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犬にも口内炎がある!?口内炎が出来てしまう原因や種類、予防法をご紹介!

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皆さんは、体調不良やストレス、ビタミン不足などが原因で起こる『口内炎』が、犬にも出来るってご存知ですか?

『口内炎』と聞くと、どうしても人に出来るイメージが強いですが、実は犬にも出来てしまうんです。

本日は、その原因や種類、予防法などをご紹介します。

犬に出来る口内炎って?

口内炎とは、口腔内の粘膜に起こる炎症の総称のことを言います。

動物の口内炎というと、多くはネコちゃんの『尾側口内炎』という未だ原因が完全に判明していない口内炎の事を指すのが一般的のようですが、犬にも稀に口内炎が起こることがあります。

また、動物に出来る口内炎の特徴としては、口腔内の2カ所以上の領域に炎症が見られる病態で、歯周病ではないものを指します。

犬の場合でよく見られる口内炎の多くは、『接触性口内炎』と言われる歯に付着した歯垢や歯石が口の粘膜に当たることで起こる口内炎ですが、その他にも口内炎は全身的な病気の影響で生じる場合もあります。

とはいえ、人であっても体調不良やビタミン不足、ストレスなどの影響で起こる『口内炎』。

仮に愛犬が口内炎を発症してしまっても、「口内炎って一週間もすれば治るでしょ?」と考えてしまいそうですが、犬の場合はそう簡単に考えてしまうのは危険です。

口内炎の直接的な原因という訳ではないものの、犬の口腔環境下で発症しやすいと言われる【歯周病】は、その一助となってしまう場合があります。

歯周病は、歯と歯茎の間に溜まった歯垢が原因となって発症する病気で、なんと3歳頃の成犬の、実に8割以上が掛かっている可能性があると言われるほど犬では罹りやすい疾患です。

歯と歯茎の間に溜まってしまう歯垢は、歯周病の原因になるだけではなく、後々愛犬の口腔内の粘膜に悪さをして、『口内炎』を併発してしまうことも…。

犬の口内炎は、様々な影響によって起こる可能性が考えられる疾患ですが、中でも【歯周病】に罹りやすいと言われるミニチュア・ダックスフンドやトイ・プードル、イタリアン・グレー・ハウンドなどの小型犬は特に注意しましょう。

犬の口内炎の主な原因とは?

犬に出来てしまう口内炎の主な原因は、実に様々です。

炎症の外見も、赤い発疹状のものから薄い膜を伴う潰瘍状のもの、水泡状のものなど色々考えられます。

一般的には以下のようなことが、主な犬の口内炎の原因と考えられています。

【犬が口内炎になる主な原因】

・歯周病で溜まった歯垢や歯石による炎症
・腎不全による尿毒症での併発
・糖尿病による口腔内バリア機能低下
・食物アレルギーの影響によって起こる炎症
・ビタミン不足、免疫力低下によって起こる栄養不足
・鹿角や硬いガム、事故や熱傷による粘膜損傷

以上のようなものが犬の口内炎になってしまう原因として挙げられています。

鹿角や硬いガム、事故や熱傷によっての粘膜損傷や免疫力の低下などは、私たち人が誤って口腔内を噛んでしまったり、ヤケドしてしまったり、疲れやストレスで体調を崩した時と状況は似ていますね。

しかし、犬の口内炎の場合には、この他にも洗剤や漂白剤など、酸やアルカリ性の液体を誤って口にしてしまった時にも、口内炎を発症する可能性は十分に考えられます。

犬の口内炎も、人の場合同様発症してしまうと強い疼痛を伴い、口臭やよだれが多くなったり、口を触られるのを嫌がったり、ひどくなると食欲不振になってしまうことがあります。

中でも、事故や熱傷や硬いもの、ガムなどが原因ではない内臓疾患で起こる犬の口内炎は、成犬よりも老犬の方が罹りやすい傾向にあるため、早期発見、早期治療が肝心です。

人であれば、口内炎が出来た時には自ら現在の状況を誰かに伝えたり、意識的にビタミン剤や休息を取ったりすることは容易ですが、犬の場合は口がきけないためにそうもいかず、そもそも口元を触られることに抵抗を示す子だと、口内炎が出来ていても飼い主さんが気付けないこともあると思います。

犬の口内炎は原因が多岐に渡るため、適切な処置、適切な治療法が必要とされ、適切な処置が行われない場合、長期にわたり口内炎が持続してしまう可能性があるので注意しましょう。

犬の口内炎には種類がある

人が患ってしまう口内炎で一番多く見られるものと言ったら『アフタ性口内炎(潰瘍性口内炎)』です。

では、犬が発症する口内炎にはどんなものがあるのでしょうか?

ここでは犬に良く見られる口内炎を3種類ご紹介します。

系統性口内炎

全身性の病気の一つの症状として口内炎が見られる場合、系統性口内炎が考えられます。

系統性口内炎とは、何らかの全身性の病気が原因でそれと併発して口内炎が起こってしまい、食欲不振、あるいはお腹が空いているのに食事を摂ろうとしない、大量のよだれや酷い口臭、患部には赤い腫れ、ただれなどが見られる口内炎です。

代表的な全身性の病気としては、細菌感染によるレプトスピラ症やアレルギー性皮膚炎である天疱瘡、他にも糖尿病やビタミン欠乏症、進行してしまった時の腎臓病などにも口内炎が見られることがあります。

さらには、長期にわたって抗生物質の投与を受けた犬に対して起こる潰瘍性の口内炎が出来た場合も、潰瘍性ではありますが、これもこの系統性口内炎に含まれるとされています。

潰瘍性口内炎

口の中の粘膜がただれたようになったり炎症が歯肉に表れていたりする場合、潰瘍性口内炎が考えられます。

潰瘍性口内炎は、口臭の強さやネバネバした大量の唾液、強い疼痛による食欲低下などが見られます。

この口内炎は多くの場合、急激に発症し、歯肉に急性の炎症が見られた後はそこに薄い膜(偽膜)を伴う潰瘍が出来ます。

潰瘍は口内の他の粘膜へも広がり、進行すると潰瘍が歯槽骨にまで達してしまいます。

主に病気や疲労などで口の粘膜抵抗力が弱まった時に細菌感染して炎症が起こると、スピロヘータや紡錘菌といった細菌が一気に増え、潰瘍を作ってしまうため、免疫力が弱い老犬は要注意です。

壊死性口内炎(再発性壊死性口内炎)

歯肉の先の歯の表面から少し浮いた部分にできる炎症が進行して潰瘍している場合には、壊死性口内炎が考えられます。

壊死性口内炎は、一度治癒しても再び発症してしまう特徴があり、再発性壊死性口内炎とも言われています。

体力の弱った犬に罹りやすく、いつもより唾液やよだれの量が少し増えるだけといった程度から食欲がほとんどなくなり、激しい痛みや強い口臭、元気消失などの症状が出るものまで症状は様々です。

この口内炎の最も多い原因として考えられているのは犬の歯周病で、それが歯肉炎を拡大させ、口内炎を引き起こすというものです。

上記でもお伝えしましたが、歯周病は犬にとってはなりやすい病の一つでもあるため、最低でも2日に1回の歯磨きは心掛けるようにしましょう。

犬の口内炎を発症させないための予防法

人はおろか、犬にとっても強い痛みを伴わせてしまう口内炎を発症させないためには、何よりも犬の口腔環境を清潔に保つことを心に留めておきましょう。

犬の場合は、人の5倍ほどの速さの3日から5日の間に歯垢は歯石に変わってしまうと言われているため、出来るなら歯磨きは毎日行うのが理想的です。しかし、どうしても愛犬が嫌がってしまうようなら、最低でも歯垢が歯石に変わってしまう前の2日に1回だけでも歯磨きを行うように意識してあげてください。

一般的に犬は口元を触られるのを嫌います。

そのため、最初は歯磨きをした後再度ご褒美としてごはんやおやつなどを与えても良いと思います。もちろん、ご飯やおやつでなくても遊ぶことがご褒美になる愛犬なら遊んであげても良いですし、散歩がご褒美なら散歩に行ってあげるのも良いでしょう。

とにかく、何よりもまず大事なことは、毎日または少なくとも2日に1回愛犬が喜んで歯磨きを続けられることが大切です。

口内炎などを発症させないための歯磨きは、愛犬の歯周ポケットを意識して歯を磨くことです。

歯と歯茎の境目の『歯周ポケット』に優しく斜めに歯ブラシを当てて、空気を入れるようなイメージを持ちながら磨いてあげましょう。

まとめ

いかがでしたか?

犬の口内炎は「たかが口内炎」では済まされず、時には「されど口内炎」という考えの元対応してあげることがとても大切です。

中でも、これといった原因がないにもかかわらず愛犬がしきりに口元を気にしたり、普段食欲旺盛なのに食欲が低下していたり、いつもなら口元を触っても怒らない愛犬が異常に嫌がったりした際には、口内炎ではない他の疾患の可能性もあるため、その時には出来る限り早急に動物病院で診察を受けるよう心掛けてあげてくださいね。

<参考書籍>

もっともくわしい イヌの病気百科 犬の病気・ケガの知識と治療

犬の医学

最新版 愛犬の病気百科 気になる初期症状から最新医療までがわかる

<参考サイト>

たるのどうぶつ診療所|口内炎について
>https://taruno-ah.com/dental/stomatitis.html

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yukako

yukako

幼少期の頃より柴犬やシェットランド・シープドッグと生活を共にし、現在は3代目となる柴犬と暮らしております。
また、生前疾患の多かったシェットランド・シープドッグをキッカケに取得した愛玩動物飼養管理士などの様々な資格の知識を生かし、皆様に役立つような記事を提供、執筆出来ればと思っております。
何卒、よろしくお願い致します。
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