティングされているドッグフードは酸化させないように酸化防止剤などの添加物を多く使っています。

「添加物=悪」ではありませんが、涙は血液から作られているので質の悪いドッグフードを食べていると血液がドロドロになって涙の成分も詰まりやすくなることが考えられます。

また食べ物にアレルギーがあると、涙の量が増えるので涙やけを起こしやすくなります。

涙やけに悩んでいるという方は一度食べているドッグフードを見直してみると良いかもしれません。

犬の涙やけに関する疑問・誤解②「涙やけは不衛生が原因なの?」

涙やけの原因は多岐にわたるため、不衛生だけが原因とは言い切れません。

先ほども説明したように涙の過剰分泌や先天的な涙管の変形など、様々な要因が重なって涙やけを作り出しています。

ただ、常に目の周りが濡れていると雑菌がつきやすく不衛生になりがちなので、こまめに拭き取るなどの対策は必要です。

犬の涙やけに関する疑問・誤解③「涙やけは治せるの?」

涙やけを治す方法は下記のようなことが考えられます。

▼涙やけを治す方法

・目の刺激を減らす
・鼻涙管を洗浄する
・外科手術
・食事の見直し

涙やけを起こしている原因によって治療法は異なり、完全に治すのが難しい場合もあります。

鼻涙管の洗浄や外科手術は専門知識や専用の器具が必要になるので、一般の動物病院ではなく眼科専門の動物病院で診察や手術を行うケースもあります。

愛犬の状態によっては根本的な治療ができない場合もあるので、獣医師さんと相談しながら長期的にケアをしていく必要があります。

犬の涙やけに関する疑問・誤解④「子犬の涙やけはいつまで続くの?」

子犬の場合、涙の保持機能が未熟で涙が目の外に溢れてしまい、涙やけを起こしている可能性があります。

成長とともに目の機能は発達していくので、年齢が上がると涙やけが改善されることもあります。

成長してもなかなか涙やけが治らないという場合は、食べているフードを見直す、アレルギーがないかをチェックするなど別の原因を探ってみましょう。

犬の涙やけに関する疑問・誤解⑤「涙やけは予防できる?」

残念ながら涙やけは予防するのが難しい病気です。

しかし、愛犬が涙やけを起こしたときに飼い主さんができることが2つあります。

・涙やけの原因特定

・こまめに涙や汚れを拭き取る

涙やけを引き起こす原因は1つではありません。

鼻涙管のねじれとアレルギーを持っているなど複数の原因が重なって涙やけが起きている可能性があるので、獣医師さんに相談しながら原因を探っていきましょう。

また、外にあふれた涙をこまめに拭くと雑菌の繁殖を防ぐことができます。

目の周りを清潔にしておくためにも蒸しタオルや濡らしたコットンで優しく拭き取りましょう。

涙やけは犬の身近な病気な分、いろんな情報が目につきます。

その中には真偽がわからない情報や誤解も混じっています。

涙やけを引き起こす原因の中には大きな目の病気が隠れていることもあるので、気になることがあったら早めに獣医師さんに相談しましょう。

<参考URL>

大正製薬ダイレクト 健康コラム
>https://www.taisho-direct.jp/simages/contents/column/life/kekkoucold/

ドッグフードの変更によりイヌの涙やけに改善が認められた1例
>https://www.jstage.jst.go.jp/article/jpan/22/2/22_95/_pdf

<参考書籍>

動物看護のための小動物栄養学
著者/阿部 又信 監修/日本小動物獣医師会 動物看護師委員会

そのペットフードが病気の原因かもしれない
邵輝【監修】,池田泰人,飛弾野均,塚村啓子【共著】

<画像元>

Canva

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伊藤さん

伊藤さん

・倉敷芸術科学大学 生命動物科学科卒業
・(元)認定動物看護師
・一般社団法人日本小動物獣医師会 動物診療助手

やんちゃなミックス犬とおっとりトイプードルと暮らす。

大学在学中に「病気になる前の予防が一番大事」と気づき、
ペットフードやペットサプリメントの会社に就職。
「食」に関するさまざまな知識を身につける。

愛犬を亡くしたときに
「もっと色んな情報を知っておけば」と感じた後悔を
「他の飼い主さんにはさせたくない」との思いから、
ライター活動を開始。

「勉強になった・信頼・わかりやすい」を目標に情報を発信しています。
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