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季節の変わり目は愛犬の皮膚炎や自律神経の乱れに要注意!犬に適した温度や湿度、体調管理について

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季節の変わり目というと、人でも体調を崩すものですが、それは犬も例外ではありません。

涼しい朝晩に対し日中は暑いなど、1日の寒暖差の影響で体調を崩してしまうことが多いのです。

今回は、春から夏にかけてのこの季節に、愛犬の体調管理で気を付けておきたいことや注意点、飼い主さんご自身のストレスによる愛犬の状況などをまとめました。

春から夏にかけて変わる寒暖差

春から夏にかけての季節の変わり目に多いのは、やはり寒暖差の違いが一番なのではないでしょうか?

人であっても肌寒く感じたり、逆にものすごく暑く感じたり。

そんな状態が長く続くと、人でも体調を崩しやすいのに、基本的に平熱が安静時の状態で大体37.5℃~39.0℃ほどと言われている犬もまた、体調を崩しやすい要因の一つになってしまいます。

特に人がまだ肌寒いと感じてしまう朝晩の気温差において言えば、まだまだ暖房は手放しづらいものです。

しかし、もしかしたらその暖房の取扱いによっては、犬に熱中症をもたらしてしまう可能性があるかも!?

犬の熱中症は春から気を付ける!

人の場合、熱中症と聞くと、梅雨が終わり本格的に熱くなりだす夏を連想する方も多いと思いますが、犬の場合の熱中症に関しては、春からが本番と思っておきましょう。

犬は舌で行うパンティング行動(口を開けてへっへ、という浅い呼吸)によって体温調整をしますが、犬が気温の上昇にまだ体が慣れていない内は、そのような行動もあまり見受けられず、知らぬ間に熱中症になってしまう『隠れ熱中症』を引き起こす危険性があります。

引用元:https://www.anicom-sompo.co.jp/news/images/2021_0422week.png

▲アニコム損害保険株式会社

上記アニコム損害保険株式会社が発表した犬の熱中症週間予報を見ても分かるように、北海道の札幌以外は注意~警戒、沖縄の那覇に至っては4月の終わり頃から日によって厳重警戒とされています。

犬自身が場所を移動して体温の変化に対応できる若齢犬であれば、時々気にかけてあげて、こまめに飲み水を交換する程度で良いかもしれませんが、老犬の場合にはじっと寝たまま動かずに、知らぬ間に熱中症になってしまっている可能性もあるため、春からの熱中症対策を心掛けてあげてください。

犬に適した温度・湿度ってどのくらい?

人との生活を共にする中で、現在は若干寒さに弱くなったと言われている犬ですが、それでもやはりまだまだ犬は寒さには強い動物です。

そのため、暑さに対しては変わらず弱い傾向にあり、一般的に犬が過ごしやすい環境温度、環境湿度は、室温が20℃~25℃、湿度が40%~60%が快適に生活できるとされています。

犬にとっての適温は、もしかしたら人にとっては多少寒く感じるかもしれません。

ただその際には、今は犬専用のクールマットや犬用のアイスノン、クールネックなどの熱中症対策グッズが多く発売されているので上手く活用して、愛犬の適温・湿度管理をしてあげてください。

飼い主のストレスが犬にも影響する!?

春から夏にかけてのストレスには、季節の変わり目で感じる温度差だけではなく、新生活に伴う生活環境の変化によっても生じるものです。

でも、まさか飼い主さんが感じるストレスが犬にも影響するなんて信じられないですよね?

しかし、スウェーデンにあるリンショーピング大学の動物学者のリナ・ロス氏らの研究チームは、人の毛髪に含まれるコルチゾール(別名:ストレスホルモン)の値が高かった場合、それは犬の毛にも表れることを発見し、学術誌においても発表されています。

そのため、人に良くある「5月病」などの症状は、もしかしたら犬にも伝染している可能性があるかもしれませんので、愛犬のためにも出来ることならあまりストレスを溜め込まないように気を付けたいものですね。

春から夏の季節の変わり目に注意したい病気

さて、春から夏の季節の変わり目は、過ごしやすかった時期から一気に暑い時期に変わるのではなく、梅雨の時期を跨ぐ時期でもあります。

そんな時に気を付けておきたいのが皮膚病です。

最近の梅雨は、比較的早い上に期間も長くなったり湿度も高かったりと、何かと毛で覆われている犬にはツライ時期なので、気を付けておきたい病気を一つ一つ確認してみましょう。

細菌性皮膚炎(膿皮症)

皮膚に細菌が侵入して起こってしまう皮膚疾患です。

ブラッシングや掻いたりすることによる傷からの感染だったり、クッシング症候群や甲状腺機能低下症を患っている犬でも発症しやすい傾向があると言われています。

主にブドウ球菌や大腸菌などが皮膚の表面で増殖することによって発症し、治療方法としては、抗菌作用のあるシャンプー剤や外用薬、場合によっては抗生物質などの使用によって治療します。

真菌性皮膚炎(皮膚糸状菌症)

カビが主な原因となる真菌性皮膚疾患は、動物の皮膚たんぱくを栄養としています。

そのため、人にも感染し、感染力が高いのも特徴の一つとされています。

感染してしまうと最初は脱毛が見られ、やがて環状(ドーナッツ状)に広がってフケが増えるようになります。

治療方法としては、細菌性皮膚炎同様抗菌作用のあるシャンプー剤や抗真菌薬の外用薬を併用することで治療します。

外耳炎

耳の穴の入り口から鼓膜までの炎症の事を外耳炎というのですが、細菌やマラセチア、ミミヒゼンダニの影響によって黄色や茶色の耳垢が増えたり、かゆみが出たりします。

治療方法としては、耳垢を顕微鏡で調べてダニが検出されれば殺ダニ剤の塗布や注射をし、細菌やマラセチアの場合は、点耳薬や洗浄液を併用することで治療します。

自律神経の乱れによって起こる症状

ただでさえ怠くなったり、疲れやすい状態が多くなったりする春から夏にかけての季節の変わり目は、犬の場合、主に消化器官へ影響を及ぼすことが多いようです。

中でも食事の内容を変更してもいないのに軟便、下痢、便秘、嘔吐といった症状が出ている場合には、自律神経のバランスが乱れている可能性があるかもしれません。

そんな時は、温かいスープを与えてあげたり、マッサージをして血行を良くしてあげたりするのがおすすめです。

また、他にも一度お家の環境温度や湿度を見直してみると、症状改善に繋がる可能性があるので、試してみてあげてください。

まとめ

春から夏にかけての季節の変わり目は、梅雨の影響もあってなかなか気分も上がらず、散歩に行くのも一苦労な時期でもあります。

しかし、上記でもご紹介した飼い主のストレス値が愛犬に伝染する研究結果は、感受性の豊かな犬なら納得の結果ではないかと筆者は思います。

本格的な夏が到来するまでは、自律神経の乱れによる食欲低下や梅雨の影響で起こる皮膚炎などの心配がありますが、少なくとも私たちが抱えるストレスだけでも、愛犬に影響がないように気を付けてあげたいものですね。

<参考書籍>

いぬほん 犬のほんねがわかる本

イラストで分かりやすい! 愛犬との絆がぐーっと深まる本

犬の医学

<参考サイト>

アニコム損害保険株式会社|おうち時間も、熱中症に厳重注意を

獣医師・気象予報士が犬のために開発した「犬の熱中症週間予報」配信開始!
>https://www.anicom-sompo.co.jp/news/2021/news_0210422.html

ナショジオニュース|飼い主のストレスは愛犬に伝染 最新研究で判明
>https://style.nikkei.com/article/DGXMZO46293970Z10C19A6000000/

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yukako

yukako

幼少期の頃より柴犬やシェットランド・シープドッグと生活を共にし、現在は3代目となる柴犬と暮らしております。
また、生前疾患の多かったシェットランド・シープドッグをキッカケに取得した愛玩動物飼養管理士などの様々な資格の知識を生かし、皆様に役立つような記事を提供、執筆出来ればと思っております。
何卒、よろしくお願い致します。