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愛犬が毛布を吸いながら前足でふみふみ、これって心の病気かも?【ブランケットサッキング】について

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我が家の愛犬トイプードルのテト(♂)は2歳半を過ぎた成犬ですが、未だに毛布やぬいぐるみをチュパチュパ吸いながら、前足でふみふみする行為をします。

これは犬の「ブランケットサッキング」というもので、うっとりした目をして幸せそうに行うので、見ていて可愛らしいのですが、どうやら心の病気が潜んでいるらしいのです。意外とこの行為をするワンちゃんは多いようで・・・。

そこで今回は、犬の「ブランケットサッキング」について詳しく調べてみました。

犬の【ブランケットサッキング】とは?

▲ぬいぐるみでブランケットサッキング中のテト

愛犬が毛布をしゃぶって、前足で母親の母乳を押し出すようにふみふみする仕草を見たことありませんか?

我が家のテトは成犬になっても未だにお気に入りのぬいぐるみをモミモミ、チュパチュパしています。

まるで人間の赤ちゃんのようで可愛らしいのですが、実はこれ、心の病気が潜んでいる場合があるそうです。

▲テトのブランケットサッキング動画。こちらはクッションでしています。

犬のこのような行動は「ブランケットサッキング」または「ウールサッキング」とも呼ばれ、人間の「強迫性障害」と同じような病気で、犬の心の病気だと言われています。

(人間の強迫性障害とは?)

ちょっとした小さなことが不安要素になり、そのことが頭から離れず、同じ行為を何度も繰り返してしまう心の病気、不安障害の一種です。

不潔に思い手を何度も繰返し洗う、特定の数字に強いこだわりを持ち生活に支障が出る、戸締りが不安で何度も家に戻るなどがあります。

不安から同じ行動を何度も繰り返すことを「常同障害」とも言います。

原因は多岐にわたりますが、ペットショップから迎えた子犬は、母犬や兄弟犬から早期に離された不安やストレスが原因でこの行為をする子が多いと言われています。

我が家のテトもこちらの理由に当てはまるのかもしれません。十分遊び、疲れて眠たくなると急に毛布やぬいぐるみを高速でもみもみ仕出します。

リラックスして幸せな時間なのかと思っていたのですが、飼い主のとんだ勘違いなのでしょうか?心が不安に襲われているのなら、なんだか切なくなります。

ブランケットサッキング以外にも犬の強迫性障害の症状や仕草、原因はいくつかあるので、次に紹介していきます。

犬の強迫性障害の症状や仕草の種類とは?

ブランケットサッキング以外にも、犬の強迫性障害の症状や仕草の種類には以下のようなものが多く見られます。

皆さんの愛犬に見られる行為はないかチェックしてみましょう。

【犬の強迫性障害の症状・仕草】
・毛布をしゃぶる、もみもみする
・毛布や布を食いちぎる
・自傷行為
・執拗な尾追い
・尾かじり
・足を執拗に舐める
・同じ場所を行ったり来たりする
・脇腹を執拗に吸う・舐める
・口の届く範囲の脱毛・ただれ
・何かの表面をひたすら舐める
・理由なく吠え続ける
・影や光を追い続ける
・おもちゃを空中に投げ続ける
・何もない空中を叩き続ける

このように、いろいろな症状や仕草があることに驚きますね。

愛犬が毛布をただしゃぶって、もみもみしているだけなら良いですが、中には執拗に毛布をしゃぶりすぎて毛布の繊維を食べてしまうワンちゃんもいます。

酷いと、毛布や布切れなどを食いちぎって食べてしまうことも。これは毛布などの繊維が胃や腸に詰まってしまい命の危険を伴います。これが留守番中のことなら、心配ですね。

また、皮膚が脱毛したり、ただれたりするほど自身を舐めすぎるなどの自傷行為がある場合はエリザベスカラーを装着するなどして、どうにかやめさせるしかありません。

強迫性障害の症状がこのように酷い場合は、病院での治療が必要な場合もありますので注意が必要です。

犬の強迫性障害の原因とは?

犬の強迫性障害の原因は母犬からの早期離乳だけではありません。以下のようなものも考えられます。

【犬の強迫性障害のさまざまな原因】
・早期離乳
・持続的な体の痛みがある(痛みを紛らわすため)
・癖が付いた(怪我の傷跡を舐め続けたから)
・ケージや犬小屋に過剰に拘束
・留守番が長すぎる
・攻撃的な犬との同居
・飼い主の体罰によるストレス
・散歩が少ない
・遺伝(特定犬種ド―ベルマンなど)
・痴呆

どの原因をみても、そのことによるストレスが大きく関係していますね。飼い主さんの努力で取り除ける原因があるのなら、改善してあげましょう。

ケージに閉じ込められっぱなしや、庭で鎖に繋がれっ放しの環境はワンちゃんにとってかなりのストレスになります。

動物園で狭い檻の中で集団飼育されている動物が同じ場所をうろうろ執拗に往復したりするのを見たことがありませんか?これも強迫性障害が原因の行動だと言われているのも納得してしまいます。

また、ド―ベルマンなど特定の犬種で強迫性障害の遺伝的要因があることがわかっています。

愛犬にブランケットサッキングをさせないためには?

【ブランケットサッキングをさせないためには】
・愛犬の生活環境の見直し
・遊び・散歩を増やす
・留守番を短くする
・しつけを見直す
・気をそらす
・獣医師に相談する
・ドッグトレーナーに相談する

我が家のテト程度のブランケットサッキングの症状なら、毛布を食べたりはしないので病院へ行くほどではないかもしれません。

しかし、執拗に行為を続け、毛布を飲み込んだり、自傷行為が酷くなったりするようであれば、命の危険にも繋がるため、ぜひ獣医師やドッグトレーナーに相談してください。しつけの見直しや投薬治療が可能な場合があります。

強迫性障害の原因は多岐にわたります。飼い主にまずできることは、愛犬との生活環境をいま一度見直してみて、留守番が長ければ短くする、遊びやスキンシップを増やす、狭い環境を広くする、散歩を長くするなどして、愛犬の幸せな時間を増やしてあげましょう。

また、愛犬がブランケットサッキングの仕草をしそうになったら、おもちゃなどで遊びに誘ったりして意識をそらすことも大切です。

まとめ

愛犬テトが可愛く毛布をもみもみする仕草にこんな心の闇があったとは筆者も驚きです。

テトのブランケットサッキングを無理してやめさせる必要はなさそうですが、何か不安な気持ちやストレスでやっているのかなと心を寄り添わせ、もっとたくさん遊んであげようと思います。

今回の記事がみなさんの愛犬との生活にお役に立てたら幸いです。

<参考URL>

DOBERMANTIMES 愛犬の問題行動と心のケア
>https://www.dobermantimes.com/behavior-issues

ド―ベルマン.com 
>https://www.dobermantimes.com/behavior-issues

厚生労働省:強迫性障害
>https://www.mhlw.go.jp/kokoro/know/disease_compel.html

子犬のへや 犬の強迫神経症~症状・原因から治療・予防法まで
>https://www.koinuno-heya.com/byouki/lifestyle/ocd.html

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石田 凛理子

石田 凛理子

神奈川県在住のフリーライター
フラワーアレンジメント講師
2人の息子の母
実家でパグの出産、育児を経験し、
現在はトイプードルの男の子と暮らしています。
みなさまの愛犬にお役に立てる情報を発信していきたいです。