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実は犬にも肩こりがある⁉その原因や症状、簡単♪肩こり解消マッサージ方法をご紹介!

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本来、肩こりは人特有の悩みという印象が強くなってしまいがちです。しかし、人と生活を共にする犬もまた、実は肩こりがあると言われています。

今回は、そんな肩こりになり得る原因やなってしまった時に見られる症状、簡単に肩こりの解消に効くマッサージ方法をご紹介します。

そもそも犬の『肩こり』の概念とは?

皆さんは、「犬には鎖骨がない」という話を聞いたことはありますか?

鎖骨は基本的に、二足で直立出来て、腕を複雑に動かしたり、木にぶら下がれたりする動物(主に人と類人猿)で発達した骨で、四足歩行で生活する犬にとっては、鎖骨はほぼ退化してしまっています。

そのため、犬の場合の肩こりという概念で言えば、前肢と胴体を繋ぐ強靭な【前肢靱帯】の筋肉群の凝り、という捉え方が適切です。

とはいえ、人の場合と違って犬は仮に肩こりになってしまっても、その痛みや辛さを人に訴えかけることは出来ないため、実際に発症しているかどうかを判断するにはなかなか難しいものがあります。

また、原因についても人の肩こりの原因が様々のように、犬の肩こりの原因も様々とされているため、場合によっては【前肢靱帯】が原因ではない可能性も否めません。

ただ、それでも愛犬に対して首回りや肩回りのマッサージをしてあげることはとても有効で、もしもマッサージをしてあげている最中に愛犬が気持ちよさそうに、「まんざらでもなさそうな顔」をするようなら、それはもしかしたら肩が凝っていて、今まさにマッサージを必要としていた証かもしれません。

犬が「肩が凝った」という意思表示を明確にする機会は少ないかもしれませんが、続いての章以降でご紹介する原因や症状によっては、是非とも愛犬の日々のマッサージを施す一つの指標にしていただければ幸いです。

犬が『肩こり』になってしまう主な原因

通常、筋肉の役割は犬も人もほぼ同じ役割を担っていますが、骨格を動かす骨格筋は人よりも犬の方が多く、特に肩回りの筋肉に至っては、数十の細かな筋肉及び前肢と胴体を結ぶ7~8本の強靭な筋肉が集中して愛犬の日々の活動をサポートしています。

そのため、以下のような行動は、愛犬の肩こりの原因になっている可能性があります。

四足歩行(体の構造)

前述でも述べたように、そもそも犬の体の構造は鎖骨がほぼ退化し、前肢と胴体を繋ぐのは筋肉だけです。

そのため、日々の散歩は愛犬には欠かせないものですが、歩く時や走る時の肩甲骨の動きは、その動きをサポートする筋肉に、大きな負担となってしまいます。

また、犬は自身の全体重の60~70%を前肢で賄っていると言われているため、四足歩行自体が愛犬の肩こりの原因と考えられるのは、致し方ないことと言わざるを得ません。

肥満

一見、犬の肥満と肩こりには何の関連性もないように思えるかもしれませんが、肥満によって体が重くなることは、筋肉に負担が掛かり肩こりの原因となってしまう可能性があります。

犬は元から可愛い生き物のため、多少ぽっちゃりしていても、それもまた愛嬌と思ってしまう飼い主さんは多いかもしれません。

しかし、肥満は万病の元と言われるだけあり、肩こりだけでなく関節痛や糖尿病など、様々な原因にもなってしまいます。

愛犬の適正体重を維持するには飼い主さんの意識改善も必要になるため、日々の食事には注意するよう心掛けましょう。

飼い主さんを見上げる等の首の上下運動

愛犬とのアイコンタクトは大切なコミュニケーションの一つですが、そのアイコンタクトが頻繁に行われたりすると、肩こりの原因となってしまいます。

また、こういったアイコンタクトだけではなく、日々の愛犬の食事に関しても、その与え方によっては見直しが必要です。

皆さんの愛犬は、普段首がほぼ平行になるような形で食事を済ませていますか?

もしもそうではなく、床に直接食器を置いた形で愛犬にご飯を与えている場合、その姿勢は随分と愛犬の首や肩回りの負担になってしまっているため、高さ調整が出来る棚の上に食器を置くなどの改善が必要です。

身体的・精神的ストレス

身体的・精神的ストレスは、人と同じような仕組みで、愛犬が何かしらの不安や恐怖を感じると起こる緊張状態が、肩こりの原因となってしまいます。

肩の筋肉が緊張すると、肩全体の動きが悪くなり歩幅が狭くなったり、体全体の動きが鈍くなったりと、体への弊害が起こりやすくなります。

愛犬の性格にもよるものの、犬は基本的に大きな音や慣れない環境、知らない人など、そういった状況の場合には緊張状態になりやすく、その結果として肩こりになってしまうため、出来る限り愛犬が怖がるような状況にならないよう配慮してあげましょう。

犬が『肩こり』になってしまった時の症状って?

では、犬が実際に肩こりになってしまった場合、どのような症状が表れるのでしょうか?

人の場合は肩こりを起こすと頭痛や耳鳴りなど、肩こりと併発して別の症状が出ることも珍しくありませんが、犬の場合に肩こりを起こしてしまうと、以下のような症状が考えられます。

【愛犬が肩こりの時に見せる主な症状】

・名前を呼んでも顔を上げようとしない
・歩幅や歩き方がおかしい
・散歩に行きたがらない
・下を向いていることが多い
・触ろうとすると嫌がる

普段からの愛犬とのスキンシップでこのような症状が見られるようなら、それはもしかしたら肩こりが影響しているかもしれません。

犬の肩こりは、理論上では人よりも肩が凝りやすい動物であると考えられているようで、中でも小型犬は毎日のように飼い主さんを見上げる機会が多いこともあって、さらに肩が凝ると考えられています。

触っても嫌がらない状態であれば、愛犬の体を撫でつつ、少しずつマッサージでコリを解してあげるのが効果的ですが、触ろうとして嫌がるところまで肩こりが進行してしまっている場合、安易に愛犬にマッサージをしようとすると、かえって飼い主さんが怪我をしてしまう危険性があります。

愛犬がもしも触られそうになると嫌がる、逃げてしまう程なら、鍼治療やつぼマッサージなどの東洋医学に精通した獣医師さんの手を借りるなど、専門家に相談するよう心掛けましょう。

愛犬にマッサージをする時の注意点

では、実際に愛犬にマッサージをする前に、いくつかの注意点を事前に確認しておきましょう。

マッサージを愛犬に行うことは大変素晴らしいことですが、もし愛犬に以下のような状態がある場合には、事前に獣医さんに相談したり、その状態が落ち着くまでは、施術はせず、治療などに専念するよう心掛けてください。

出典元:ドッグマッサージ実践テクニックBOOK この一冊で基本から応用まで

肩こりで悩んでいる愛犬を見ると、飼い主さんの心情としてはツライものがあるかもしれませんが、これらの項目に該当する場合には、まずは治療に専念し、その上でマッサージを行えるかどうかの指示を仰ぐように注意しましょう。

簡単♪愛犬の肩こり解消マッサージ方法:首回り編

それでは、もしも、ご自身の愛犬が肩こりを感じている素振りを見せた場合、どのようなマッサージ方法が良いのでしょうか?

首の周囲と肩の周囲に分けて、マッサージ方法をご紹介します。

まずは首回りのマッサージ方法から確認していきましょう。

①首回りに対するマッサージとしては、まず肩甲骨を手の平で包んで、円を描くように皮膚を動かします。

②次に指先を使って首筋のマッサージをしてください。力は込めずに皮膚を動かすイメージのまま、肩甲骨から耳の後ろまでの首筋を10~20回往復しましょう。

③続いて、指先を使って肩甲骨から胸に向かってマッサージをします。こちらも①同様円を描くように優しく行います。

④最後に、肩関節周囲の皮膚をつまむように揉んで、マッサージを終えましょう。

特にストレスが掛かってしまう首回りの肩こりは、ひどくなると全身のバランスに影響する可能性があるため、普段のスキンシップに取り入れることをオススメします。

簡単♪愛犬の肩こり解消マッサージ方法:肩回り編

では、続いて肩回りに対するマッサージ方法をご紹介します。

近頃なんだか愛犬の歩幅が狭いとか、体全体の動きのバランスが悪いと感じる場合、もしかしたら首回りよりも肩回りが関係しているかもしれないので、愛犬の様子を注意深く観察しながら、優しくマッサージしてみてください。

①肩回りに対するアプローチでは、まず背骨から肩甲骨、腕の付け根辺りまでを優しく数回撫でてあげましょう。

②次に、①と同じ部位を数回撫で下ろして、筋肉を温めてあげます。

③続いて、丁度足の付け根と背中を一直線に結んだあたりを優しく上下に動かしてあげることで、血流やリンパの流れを改善してあげてください。

④背骨の中で一番長く感じる辺りから、指を添わせて肩甲骨と僧帽筋の付着部分を小刻みに揉むようにマッサージします。

⑤最後に、肩甲骨の背縁と脊椎の間、そして僧帽筋辺りを軽く撫でてあげてマッサージを終わりにしましょう。

これら一連のマッサージを行うことは、肩甲骨の可動域を広げ、前足をスムーズに動かす助けになります。

肩がリラックスすれば、自然と呼吸に良い影響や歩幅への影響も変化が生まれるはずなので、愛犬が嫌がらないよう注意しながら試してみてあげてくださいね。

まとめ

いかがでしたか?

肩こりは、人では3人に1人が悩まされていると言われるほどなりやすいものです。

そのため、普段から健気に私たち飼い主を見上げて、日々、日常の疲れを癒してくれる愛犬にも、同じようにマッサージをしてあげることで、日々の疲れや痛みなどの軽減に努めてあげてくださいね。

<参考書籍>

ドッグマッサージ実践テクニックBOOK この一冊で基本から応用まで

ワンちゃんの病気予防と健康管理に 犬のツボ押しBOOK

楽しい解剖学 ぼくとチョビの体のちがい 第2版

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yukako

yukako

幼少期の頃より柴犬やシェットランド・シープドッグと生活を共にし、現在は3代目となる柴犬と暮らしております。
また、生前疾患の多かったシェットランド・シープドッグをキッカケに取得した愛玩動物飼養管理士などの様々な資格の知識を生かし、皆様に役立つような記事を提供、執筆出来ればと思っております。
何卒、よろしくお願い致します。
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