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「犬の水中毒」を知っていますか?愛犬の水遊び・プールで起こる危険な中毒について

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愛犬が大好きな川やプールの水遊びには「水中毒」という危険が隣り合わせなのを知っていますか?

犬は水を多量に飲むことで簡単に「水中毒」を引き起こしてしまいます。

犬の「水中毒」を知っていると、知らないでは、その危険度の差は大違いです。

今回は、飼い主さんに犬の「水中毒」についてぜひ知っておいて欲しいので詳しくご紹介します。

愛犬との水遊びの際の参考にしてください。

犬の水中毒とは?

川やプールで水遊びが大好きなワンちゃんが特に注意してほしい、犬の「水中毒」。

犬の「水中毒」とは、大量に塩分の含まれていない水分を短時間で摂取することにより、血液中のナトリウム濃度(塩分濃度)が低下することで低ナトリウム血症を引き起こし、様々な中毒症状が出ることです。

水中毒の別名を「低ナトリウム血症」とも呼びます。人間にも起こる中毒ですが、ワンちゃんにも度々起こります。

例え、おしっこをたくさんしても、摂り過ぎた水分を排泄しきれず、血中のナトリウム(塩分)濃度が薄まり、真水に近い状態になり、中毒を引き起こします。

ひどい場合は、突然の死に至る場合もあるので、水遊びの際は注意してあげなければいけません。

犬の水中毒の症状とは?

犬の「水中毒」の症状をまとめてみました。

軽度から重度に並んでいます。

【犬の水中毒の症状】
・疲労
・ボーっとする
・虚脱
・だるさ
・フラフラする
・お腹がふくれる
・排尿が多くなる
・よだれ
・吐き気・嘔吐
・痙攣
・呼吸困難
・昏睡
・死亡

犬の「水中毒」は軽度の場合、症状がわかりにくいことがありますが、急速に悪化し死に至るケースもあります。

愛犬と水遊びの際は、少しの体調の変化を見逃さないように注意が必要です。

水遊びに要注意!犬が水を飲み過ぎる時とは?

愛犬が川やプールで遊んだとしても、まさか自ら大量に水を飲むなんて、と思うかもしれません。

しかし、遊びの中で思わず口から水が入ってしまうことが多く、犬は無意識に水を多く飲んでいることがあるのです。

犬が水を飲み過ぎる時の例として、以下のような場合が挙げられます。

【愛犬が水を飲み過ぎる時の例】
・川やプールでの水遊び
・水辺でのフェッチ(棒やおもちゃを投げて咥えて持ってくる遊び)遊び
・喉の渇きからの水の一気飲み
・ホースでの水遊び
・長時間の水遊び

口を開けて泳ぐワンちゃんは、思いがけず水を多く飲んでしまうことがあります。

愛犬の運動後の水分補給は一度にたくさん飲ませるのではなく、少量を数回にわけることも大切です。

水辺でおもちゃを投げて咥えて持ってこさせる遊びでは、おもちゃを咥える時に口を大きく開けるため、水を多飲しています。

ホースでの水遊びは、愛犬が面白がって口で水をキャッチすることがあり、こちらも長時間遊ぶことは多飲につながりとても危険です。

また、休憩させずに水遊びをすることで、短時間に多量の水分を摂取する危険性もあります。

海で遊ぶ際は海水の飲みすぎに要注意!

川やプールの他に、海で水遊びにも中毒の危険があります。

海水には塩分がたっぷりと含まれているため、たくさん飲んでしまうと水中毒(低ナトリウム血症)とは反対に、血中のナトリウム(塩分)濃度が上がる塩水中毒(高ナトリウム血症)を発症してしまう可能性があります。

塩水中毒(高ナトリウム血症)も水中毒同様に、ひどくなると脱水や発作、重度の脳障害を引き起こし死に至る場合があるので、水遊び中に愛犬に海水を飲ませないよう注意が必要です。

犬は短時間でどのぐらい水を飲んだら危ない?

健康な犬の1日あたりの水の摂取量(目安)は体重1kgあたり50ml前後と言われています。

犬にとって危険な水分摂取量は、犬の体重1㎏あたり1日100ml以上の水、つまり短時間で1日の摂取量の2倍の量が危険ということです。

体重10㎏の犬に換算すると、約1リットルを短時間に摂取すると水中毒(低ナトリウム血症)を起こす危険性があります。

【犬の危険な水分摂取量】
体重1㎏あたり 100ml前後
体重10㎏あたり 1ℓ前後
(※短時間での摂取が危険)

普段の生活の水分摂取で多飲することは無いので気にする必要はない量ですが、川やプール、海などでの水遊びでは無意識に短時間に愛犬の口に流れ込むため、注意が必要なのです。

犬の水中毒の予防策とは?

みなさんのワンちゃんも水遊びは大好きですよね?

しかし、愛犬は楽しいといつまでも水遊びを続けてしまうため、飼い主さんが休憩を入れ、体調管理をしてあげないといけません。

愛犬が水中毒にならない予防策を以下にまとめてみました。

【犬の水中毒の予防策】
・15分に1回のこまめな休憩をとる
・フェッチ遊びでは平らなおもちゃ(フリスビー)などを使う
・水分補給は少しずつ
・海や川遊びの外出の際は動物病院を調べておく

小型犬の場合はもっと短い時間で休憩させた方が安全です。

水辺でのフェッチの遊びでは、ボールのような口を大きく開けなければ取れないおもちゃは水を多飲してしまうため、フリスビーのような平らなおもちゃがおすすめです。

しかし、続けて何度も行ってはいけません。

海や川遊びの外出先では、愛犬の急な体調変化で駆けつけられる動物病院の場所と連絡先をあらかじめチェックしておくのも大切です。

犬が水を飲み過ぎた場合の対処法とは?

犬の水中毒は軽症から重症へあっという間に体調が変化し、最悪の場合は死んでしまいます。

水遊び中はこまめに休憩させることが最も大切です。

【対処法】
少しでも体調の変化があれば動物病院へ!
愛犬が水を飲み過ぎて少しでも体調の変化が見られたら自己判断で対処せず、すぐに動物病院で診てもらいましょう。

前章でも説明しましたが、外出先での水遊びは事前の動物病院のチェックが大切です。

アメリカでの悲しい犬の水中毒の事故

アメリカで実際あった水中毒の事例をご紹介します。

家族旅行で幼い女の子が飼い犬のシュナウザーと湖でフェッチ遊びを20回行った後、そのシュナウザーが歩行困難から痙攣、意識障害を起こしたため、急いで近くの動物病院を探し搬送したが、水中毒を起こし、2時間後に死亡するケースがありました。

幸せな家族の時間に起こった悲しい事故です。

愛犬と遊んであげていた幼い女の子は、深い心の傷を負ったことでしょう。

水中毒について家族に少しでも知識があれば、事故は防げたかもしれません。

まとめ(筆者の愛犬の場合)

犬の水中毒(低ナトリウム血症)について詳しくご紹介しました。

我が家の愛犬トイプードルのテトもプール遊びの時に、プールサイドの水滴や、私たち飼い主の濡れた足をしきりにペロペロなめていたので、水分の摂りすぎを心配したことがありました。

テト自体はプールに入れて遊んではいなかったのですが、滴る水が塩素の味がして美味しいのか、ずうっと舐めるのです。

水をたくさん飲んだ分、おしっこを何度もしていたのですが、黄色だったおしっこがやがて透明になっていたのが心配で水を舐めないよう注意を払って遊びました。

体調こそ悪くはならなかったのですが、事前に水中毒について知識を入れていたので、愛犬の体調の変化を意識することができました。

犬の水中毒は愛犬の身近に潜む危険な中毒です。

Instagramやツイッターでも、水中毒の知識が無い飼い主さんが愛犬と水遊びをしていて具合がわるくなったワンちゃんを動物病院へ連れて行ったという投稿をたまに見かけます。

どうぞ、愛犬との水遊びの際は、犬の水中毒というものがあることを頭の片隅に置いて、安全に遊ばせてあげてくださいね。

<参考URL>

ひだまり動物病院(水中毒、塩水中毒)
>https://www.hidamari-hosp.com/postcase/%e6%b0%b4%e4%b8%ad%e6%af%92%e3%80%81%e5%a1%a9%e6%b0%b4%e4%b8%ad%e6%af%92/

泉南動物病院 せんなん通信 水遊びでは水中毒に注意!
>https://www.sennan-ah.com/sennannews/sennannews-19085/

リスク対策.COM ペットライフセーバーズ:助かる命を助けるために 水の飲みすぎは危険!ペットの水中毒事故ついて
>https://www.risktaisaku.com/articles/-/7332

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石田 凛理子

石田 凛理子

神奈川県在住のフリーライター
フラワーアレンジメント講師
2人の息子の母
実家でパグの出産、育児を経験し、
現在はトイプードルの男の子と暮らしています。
みなさまの愛犬にお役に立てる情報を発信していきたいです。
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