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犬のガン細胞にアプローチ!疾患別苦痛軽減ツボマッサージやワンポイントアドバイス

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今や人と同じように長寿になってきたワンコたち。

長寿になってくれることで、一緒に過ごせる時間が長くなるのは飼い主にとってこの上ない幸せですが、その一方、人の死亡原因と同じくして犬の死亡原因で最も多いのがガンなのも事実です。

そこで今回は、犬の疾患別ガン細胞にアプローチできるマッサージ方法やそれに伴うワンポイントアドバイス、注意点をご紹介します!

ガン細胞アプローチのツボマッサージを行う際の注意点

以前は犬でも人でも西洋医学が基本と考えられていた病院も、ここ最近徐々に増えてきた東洋医学を基にしたツボマッサージや鍼灸治療。

体の衰えが気になりだすシニア犬だけでなく、現時点で元気いっぱいの成犬にも効果的とされていますが、ガン細胞にアプローチを掛けるツボマッサージに関しては、一般的には『禁忌』と言われることが多いようです。

しかし、その考えも獣医さんによって違いがあり、施術の仕方さえ間違わなければ必ずしも禁忌ではないとも言われています。

では、一体どういったことが『禁忌』とされ、どういったものでなければ必ずしも『禁忌』とはされないのか。

それは、腫瘍自体への直接的な鍼治療、つぼマッサージは禁忌。

というもの。

飼い主さんからしてみたら、分かり切っている事かもしれませんが、これについては犬であれ、人であれ決して行ってはいけません。

また、筆者の2代目シェルティが患った『肥満細胞腫』は、診断時の針生検(組織診)でダリエ徴候(触ったり、刺激することで起こる周辺組織の炎症)を引き起こす可能性があるため、これも禁忌になるでしょう。

さらに、例えば失神やめまい、発汗や細菌性及びウイルス性感染症、組織や臓器への外傷などがあった場合も、鍼灸治療でリスクとなってしまう場合が考えられます。

しかし、一方で鍼灸やツボマッサージにおける患者への施術ガイドラインは、海外の論文で評価されており、鍼灸治療(刺激)は、いくつかの内因性鎮痛気候を調節し、ノルアドレナリンやセロトニンを介した下行性疼痛抑制や複数の中枢神経系を介する全身性鎮痛作用を生じさせるとされています。

そのため、必ずしもツボマッサージや鍼灸はガンを患っている愛犬であっても、決して禁忌とはなり得ないと考えられています。

ただし、すでにガンを患っている愛犬に関しては、事前に獣医さんと相談し、繰り返しますが、決して腫瘍自体に鍼治療やツボマッサージは行わないようにしましょう。

ガンの疾患別苦痛軽減ツボマッサージのやり方

基本的にガンにアプローチを掛けるツボマッサージは、ガンを治すというものではなく、苦痛や苦しみへの緩和を目的としています。

また、ガンに対するツボマッサージを自己判断で行うことは、かえって病状悪化に繋がりかねません。試す前にはしっかりと獣医さんと相談、指示を仰いだ上で行いましょう。

それでは、ガンの疾患別苦痛軽減ツボマッサージのやり方をご紹介します。

骨肉腫で強い痛みがある時に効くツボマッサージ

一番最後の肋骨の背骨の位置をゼロとし、そこから指を尻尾側に3つズラした突起の両側、腎兪や後肢の膝の外側、骨の出っ張り斜め前下辺りの足三里、後肢の内側、内くるぶしからワンちゃんの指横4本分上の位置にある三陰交は骨肉腫を患っているワンちゃんで強い痛みがある場合に効果的と言われています。

△腎兪(じんゆ)

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△足三里(あしさんり)

【ワンポイントアドバイス】

骨肉腫は犬の四肢に発症することが多く、痛みも激痛であり、進行が速いので外科手術が第一優先です。そのため、西洋医学との併用でツボマッサージを行いましょう。

鍼灸やツボマッサージを行う場合には、悪化や転移の可能性を考慮した上で、事前にガンの場所をしっかり把握しておき、ツボが患部に近い場合には、患部やその周辺は確実に避けるように注意しましょう。

鼻腔内腫瘍で鼻水・クシャミ、鼻血を繰り返す時に効くツボマッサージ

丁度鼻の穴の外側(横)に位置する迎香や眉間の中央の印堂、前肢の親指と人差し指の付け根に位置する合谷、お腹側の上から6番目の肋骨の乳頭の並びに位置する期門は、鼻水・クシャミ、鼻血を繰り返している場合に効果的と言われています。

ただし、迎香印堂は直接鼻炎や鼻腔閉塞、上気道感染症などの効果はあるものの顔回りに集中しているので、事前に獣医さんと相談されることをオススメします。

△迎香(げいこう)

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△合谷(ごうこく)

【ワンポイントアドバイス】

鼻腔内腫瘍は、病気が進行するとけいれん発作を起こしたり、気分が沈み込んだりするようになります。

また、ガンによって眼球が突出して変形してしまうこともあるため、そういった場合には顔回りのマッサージは避け、合谷や期門といった足回り、お腹周りのツボを刺激してあげるようにしましょう。

甲状腺腫瘍で痛みが強い時に効くツボマッサージ

鼻腔内腫瘍に効くとされている合谷は、甲状腺腫瘍にも効果があると言われています。

犬では甲状腺腫瘍の発症は結構多く、ツボ刺激が対象外となる場合も多いとのことですが、炎症部をしっかりと見極め、症状に合わせて合谷を刺激し、痛みの緩和を図ってあげましょう。

△合谷(ごうこく)

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△三陰交(さんいんこう)

【ワンポイントアドバイス】

甲状腺腫瘍は痛みだけではなく、胃の不調や疲労、倦怠感などを起こすことでも知られています。

そういった際には、胃の不調であれば後肢内くるぶし、ワンちゃんの指横4本分上の三陰交を、疲労や倦怠感であれば後肢膝の外側にあり、斜め前下辺りの足三里の刺激が効果的です。

乳腺腫瘍で呼吸が苦しい、血行不順がある時に効くツボマッサージ

肩甲骨の前側に位置し、左右の窪みにある肩井(けんせい)や骨肉腫や甲状腺腫瘍にも効果的とされる三陰交は、乳腺腫瘍による呼吸の苦しさや血行不順、四肢が冷たいといった場合に効果的とされています。

ただ、乳腺腫瘍は良性50%、悪性でも手術で根治可能なもの25%、悪性でも転移、再発性の高いもの25%とされているため、ツボを刺激する際には、良性なのか悪性なのかの見極めも大切になってきます。

△肩井(けんせい)

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△三陰交(さんいんこう)

【ワンポイントアドバイス】

乳腺腫瘍は悪性の場合、転移の把握や疼痛コントロールが必要になります。そのため、悪性腫瘍の場合でもツボマッサージをする際には転移部の近い場所は避けるようにしましょう。

また、避妊手術でよく「6カ月未満なら乳腺腫瘍になる確率が低い」と言われますが、未成熟すぎる場合、成長を止めてしまう危険性もあるため、成長具合に注意しながら避妊手術は行うようにしましょう。

膀胱腫瘍で腰痛、排尿困難がある時に効くツボマッサージ

膝関節の後ろの窪み左右後肢にある委中(いちゅう)や骨肉腫にも効果的とされている腎兪のちょうど真ん中、背骨突起部分に位置する命門、そして、後肢膝外側の斜め前下の窪みにある足三里は、腰痛や排尿困難がある場合に効果的とされています。

△委中(いちゅう)

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△命門(めいもん)

【ワンポイントアドバイス】

膀胱腫瘍によって起こる頻尿、血尿は、排泄部が不衛生になりやすく、また、排尿困難の場合には尿毒症になってしまう危険性もあるため、刺激可能なツボで排尿を促すように注意しましょう。

尿は犬でも人でも体調管理に大切なバロメータです。普段の飲水量や尿の色など定期的にチェックするように心掛けてあげましょう。

まとめ

犬のツボマッサージは、以前よりかはだいぶ浸透してきました。

ただ、やはりまだまだ難しいものと思われがちです。

また、冒頭でもお伝えしたように、中にはガンを持ち合わせる愛犬にツボマッサージは『禁忌』と思われる獣医さんも居るでしょうから、そういった面では確かに難しいかもしれません。

しかし、少しでも効果が見込めるのなら、また、獣医さんが了承してくれるのなら、試す価値のあるマッサージ方法だと筆者は思います。

<参考書籍>

ワンちゃんの病気予防と健康管理に 犬のツボ押しBOOK

獣医版フローチャート マッサージ&漢方薬 飼い主さんもできるペットのツボ

イヌやネコを愛する人のためのペットの自然療法事典 獣医さんとペット飼い主の架け橋となる本

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yukako

yukako

幼少期の頃より柴犬やシェットランド・シープドッグと生活を共にし、現在は3代目となる柴犬と暮らしております。
また、生前疾患の多かったシェットランド・シープドッグをキッカケに取得した愛玩動物飼養管理士などの様々な資格の知識を生かし、皆様に役立つような記事を提供、執筆出来ればと思っております。
何卒、よろしくお願い致します。
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