過ごしやすくなるにつれ、愛犬との日中散歩が多くなる秋冬の季節。
皆さんは、夏に引き続き紫外線対策は万全ですか?
紫外線対策と聞くと、ついついご自身のケアに目が行きがちですが、実は愛犬にとっても紫外線対策は重要です。
そこで今回は、犬も油断できない秋冬の紫外線、その影響で発症する病気や注意が必要な犬種、対策アイテムなどをご紹介します。
<目次>
見落としがちな秋冬の紫外線の強さとは?
そもそも、豊富な被毛で覆われている犬の紫外線の影響とはどれほどのものなのでしょうか?
結論から申し上げれば、犬にとっても紫外線は油断大敵です。
一般的に紫外線が強い時期は、大体5月~6月頃を起点に徐々に増え始め、7月~8月頃にピークに達するとされています。
そのため、夏場なら人の外出時は徹底して紫外線対策に取り組み、犬の散歩は熱中症対策も兼ねた散歩時間の調整をしている飼い主さんは多いですよね。
しかし、実際は9月~10月の紫外線においても、5月~6月と同程度の紫外線量はあると言われていて、その量はなんとピーク時の約6割!
肌の露出がまだまだ多い人の場合、紫外線対策が必要なのだと感じさせられる程です。
また、紫外線は太陽の位置によっても当たり方は変わってきます。
一説では、犬は人と違って目の奥の水晶体の構造上、紫外線の影響を受けやすく、紫外線の色が見えると言われているため、浴びすぎれば白内障発症などの危険も考えられます。
太陽の位置が夏場よりも低い秋冬の紫外線は、体高が人よりも圧倒的に低い犬にとっては注意を要するものだという事を覚えておきましょう。
犬が紫外線の影響で発症する主な病気
それでは、犬が紫外線を浴びすぎるとどんな病気を発症してしまうのか、確認してみましょう。一般的に犬が紫外線の影響で発症する主な病気には以下が挙げられます。
紫外線の影響で発症する病気:白内障
人であってもそうですが、犬においても紫外線を浴びすぎると、その影響で白内障を発症してしまう危険性があります。
白内障は主に、遺伝性のもの、糖尿病などの合併症によるもの、進行性のもの、そして、水晶体の傷によるものなど様々です。
しかし紫外線の浴びすぎも、水晶体に吸収されて蓄積されることで、水晶体のたんぱく質が白く濁ってしまう原因となることがあるようです。
先程も述べましたが、秋冬の紫外線は太陽の位置が低いことで愛犬の目に負担が掛かってしまう可能性があるため、散歩時間の調整は夏に引き続き、注意するように心掛けましょう。
紫外線の影響で発症する病気:日光過敏症(コリーノーズ)
特定の犬に起こりやすいと言われている日光過敏症は、別名コリーノーズとも言われる紫外線が原因で発症する皮膚疾患です。
日光過敏症(コリーノーズ)は、その名の通り、日光に過敏に反応してしまうことでただれや赤み、炎症などが起こってしまいます。
コリーノーズという別名は、特に鼻の長い品種が皮膚と鼻の接合部にある薄い色素部分に頻発することから名付けられ、犬種についてもコリーやシェットランドシープドッグといった犬種が発症しやすい傾向にあるため、名づけられました。
日光過敏症(コリーノーズ)は進行すると、鼻の軟骨部の変形などが起こったり、扁平上皮癌などの皮膚がんになったりする場合もあるため、紫外線によって愛犬がしきりに鼻先などを気にする時には、早急に動物病院を受診しましょう。
紫外線の影響で発症する病気:皮膚がん
皮膚がんの全てが紫外線の影響によって起こり得る訳ではありませんが、犬もまた人同様紫外線が一つの要因となって、皮膚がんのリスクを高めていると言われています。
紫外線もとい日光は、適度に浴びればセロトニンやビタミンDの生成、ホルモンバランスの正常化などに役立てられますが、過剰になってしまうとそれはかえってダメージとなって悪影響を及ぼしてしまうため、日差しが強い日は特に、薄手でも洋服を一枚着せると、それだけで紫外線対策に繋がります。
紫外線に特に注意が必要な犬種
では、紫外線に特に注意が必要な犬種とはどんな犬種なのでしょうか?
一般的に紫外線に特に注意が必要な犬種は、以下のような犬種です。
【紫外線の影響が大きい主な犬種】
・トイ・プードルやマルチーズなどのシングルコート犬種
・メキシカン・へアレスドッグやチャイニーズ・クレステッドドッグなどの無毛犬種
・イタリアン・グレーハウンドやフレンチ・ブルドッグなどの短毛犬種
・日本スピッツやビション・フリーゼなどの白毛犬種
・コリーやシェットランドシープドッグなどの長頭犬種
紫外線の影響を受けやすい犬種には、被毛構造が上毛のみの犬種やメラニン色素という紫外線の防御を担ってくれる色素が少ない白毛犬種、そもそも被毛が生えていない犬種、また、短毛犬種の中でもとりわけ全身の毛が非常に短いスムースコートを持つ犬種、そして、元から紫外線に弱いとされる長頭犬種などが挙げられます。
コリーやシェルティについては、ダブルコートで直接的な紫外線の影響は受けづらそうに見える犬種であっても、実際には紫外線の影響で発症してしまう日光過敏症(コリーノーズ)という疾患自体が存在するため、一概にダブルコートだから紫外線の影響をあまり受けないというわけではないことも覚えておくと良いでしょう。
秋冬の紫外線は夏の紫外線と比べれば、確かに紫外線量は弱いかもしれませんが、少なくとも上記でご紹介した犬種に関しては、散歩に行く時にはちょっとした工夫や対策で愛犬を紫外線から守ってあげるように心掛けましょう。
犬の紫外線対策オススメグッズ4選!
ペットキン犬用日焼け止めスティック
▲PET THREE楽天市場店|ペットキン犬用日焼け止めスティック14.1g 価格:1,831円+送料700円
商品名の通り、犬用の日焼け止めとして使用できるこの商品は、耳や目の回り、地面の照り返しなどで紫外線のダメージを受けやすいお腹周りなど、全身気になる場所に簡単に塗ることが出来るスティックタイプの日焼け止め商品です。
SPFは15で、赤ちゃんの肌と同程度の優しい紫外線カット効果がある商品なので、愛犬にも安心して使うことが出来ます。
耳上げサンバイザー
愛犬の耳に合わせて2段階の耳上げが出来るサンバイザーは、デザインも然ることながら、紫外線対策にもなる可愛らしい商品です。
実は筆者の2代目シェルティも、コリーノーズ予防を兼ねて、こちらの商品を購入した経験があります。
ただ、筆者のシェルティはそれまでサンバイザーなしでもコリーノーズにならなかった子なので、当の本人はイマイチといった反応で、残念ながら我が家ではあまり使う機会はありませんでした。
ですが、帽子自体に抵抗がないワンちゃんや犬用とはいえ日焼け止めに抵抗を感じる飼い主さんには、とても可愛らしく、オススメの紫外線対策商品の一つです。
AFLOAT DOG PREMIUM UV&ブラッシュアップミスト 200g (アフロートドッグ プレミアム)
▲AFLOAT DOG PREMIUM UV&ブラッシュアップミスト 200g (アフロートドッグ プレミアム)価格:2,541円
紫外線やドライヤー、ブラッシングからのダメージを補修、保湿を目的とした愛犬専用のUVケアスプレーのこの商品は、最高級の保湿成分とヒアルロン酸、天然セラミドを配合した商品となっています。
そして、飼い主さんが安心して使える商品を徹底した結果、獣医師やトリマーとの共同開発、国内産という安心材料が揃っています。
どうせケアするなら徹底したい、こだわりにこだわりぬいた商品を選びたい!飼い主さんにはピッタリのオススメ紫外線対策商品ですね。
キャップクリップサングラス
▲LIFE LIKE楽天市場店|キャップクリップサングラス 価格:2,200円+送料350円
専用のキャップにクリップで留めて使うサングラスがカッコいいこの商品は、キャップのツバだけではカバーしきれない目に対する紫外線も余すことなくカバーしてくれる優れもの商品です。
小型犬でも負担の少ない軽量プラスティックとアクリル素材を使用したサングラスは、UV400レンズを使用しているため、紫外線カット率はなんと驚きの98%以上とのこと。
何よりも紫外線予防に特化した商品が欲しい場合やデザイン性も一緒に兼ね備えたい飼い主さんにオススメな紫外線対策商品です。
まとめ
いかがでしたか?
紫外線対策=夏というイメージは、どうしても拭いきれない部分が大きいものですが、やはり実際には1年中対策が必要です。
とはいえ、その相手が犬となってしまうと対策方法が限られてしまっているのも事実なので、難しいところですよね。
しかし、少しでも愛犬のために何かしら対策が打てるなら、最初は散歩時間の調整からでも十分紫外線対策になるので、身近なところから対策してみてくださいね。
<参考サイト>
AMERICAN KENNEL CLUB|Do Dogs Need Sunscreen?
>https://www.akc.org/expert-advice/health/do-dogs-need-sunscreen/
ひだまり動物病院|犬の紫外線対策
>https://www.hidamari-hosp.com/postcase/%E7%8A%AC%E3%81%AE%E7%B4%AB%E5%A4%96%E7%B7%9A%E5%AF%BE%E7%AD%96/
また、生前疾患の多かったシェットランド・シープドッグをキッカケに取得した愛玩動物飼養管理士などの様々な資格の知識を生かし、皆様に役立つような記事を提供、執筆出来ればと思っております。
何卒、よろしくお願い致します。
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