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近年のフィラリアは夏より秋に要注意!?犬が注意したい蚊の種類やその理由、予防策とは?

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突然ですが皆さんは、おおよそ5月~12月まで必要なフィラリア予防を欠かさず継続できておられますか?特に涼しさが感じられるようになる秋口だと、つい与え忘れてしまったり、独断で切り上げてしまったりする方も少なくないかもしれませんね。

しかし、近年の異常な暑さから考えた時には、そのちょっとした油断や自己判断は命取りとなってしまうかも…。

今回は、なぜ秋の今こそ犬のフィラリアに気を付けた方が良いのか、蚊の種類から見るその危険性や理由、予防策までを解説します。

なぜ秋の時期に改めて犬のフィラリアに気を付けた方が良いの?

なぜ秋の時期に改めて犬のフィラリアに気を付けた方が良いのでしょう?

結論から申し上げれば、近年の夏の暑さによる異常気象が、蚊の活動状況を秋に活発化させる危険性があるためです。

それまで愛犬と飼い主さんにとって、蚊やフィラリアのイメージと言えば“夏”が定番だったかと思います。

しかし近年は、連日気温が30℃以上の猛暑に見舞われることが多く、気象庁でも今年の夏の暑さは『異常気象』だと見解を述べる程となりました。

けれど、この『異常気象』状態というのは、蚊の吸血時期を秋にズレ込ませている原因ともなっているのです。

では、なぜそのような事態が起こってしまっているのでしょうか?

それは、蚊の活動条件と関係があります。

蚊の活動と気温の関係性

一般的に蚊の活動が活発化する気温というのは、日本に生息している蚊によって多少違いが生じていますが、大体次の通りだとされています。

どの蚊においても大体気温が平均20℃前後を観測すると、蚊はその活動を開始し始め、大体25℃~30℃を観測すれば、活動が活発化すると言われています。

そのため、それまでは犬の散歩に最適且つ徐々に暖かくなる春の日中や夏の朝晩はフィラリアに注意するのは当たり前で、逆に蚊の活動が少しずつ落ち着く秋は、フィラリア予防は継続しながらも夏ほど危機感を持つものでもありませんでした。

夏に蚊の活動が制限されるとどうなる?

しかし、蚊の活動制限の条件となる温度(30℃~35℃以上)を連日観測した近年の異常な夏の暑さでは、蚊は夏場の活動を減少または停止させます。

これは、それまで夏で活発化しやすかった日本に生息する蚊の種類が、一斉に秋に活発化しやすくなる可能性があることを意味しています。

そして気象庁では、今後この傾向はますます強くなることが予測されているとして、将来的に東京の最高気温の平均値が25℃以上になる月に、10月まで盛り込んでいます。

そのため、愛犬のフィラリアに対する心構えは、秋にも注意することが大変重要だと言うことを覚えておきましょう。

犬にとって注意したい蚊の種類とは?

では、続いては犬にとって注意しておきたい蚊の種類を見ていきましょう。

皆さんもご存知の通り、基本はどの蚊であっても犬にとって危険なフィラリアを媒介している可能性は十分にあるため、それは大前提としてお考え下さい。

しかし、それを前提とした考えの上でも、特に私たちの身近で注意しておきたい蚊の種類を以下で2種類ほどご紹介します。

ヒトスジシマカ

ヒトスジシマカは、日本に多く生息し、且つ私たちが良く目にする黒と白の縞模様が特徴的な蚊の一種です。

一般的に庭先や藪の中、草むら、鉢植えなど、屋外に生息していることが多いです。また、活動の時間帯はその多くが昼間とされていて、その移動距離はおおよそ200m~500mと、思った程長くないのが特徴です。

そして、ヒトスジシマカはデング熱やチクングニア熱、ジカウイルス感染症といった、人が感染すると危険な感染症を媒介する蚊でもあります。

基本的に犬や猫といった動物は、人が感染するデング熱などは感染しないとされているようですが、犬を刺した蚊がもしもデング熱ウイルスを媒介していて、その蚊が人を刺した場合には、デング熱感染症が発症してしまうかもしれないため、注意しておきましょう。

アカイエカ

アカイエカも、ヒトスジシマカ同様日本に多く生息し、且つ夜中「ぷ~ん…」といった羽音を響かせながら活動する蚊の一種です。

基本的に屋外では雨水や側溝、水たまりなどから発生し、屋内では人にくっついて侵入してきて、夜間に吸血活動を活発化させる特徴を持ち合わせています。

一般的な移動距離はヒトスジシマカよりも広い2~4kmと広範囲を移動します。また、アカイエカはヒトスジシマカと同じ蚊の一種ではありますが、ウエストナイル熱や日本脳炎、犬が気を付けたいフィラリア症を多く媒介しています。

この蚊は人の衣服などにくっ付いて屋内まで侵入してきやすいため、見つけた時には早めの駆除を心掛けておくことが大切です。

秋に活発化する蚊の危険性とその理由

秋に活発化する蚊の危険性とその理由には、大きく分けて2つあります。それは…、

・最高気温が30℃を下回る日が増えることで増殖する
・秋雨や台風など、蚊が好む環境が増える

蚊は前述でもお伝えしましたが、一般的に人や犬が過ごしやすい気温(25℃前後)と湿った場所を好む傾向があります。

これらの条件が整いやすい秋には、それまで吸血活動を満足にできなかった蚊たちが、執拗に人の後を追いかけたり、栄養(血液)を追い求めたりすることが考えられます。

また、犬が特に気を付けたいアカイエカがそのような状態で屋内まで侵入してきた場合には、その活動時間帯は夜間帯ということもあって、駆除しづらい状況も考えられることでしょう。

さらに秋に入ると、エアコンよりも窓を開けて自然な風を取り入れたりすることも多くなるため、容易に蚊の侵入を許してしまう原因となり得ます。

そして、極めつけは蚊の活発化時期に対する危険性です。

本来、例年であればヒトスジシマカは7月~8月にかけて、アカイエカは8月下旬~9月にかけて活発化するというのが通例だったものが、近年の猛暑の影響では、それら蚊の種類がどちらも秋に集中して増殖、活発化する危険性があると言われています。

蚊は基本的に成虫になるまでそれほど多くの日数を要さず、繁殖に適した水場と25℃~30℃の適した気温が10日ほど続けば、幼虫(ボウフラ)から成虫へと成長してしまいます。

そのため、秋に活発化する蚊の対策をする際には、次にご紹介する予防策をきちんと心掛けるよう注意しましょう。

犬が秋に活発化した蚊に刺されないための予防策

それでは、大切な愛犬が秋に活発化した蚊に刺されないための予防策を見ていきましょう。

中でもガーデニングなどを趣味にしている飼い主さんに関しては、水場になりやすい環境から愛犬を守るためにも、特に対策を心掛けてあげてください。

では、順を追って一つずつその方法を確認していきましょう。

予防対策①:フィラリア駆虫薬を愛犬に飲ませる

大切な愛犬を確実に、そして万が一刺されても的確にフィラリアの駆除が期待できるフィラリア駆虫薬は、やはり一番効果的で確かな方法と言えるでしょう。

駆虫薬は選択する種類によって、フィラリアだけではなくノミ・マダニ、鞭虫、回虫、鉤虫など、一挙に予防することが出来ます。ただし、フィラリア駆虫薬を飲ませる際には、事前にフィラリアに感染していないかの検査を行いましょう。フィラリア駆虫薬は、もしも愛犬がフィラリアに感染している状態で駆虫薬の投与がされてしまうとアレルギー反応を引き起こし最悪の場合、死に至ってしまう危険性があります。

予防対策②:虫除けグッズを愛犬に身に付ける

犬の虫除けグッズと聞いてもピンと来ない方は多いと思いますが、今ではペット専用に開発された虫除けグッズが販売されています。

種類としては定番のスプレータイプのものから、愛犬の首輪に取り付けるクリップタイプのもの、超音波タイプのものまで、多種多様です。効果のほどは実際に試してみないと分からない部分もありますが、筆者も一度試したことがあるこちらの商品では、目視で確認した限り、一匹も蚊が集らず好感触を得た記憶があります。

気になる方は是非ともお近くの薬局やネットショッピングで検索してみてくださいね。

予防対策③:防蚊ウェアを愛犬に着用

防蚊ウェアとは、その名の通りワンコ用の服に防虫・防蚊加工が施された洋服のことを言います。

服に対する抵抗がないワンコや普段から元気いっぱいに駆け回って虫除けグッズを失くしてしまいそうなワンコにとっては、こうした洋服を着用させることで蚊の接近を防ぎましょう。

このような洋服は、ものによって接触冷感素材で作られているものも多く、防蚊のみならず秋にも引き続き気を付けたい熱中症対策にも効果的です。

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出典元:https://www.idog.jp/c/idog-dog-clothes/function/idog-dog-clothes-mosquito/16426-

 

予防対策④:蚊の繁殖場になりやすい水たまり・草むしりの除去

ガーデニングが趣味でお庭に鉢植えなどがたくさんある飼い主さんに関しては、蚊の生息しやすい水たまりの除去や側溝の掃除、草むしりなどを心掛けましょう。

中でも鉢植えは油断しがちな場所でもあるため念入りに。ただし、その蚊がまだ幼虫(ボウフラ)や卵で、成虫前の状態であった時には、鉢植え内に10円玉を入れることで、10円玉に含まれる銅イオンが蚊を死滅させる効果があるようです。10円玉なら、大体誰でも持っている可能性が高いものなので、ぜひ試してみてくださいね。

まとめ

いかがでしたか?

ここ最近の猛暑の影響は、私たち人や犬はおろか、蚊にも及ぼす事態となっています。

蚊に刺されたからといって必ず感染症に罹るものではありませんが、秋にズレ込んで刺されやすくなる可能性がある以上、愛犬には念には念の対策を、是非とも心掛けてあげてくださいね。

<参考書籍>

蚊の観察と生態調査

<参考サイト>

蚊媒介感染症の最新状況について
>https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001164501.pdf

地球温暖化が進むと秋も蚊が活発になる!? 懸念される感染症の脅威とは
>https://ondankataisaku.env.go.jp/decokatsu/weather/article02.html

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yukako

yukako

幼少期の頃より柴犬やシェットランド・シープドッグと生活を共にし、現在は3代目となる柴犬と暮らしております。
また、生前疾患の多かったシェットランド・シープドッグをキッカケに取得した愛玩動物飼養管理士などの様々な資格の知識を生かし、皆様に役立つような記事を提供、執筆出来ればと思っております。
何卒、よろしくお願い致します。
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