みなさん、こんにちは。
以前、我が家の愛犬ミクモを襲った膝蓋骨脱臼の記事を書かせていただきました。
今回は、その事件から5年半ほど経過して、ミクモが8歳になる直前に体験した、“2度目の大ケガ”についてのお話です。
あらかじめ、以前の記事(詳しくはコチラ)を簡単におさらいしておきますと、
膝蓋骨脱臼というのは小型犬によく見られる症例で、後ろ足の膝のお皿が左右に外れてしまうケガ。
当時かかりつけだった近所の獣医さんから「一生障害が残る」と診断されたものの、セカンドオピニオンとして受診した名高い動物整形外科で大手術をし、奇跡の回復に至った、というものでした。
その時に知ったのが、もう片方の後ろ足も将来的に同じリスクをはらんでいること。
それからというもの、ケガなどなかったかのように元気に飛び跳ねるミクモに目を細めながらも、どこかヒヤヒヤしながら暮らしていました。
「喉元過ぎれば熱さを忘れる」と言いますが、さすがに5年以上が過ぎ、ともすれば膝のリスクを忘れがちになっていた、2015年の1月末のこと。。。
突然、耳をつんざくような悲鳴!急遽、夜間診療の病院へ
その日の夜。
主人からの“帰るコール”を受けたワタシは、ミクモに「今からパパ帰ってくるよ!」と話しかけました。
その瞬間のワタシのテンションが高いのも、その一言を今か今かと待っていたミクモが大喜びで部屋中を駆け回るのも、いつものこと、、のはずだったのですが。。
主人の帰宅に向け、晩ゴハンの仕上げにかかろうとしたその時、斜め後方から
「キャインキャイン、キャッイーーン!!!」
後ろ右足を不自然に浮かせた状態で、ミクモが断末魔のような悲鳴をあげながら狂ったようにのたうち回っています!
「反対側の足だ、ついにやっちゃった!」
悪夢の膝蓋骨脱臼の再発を咄嗟に直感したワタシは、怯えて震えるミクモを抱きしめながら、なぜそうなったのかを考えました。
ミクモが叫びながら走り出てきたのは、リビングの隣りの和室から。
そこにはソファが置いてあり、ミクモが興奮するとよく飛び乗ったり飛び降りたりしてはしゃいでいました。
畳も滑りやすいし、おそらくそれらの弾みで?
“帰るコール”を入れてから、わずか30分足らず。
そんな短い間にこんな事態になっているなんて、帰宅した主人も信じられなかったことでしょう。
しかも、どこよりも安心で安全なはずの、おウチの中でなんて。
完璧に治していただいた前回のケガの経験から、ワタシたちは常日頃、もしも再発したら、同じ先生(名古屋動物医療センター)にすべてをお任せしよう、と決めていました。
ところがすでに、時間は20時すぎ。その病院は閉まっています。
そこで急遽、夜間救急外来も受け付けている、毎年ワクチン接種でお世話になっている病院へ連れて行くことにしました。
目的は初期診断と、とりあえず一晩乗り切れるよう、痛みだけでも止めてもらうこと。
そこは平成動物病院といって、こちらもとてもいい病院です。
(平成動物病院の公式サイトはコチラ ▶︎ http://www.heisei-vet.com)
獣医さんはじめスタッフの方々も充実していて、費用も全般的に良心的なため大人気です。
その夜も、ワタシたち以外に数組の人が救急外来に来ていました。
診断結果は、想定外の大ケガ!
事前に電話を入れていたこともあり、すぐにレントゲン撮影へ。
数分後、見せてもらった写真に愕然としました。
想定していた膝蓋骨脱臼じゃない!?
なんと、外れていたのは股関節、、、右後ろ足の付け根の太く大きな骨が、完全にスッポ抜けて離れているではありませんか!?
それはそれは痛かったろうに(号泣)。
応対してくれた先生によれば、股関節が外れるなど交通事故のように大きな衝撃を受けた場合くらいで、日常生活の中で外れるなんて、まるで知恵の輪が外れるようなものだとか。
ミクモは身体が異常に柔らかく(ネコ?と思うほど)、筋肉もしなやかでバネがあり、パピーの頃から興奮するとアクロバティックに飛んだり跳ねたりしていました。
きっと、主人が帰ってくる気配にテンションがマックスになり、ソファで飛び跳ねているうちに関節を複雑に捻ったのだと思います。
その先生から「今すぐ処置はできない。」と告げられましたが、もとより手術は名古屋動物医療センターで、と決めていたこともあり、痛み止めの麻酔を打ってもらっただけで帰宅しました。
おあずけになっていた晩ゴハンも味が分からないほどの心配を抱え、悶々としながら一夜を過ごしました。
救いは、麻酔が切れる翌日の昼頃までは、少なくとも痛みは感じないはず、ということ。
そして、心から信頼している名医の存在。
「明日朝イチで名古屋動物医療センターに行こう。きっとまた、院長先生が治してくれる。」
こうして、2015年は年明け早々、波乱の幕開けとなったのです。
再び手術、そして闘病の日々へ
待ちに待った朝。
6時台から支度を整え、いざ出発!
めざす名古屋動物医療センターは、一頭一頭丁寧に診察し、飼い主さんが納得する説明と治療法を提案するというスタンスのため、待ち時間がとてもかかります。
なので目標は一番乗り!
ワタシは免許がないので、主人が半休覚悟でクルマで連れて行ってくれます。
名古屋動物医療センターに到着
出典元:http://www.namc.co.jp/facilities.html
受付開始時間の1時間も前に到着。それでも二番手でした。
皆さんよくご存知、考えることは同じです。
以前お世話になった場所から移転されていて、さらに立派な医院になっていました。(当時名:名古屋動物整形外科病院)
でも、院長先生も副院長先生もお変わりなく、ミクモのことも思い出していただけました(感激!)。
それ以外で大きく変わったことは、入院中の面会ができなくなったこと。
以前の記事でも書きましたが、飼い主さんと会うことでワンちゃんに里心がつき、「帰りたいのに帰れない」というストレスが大きくなるからとか。
この日も、レントゲン撮影で奥に連れて行かれてそれっきり。
院長先生に抱かれたミクモの後ろ姿を最後に、なんと退院まで2週間ものお別れになりました。
すべてはワンちゃんのためなのですが、この時は事情を知らず焦りました(笑)。
今回の手術方法はまさに職人技!?
さてさて、当人(ミクモ)不在で受けた説明によりますと。
今回の手術は“整復手術”といって、メスで開くようなスタイルではなく、手の感覚で関節が噛み合う微妙なポイントを探り当て、骨の形状に逆らわないように細心の注意をしながらはめ込むという極めてデリケートなものだとか。
知恵の輪が外れた、その逆のルートを探るわけですね。もちろん全身麻酔。
これが失敗したり、少しでも無理に押し込むようなことをすると、術後の回復と歩行に大きく影響するのだそう。
積み上げた経験が頼りの、まさに職人技のそれ。
前回のように毛を剃らなくていいのが、痛々しくなくて不幸中の幸い。
では、上手くいった場合のその後は?
先生曰く、「アスリートに例えるなら、さすがにオリンピックは無理ですが、普通に競技するぶんには何ら問題なし、くらいには回復します。」あいかわらず頼もしいお言葉(感涙)!
ただし、いちど断裂した筋や腱は元通りにはならないため、周りの組織が関節を保護できるよう再生する(“繊維化”と言うらしいです)まで、完全入院・面会謝絶が10日〜2週間、退院後も極力歩かせない状態で6カ月は療養、そして定期的な通院が必要とのこと。
またまた、長い長い闘病になりそうです。
「無事に完治したとして、その頃にはもう夏かあ。今年も半分終わってるね。」なんて会話をしたのを覚えています。
そんなこんなで、終わってみればもう夕方。
半休のつもりだった主人は結局全休に。
手術は翌日、もちろん院長先生が担当してくれて、結果報告も院長先生が直々に電話をくれるとのことでした。
手術結果に一安心
手術当日。
聞いていた時間より少し遅めに主人のケータイが鳴りました!
もちろん先生の声は聞こえませんが、受け答えする主人の表情と言葉から、手術が成功したことが伝わってきます。
「とっても上手くいったって!入院期間は経過を診ながら、退院できそうになったら知らせてくれるらしい。」
信じてはいましたが、やっぱり嬉しい!
結局、入院は予想通り、2週間近くにおよびました。
その間、様子を知りたい時は電話で問い合わせ。
どなたが出られても、いつも快く応じてくださいました。
ミクモを迎えて8年近く、2日以上離れたことがないワタシたち。
パピーの頃、ペットホテルに2度ほど預けたことがありますが、怯えておトイレをしないなど異変があったので。
それが2週間も離れ離れ。こんなに再会が待ち遠しかったことはありません。
お帰り!会いたかった!!誕生日に間に合って良かったネ!!!
退院の日。
久しぶりに抱きしめた我が子は、いつも健康的でウルウルだったお鼻が乾ききって、ライチのようにデコボコ。
親バカと笑われそうですが、クッキーのように香ばしい小麦の香りと感じていた体臭も、なんだか加齢臭のような異臭に。
きっと、怖さと不安と寂しさで、大変なストレスだったのでしょう。
突然知らない場所に連れてこられ、そのまま会えなくなったことで、パパとママから見捨てられたとも思ったかもしれません(泣)。
おウチへ連れ帰るクルマの中、ちょっぴりよそよそしいミクモにいっぱい話しかけながら、いっぱいいっぱい撫でました。
1月末にケガをして約2週間。
ミクモの誕生日(2月14日!)にギリギリ間に合った退院。
なので8歳のバースデイパーティは退院祝いを兼ねた盛大なものに!
でも歩かせてはいけないため、テーブル(座卓)に接するカタチでケージやクレートを設置し、柵越しにスキンシップをとってあげながら、という状況でしたが、それでもその年のパーティは感慨深く、忘れられません♪
(写真に残していないのが、ホント残念)
6カ月間の療養生活からいつものアクロバティックな愛犬に!
極力歩かせないように、そして極力寂しくないように。
上でも書きましたが、完治までの6カ月間は、おウチの中でワタシが移動するたび(キッチンだったり、パソコン部屋だったり)にケージやクレートを移設。ケージから出すときは抱っこで床には降ろさず。
つまり今回のケガの治療は、カンタンに言えば日にち薬。
ひたすら地道に、先生の言いつけを守って一日一日を乗り切る、という感じでした。
半年後、無事に完治のお墨付きをいただいた時には、ずいぶん足が細くなっていましたが、そこからリハビリを兼ねて少しずつ歩行距離を伸ばしていくうち、やがて筋肉も復活。
その年の秋には、よくご紹介させていただく軽井沢旅行にも連れて行くことができました。
8歳といえばそろそろシニアですが、おかげさまでウチの子は獣医さんも認める若々しさ。
まだ回復力も衰えていなくて幸いでした。
今(今年2018年、11歳)でも、あいかわらず興奮するとアクロバティックに飛び跳ねて、嬉しいやら怖いやら(笑)。
2度の大ケガで得たもの
ワタシが書く旅行記事で、たまに「またミクモを連れてこれた幸せ」というニュアンスの言葉があるのは、こんな2度の大ケガの経験から。
1度ならず2度までも、愛犬が「もしかしたら歩けなくなるかも」という危機に直面したことで、たまの旅行はもちろん、何気ない日常の瞬間にも喜びがこみあげるのです♪
ちなみに、
今回ご紹介した名古屋動物医療センターの情報は2015年時点のものです。
最新の情報は公式サイト、またはお電話でご確認ください。
【 名古屋動物医療センター 】
所在地:愛知県名古屋市名東区社台3丁目248番
電話:052-776-0811
最後に。
ウチの子と同じように身体が柔らかいワンちゃんの飼い主さま、関節系のケガに気をつけてあげてくださいネ!
おウチの中といえど、油断禁物ですよ(笑)。
真顔寄りポメラニアン シニア組。
人間社会で居心地よく暮らせるように躾てきました。いつでもどこでも一緒です。
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