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「犬の女の子がかかりやすい病気は?」覚えておきたい症状と注意点も一緒にご紹介

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犬はいろいろな病気にかかりますが、性別によって発症しやすい病気もあります。

では、犬の女の子が発症しやすい病気はなんでしょうか。

今回は「犬の女の子がかかりやすい病気」や「覚えておきたい初期症状」をご紹介します。

かかりやすい病気や症状を覚えおくと、愛犬の異変にいち早く気づくことができるので、ぜひ最後までご覧ください。

犬の女の子がかかりやすい病気3つ

ペット保険のアニコム損害保険株式会社が犬の女の子がかかりやすい病気を調査したところ、結果は下記のようになりました。

▼「性別で発症率に差が見られる病気」(0歳~10歳までの犬 681,039頭の給付金請求データを集計)

▼性別で発症率に差が見られる病気(女の子のデータ)

・「生殖器系疾患」2.8%
・「腫瘍疾患」7.2%
・「泌尿器疾患」6.8%

犬の病気の中で性別によって発症率に差が見られたのは「生殖器系疾患」「腫瘍疾患」「泌尿器疾患」の3つの病気でした。

グラフを見てみると「生殖器系疾患」においては男の子の発症率が1.0%なのに対し女の子は2.8%(2.8倍)と発症率が高くなっていることがわかります。

また「腫瘍疾患」「泌尿器疾患」においても犬の男の子と比較すると「腫瘍疾患」が1.4倍、「泌尿器疾患」が1.3倍発症しやすくなっています。

愛犬が女の子の場合、特にこの3つの病気に注意をしておくとよいでしょう。

では「生殖器系疾患」や「腫瘍疾患」は具体的にどんな病気が該当するのでしょうか。

次章で詳しくみていきましょう。

犬の女の子がかかりやすい病気①「生殖器系疾患」

犬の女の子がかかりやすい「生殖器系疾患」にはどんな病気があるのでしょうか。

犬の女の子がかかりやすい生殖器系疾患と初期症状、注意点をご紹介します。

▼犬の女の子がかかりやすい生殖器系疾患

・子宮蓄膿症
・乳腺炎
・子宮内膜炎

・子宮蓄膿症

細菌感染によって子宮内に膿がたまる病気です。

通常子宮内は無菌状態ですが発情期を迎えると子宮の免疫が低下(精子にダメージを与えにくくするため)するので、細菌感染を引き起こしやすくなります。

避妊手術をしていない高齢の子の発症率が高く、症状が進行すると腎不全などの合併症も引き起こすことがあります。

▼こんな仕草や症状が現れたら要注意

・お水をたくさん飲むようになった
・たくさんおしっこをするようになった
・お腹が膨らんできた(触るとパンパンに張っている)
・陰部を何度も舐めている
・陰部から膿や膿が混じった血が出ている
・元気や食欲がない
・嘔吐をした

発情期を過ぎると子宮の入り口が閉じてしまうので、細菌感染を起こしていると子宮内に膿が溜まります。

そのため「お腹が膨らむ」「陰部から膿が出る」といった症状が現れます。

膿が溜まった子宮が破れてしまうと、命にかかわる「腹膜炎」という病気も引き起こします。

陰部から膿が出ている場合は異変に気づきやすいのですが、閉塞性の子宮蓄膿症の場合膿が陰部から出ないため、愛犬の仕草で異変に気づく必要があります。

・乳腺炎

乳腺は乳汁を分泌する器官で乳腺炎は乳腺におきる炎症のことをいいます。

授乳期の犬や発情期の後に発症しやすいです。

授乳期では子犬が授乳のときに噛んだり爪で引っ掻いたりすることで細菌が侵入し、炎症を引き起こすケースが多いですが、出産していなくても発情後のホルモンの影響で乳汁が分泌され、溜まることで乳腺炎が引き起こされることもあります。

▼こんな仕草や症状が現れたら要注意

・乳房が熱を持っている
・乳房に触ると痛がる、嫌がる
・乳房に触るとしこりがある
・乳汁が黄色っぽくなる、茶色くなる
・子犬に授乳するのを嫌がる
・乳房をしきりに舐める、気にする
・元気や食欲がない

乳腺炎は「触るとしこりがある」「乳汁の色が変わる」など犬に触れたり目視で発見しやすい病気です。

ただ重症化すると組織が壊死したり、食欲や元気がないといった全身に影響する症状も見られるようになるので、異変を感じたら早めに動物病院に相談しましょう。

・子宮内膜炎

子宮内膜炎は子宮の内側にある粘膜が炎症を起こす病気のことです。

犬の子宮は通常閉じていますが発情期前後は部分的に開くので、膣内に細菌がいると粘膜に張り付き炎症を引き起こします。

出産経験のない犬の発症率が高く、高齢になるほど発症しやすくなると言われています。

愛犬が避妊手術をしていないという場合は、要注意の病気です。

▼こんな仕草や症状が現れたら要注意

・お水をたくさん飲むようになった
・たくさんおしっこをするようになった
・下腹部を触ると嫌がる
・熱がある
・出血がある
・お腹が膨らんできた

子宮内膜炎が長引くと膿がたまり、子宮蓄膿症を発症してしまうこともあります。

また症状が進行すると腎不全や腹膜炎などの危険な病気を併発することもあります。

先ほど高齢になるほど発症率が高くなるとお話しましたが、他の病気も併発していて外科手術が難しいと判断した場合は、内科治療で対症療法を行うことになるので、根治が難しくなります。

犬の女の子がかかりやすい病気②「腫瘍疾患」

犬の女の子がかかりやすい「腫瘍疾患」にはどんな病気があるのでしょうか。

犬の女の子がかかりやすい腫瘍疾患と初期症状、注意点をご紹介します。

▼犬の女の子がかかりやすい腫瘍疾患

・卵巣腫瘍
・乳腺腫瘍

・卵巣腫瘍

卵巣腫瘍は犬の生殖器の卵巣が腫瘍化する病気です。

未避妊の犬の発症率が高く、高齢になるほど発症しやすいといわれています。

卵巣腫瘍の厄介なところは初期に異変らしい異変がほとんど現れないことです。

そのため、避妊手術を受けていない子は定期検診を欠かさず、年々発症率が高くなるということをわすれないようにしておきましょう。

▼こんな仕草や症状が現れたら要注意

・しこりがある
・お腹が膨らんできた
・食欲が落ちた

先ほどお話したように卵巣腫瘍は症状が現れにくい病気なので、上記のような症状が出て来る頃には病気が進行して転移していたというケースも少なくありません。

腫瘍が悪性の場合、他の臓器に転移があると外科手術をしても根治が難しくなります。

早期発見が難しい病気なので、上記のような症状が現れたらすぐに動物病院で検査を受けましょう。

・乳腺腫瘍

乳腺腫瘍は犬の女の子の腫瘍でもっとも発生が多いと言われており、避妊手術をしていない高齢の子の発症が高いと報告されています。

乳腺周囲にしこりができるため、比較的早期発見しやすい腫瘍です。

ただ悪性と良性の割合は半々ほどなので、早期発見と早期治療が大切です。

▼こんな仕草や症状が現れたら要注意

・胸からお腹にかけて石のようなしこりが触れる
・お腹の一部が大きく膨れている
・出血や浸出液が出る

乳腺腫瘍は触って気づくことができる腫瘍なので、スキンシップのときに硬いしこりがないかチェックしましょう。

腫瘍が小さいうちは痛みはほとんどないと言われていますが、腫瘍が大きく膨れてくると接触で腫瘍が潰れて出血や痛みが出できます。

また治療は外科手術を選択されることが多いですが、腫瘍がある場所と手術範囲によっては飼い主さんの想像より大きな手術痕になることもあります。

再発防止や体の負担などいろんな面を考慮して獣医師さんと方針を決めるとよいでしょう。

犬の女の子がかかりやすい病気③「泌尿器疾患」

犬の女の子がかかりやすい「泌尿器疾患」にはどんな病気があるのでしょうか。

犬の女の子がかかりやすい泌尿器疾患と初期症状、注意点をご紹介します。

▼犬の女の子がかかりやすい泌尿器疾患

・膀胱炎
・尿石症

・膀胱炎

膀胱炎は細菌感染によって膀胱に炎症が起きる病気です。

一生のうちに膀胱炎にかかる犬の割合は14%と言われるほど、犬によくみられる病気です。

特に犬の女の子は肛門と尿道口が近い構造のため、細菌感染を起こしやすく膀胱炎を発症しやすいと言われています。

▼こんな仕草や症状が現れたら要注意

・何度もトイレに行く
・少量の尿を何度もする
・尿が赤い
・排尿のポーズをするのに尿が出てこない
・トイレの失敗が増える

通常は膀胱内に細菌が入っても定期的な排尿で細菌は尿とともに排出されます。

しかし、水をあまり飲まない犬や尿を我慢しがちな犬は、長時間膀胱内に尿が溜まるため

膀胱内に細菌が繁殖しやすくなり感染を引き起こしやすくなります。

上記のような症状が愛犬に現れたらすぐに動物病院にいきましょう。

・尿石症

泌尿器に結石ができる病気を尿石症といいます。

排尿の頻度が下がると結石の原因となるミネラル成分も濃縮されるため、結石や結晶ができやすくなります。

結晶が結石へと成長していき、膀胱を傷つけたり尿管を詰まらせてしまうこともあります。

また犬の女の子は尿道と外界が近いので、細菌による感染症を引き起こしやすく、結石ができやすい傾向にあります。

▼こんな仕草や症状が現れたら要注意

・何度もトイレに行く
・少量の尿を何度もする
・尿が赤い
・排尿時に痛がる
・元気がない

結石ができても無症状なこともありますが、結石が尿管に詰まったり、粘膜が傷ついたときに症状がでます。

とくに尿管に結石が詰まった場合「尿毒症」という命に関わる病気を発症します。

「半日以上尿が出ていない」「排尿のポーズとっても尿が出ない」という場合は、すぐに動物病院にいきましょう。

初期症状がわかりにくい病気もありますが、予防できたり早期発見しやすい病気もあります。

今回ご紹介した病気をぜひ覚えて愛犬の健康管理に役立ててくださいね。

<参考書籍>

イラストでみる犬の病気

編集 小野 憲一郎 今井 壯一 多川 政弘 安川 明男 後藤 直彰

<参考URL>

犬の病気、女の子は腫瘍、泌尿器疾患に注意!!
>https://www.anicom-page.com/hakusho/statistics/pdf/100302.pdf

<画像元>

Unsplash

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伊藤さん

伊藤さん

・倉敷芸術科学大学 生命動物科学科卒業
・(元)認定動物看護師
・一般社団法人日本小動物獣医師会 動物診療助手

やんちゃなミックス犬とおっとりトイプードルと暮らす。

大学在学中に「病気になる前の予防が一番大事」と気づき、
ペットフードやペットサプリメントの会社に就職。
「食」に関するさまざまな知識を身につける。

愛犬を亡くしたときに
「もっと色んな情報を知っておけば」と感じた後悔を
「他の飼い主さんにはさせたくない」との思いから、
ライター活動を開始。

「勉強になった・信頼・わかりやすい」を目標に情報を発信しています。
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