皆さんは、愛犬の健康診断って、いつから必要だと感じてますか?幼犬から?成犬から?老犬から?
今では動物においても高度医療センターがある程、私たち人にとってかけがえのない存在になった愛犬たち。医療が発達することで、長生きするワンちゃんや猫ちゃんが多くなった今だからこそ、今回は春だけではない秋の健康診断の内容やメリットやデメリットをご紹介します。
<目次>
犬の健康診断の必要性
結論から申し上げると、犬にとっての健康診断は必要です。
というのも現在、犬の平均寿命は大体14歳ほどと言われており、人間同様犬も寿命が延びている傾向にあります。
また、近年犬が病気で亡くなってしまう死亡原因第一位は「腫瘍(ガン)」、次いで「心臓病」と、こちらも人と同じような病気で亡くなってしまう原因が上位にランクインしています。
医療が発達し、長寿になることで私たち人に癒しを与えてくれる愛犬たちではありますが、やはりそこには病気に対するリスクというのはつきものです。
筆者の2代目シェルティは、10歳になった段階で乳腺腫瘍を発症し、その後も肥満細胞腫という悪性腫瘍に罹るなど、合わせて4回もの手術を経験しました。
我が家の場合、シェルティが幼犬だった頃から食物アレルギーによる皮膚疾患があったため、健康診断とは別に動物病院で診察してもらう機会が多く、早期発見、早期治療で大事には至りませんでしたが、こういった死因原因などを踏まえた上でも、今後犬にとっての健康診断は必要なのではと、筆者は考えます。
最適な健康診断の回数は年齢によって変わる
獣医師による評価サービス事業を展開しているVet’s Eye(ベッツアイ【運営元:株式会社Zpeer-ズピア様】)によると、獣医師100名の調査に対して、犬が実際に健康診断を受ける場合の最適な回数は、「最低でも年に1回受けた方が良い」という回答が79%、次いで20%が「年に2~3回受けた方が良い」という結果になりました。
やはり多くの獣医師さんが犬に健康診断を受けさせた方が良いと考えており、6歳までは最低でも1年に1回は受けることを推奨している獣医師さんが多く、7歳以降は半年に1回、1年で計2回を推奨する獣医師さんが多いようです。
一般的に犬が1年で取る年の取り方は、人の4倍と言われており、それは犬種によっても進み方に多少のズレが生じます。
このように、上記の表でも小型犬の7歳と大型犬の7歳とでは、15歳もの差が生まれてしまうため、年齢が上がるにつれ健康診断の受ける頻度を変えるやり方は、人だけではなく、犬にも必要とされるほど、犬も長寿になったということが伺えます。
犬の健康診断はどこで?具体的な健診内容は?
犬の健康診断は基本的に動物病院で受けることが出来ます。ただし、受ける動物病院や愛犬の年齢によってはいくつかコースが分かれていたり、金額が違ったりとまちまちです。
そのため、詳しくはかかりつけの動物病院に問い合わせることが一番ですが、大体の相場価格としては、基本的に1~3万程度の料金としているところが多く、中央値では、14,021円という調査結果が出ています。
具体的な健診の内容項目についても、行う動物病院によっては項目内容や項目数は変わってきますが、多くの動物病院では大まかに大体8項目を基準に検査することが多いようです。
1.問診 2.視診 3.触診 4.聴診 5.血液検査 6.尿検査 7.便検査 8.レントゲン
これら項目に加えて、心臓や腹部に対するエコー検査や歯科検査、甲状腺検査など、項目内容は様々です。
動物病院の中には、年齢に合わせて健診項目を追加していくオプション形式の方法を取られている病院や選択するコースによってあらかじめ項目が決められている形式で健康診断を行う病院があるなど、健診方法も病院によって様々なので、ご自身の愛犬に合う形で選んであげてください。
犬が健康診断を受けるメリットとは?
【健康診断メリット】
✓病気の早期発見・早期治療に役立つ
✓健康診断データを取ることで万一の時の治療に役立つ
✓かかりつけの獣医師との信頼関係構築に役立つ
犬が健康診断を受けることによって得られる最も大きいメリットは、病気の早期発見・早期治療が出来ることです。
特に遺伝子疾患に多い膝蓋骨脱臼や僧帽弁閉鎖不全症、1~3歳までに発症が心配されるアレルギー性皮膚炎といった皮膚疾患は、一度発症が確認されるとなかなか改善しづらく、生涯において治療が必要な場合が多いものです。
また、幼い頃からの健康診断で取れたデータは、後々体に異変が起きた場合でも、健康時の診断データがあることで治療に役立てられるといったメリットもあります。
さらに、普段の診察以上に深い話を獣医師さんと交わすことは、より時間をかけて情報交換が出来ることに繋がり、先生との信頼関係を築けるのもメリットの一つです。
犬が健康診断を受けるデメリットとは?
【健康診断デメリット】
✓金銭面での負担がある
✓愛犬への身体的・精神的負担がある
基本的に犬に健康診断を受けさせることで生じる最大のデメリットは、金額面でしょう。
また、ワンちゃんの性格によっては動物病院に行くこと自体が嫌いな子も少なくないので、そう言った面での身体的・精神的な負担もデメリットの一つと言えます。
とはいえ、健康診断自体は人にとっても犬にとっても悪いことではなく、むしろ愛犬の体調を知る良い機会になるので、デメリットの側面も考慮しながら、検討してみてください。
まとめ
健康診断を受けさせると聞くと、なんとも仰々しい感じに聞こえてしまう人も居るかもしれません。
しかし、犬の場合、私たち人と違って自分の言葉で自分の体の状況を伝えられないため、私たち飼い主は常日頃から愛犬の体調に目を向け続ける必要があります。
特に、幼犬であっても発症するリスクがある病気については、「まだ若いから大丈夫!」とか、「元気だから必要ない」ではなく、その子のために念のため診てもらう、といった気持ちで、まずは健康診断を受けてみるのも良いのではないでしょうか?
<参考サイト>
家 庭 飼 育 動 物( 犬 ・ 猫 )の 診 療 料 金 実 態 調 査 及 び 飼育者意識調査結果の概要
>https://dl.ndl.go.jp/view/download/digidepo_10968068_po_a2.pdf?contentNo=1&alternativeNo=
「ペットの健康寿命を延ばすために」(視点・論点)
>https://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/400/307087.html
犬の健康診断はどうして必要なの?
>http://teamhope-f.jp/healthexam/dog.html
また、生前疾患の多かったシェットランド・シープドッグをキッカケに取得した愛玩動物飼養管理士などの様々な資格の知識を生かし、皆様に役立つような記事を提供、執筆出来ればと思っております。
何卒、よろしくお願い致します。
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