登山が好きで尚且つ愛犬家の飼い主さんだと、一度は一緒に愛犬を連れて登山を経験してみたい!と思う人は多いのではないでしょうか?
ただ、愛犬との登山は賛否両論あると言われており、一緒に登山するにあたって事前に知っておくべき事項がいくつか存在します。
この記事では、愛犬との登山を楽しむ際に気を付けたい注意事項や用意したい必須アイテム、登山に対するルールをまとめました。
<目次>
そもそも愛犬と一緒に登山することはOK?
愛犬と一緒に登山したい!と思っても、そもそも犬を連れた入山は許されているのでしょうか?
基本的に環境省の特別保護地区に指定された区域内においては…、
【自然公園法第21条3項】
特別保護地区内においては、次の各号に掲げる行為は、国立公園にあっては環境大臣の、 国定公園にあっては都道府県知事の許可を受けなければ、してはならない。ただし、非常災害のために必要な応急措置として行う行為は、この限りでない。△環境省|自然公園法第21条3項抜粋
引用元:https://www.env.go.jp/nature/np/law/kaisei201004/law_21-47.pdf
と、定められており、その第4号において、【動物を放つこと(家畜の放牧含む。)】といった規制が存在するのみなので、実際に愛犬を登山に連れていくこと自体を禁止する法律は存在しておらず、また罰則規定もないので、しっかりリードを着用すれば問題がないでしょう。
ただし、罰則の対象にはなりませんが、地域のマナーを尊重した行動を心掛けることは呼び掛けられているため、注意が必要です。
中でもこの法改正に基づき、地域によっては国立・国定公園の山岳部においては、以前よりほかの公園利用者の方々や野生動物などへの配慮からペットの持ち込み自粛要請をしている場所も存在しているとのことなので、事前に確認する必要性はあるでしょう。
とはいえ、実際に愛犬と一緒に登山をしようと思ってお目当ての山に行っても、各々の地域にマナーの基準が委ねられているところを見ると、明確に『ペット禁止!』とか、『愛犬との登山NG!』といった文言がないのは、登ってよいのか、登ってはいけないのか、いささか不安が残る結果になる気がします。
愛犬との登山を楽しむ時には、最低限必要なマナー(例:糞尿の後始末など)は気を付けつつ登山に臨むように心掛けましょう。
愛犬と一緒に登山する際に気を付けたい注意事項とは?
では、実際に愛犬と一緒に登山をする際に気を付けておきたい注意事項とは一体どういった事なのでしょうか?
登山をする時に事前に心得ておきたい注意事項を確認してみましょう。
愛犬との登山注意事項①:お目当ての登山先でのマナー順守
上記でもすでにお伝えした通り、基本的に法律において愛犬と一緒に登山をすること自体を禁止する法律は定められていないため、登山自体を愛犬と楽しむことは何ら問題とはなりません。
また、地域によって決められているマナーおよび、最低限のエチケットマナーを守れば、登山をする事は出来るでしょう。
もしも、これといって決められたマナーが示されていない場合には、最低でも以下3点を徹底するように心掛けましょう。
・排せつ物の処理
・登山は上りが優先。他の登山者が居れば道を譲る
・ロングリードは使用しない
愛犬との登山注意事項②:犬が苦手な人に配慮する
当然と言えば当然ですが、登山をする人の中には犬が苦手な人と遭遇することも頭に入れておかなければなりません。
特に登山道は狭い道や歩きづらい道など、様々な状態の道が多いため、ご自身の愛犬を見て相手が怯える様子を見せたり、困っていたりする際には、愛犬を抱っこするか、または抱き上げるのが難しい大型犬の場合には出来るだけ端によって道を譲ってあげるようにしましょう。
愛犬との登山注意事項③:山に住む動物や生物に気を付ける
愛犬と一緒に登山をする時だけに限りませんが、山登りをする時には、その山に住む動物や生物に十分気を付けるように心掛けましょう。
登ろうと思っている山にもよりますが、山には例えば蛇や蜂、ヒル、蚊、野鳥、クマなどが存在します。
出来る限り登山道を歩くように注意し、茂みの奥などに愛犬が入り込まないように注意しましょう。
また、犬にとって蛇や蜂などが危険という認識は難しいので、万が一刺されたり、噛まれたりという事がないようにしっかりとリードをコントロールしましょう。
愛犬との登山注意事項④:山頂に辿り着けないこともある
登山と言えば目指すところは山頂ですが、愛犬を連れている場合は、愛犬の体力、人の多さによっては山頂到達を断念せざるを得ない時もあります。
また標高の高さによっては犬も体調を崩す可能性は十分にあり、人で良く見られる高山病は犬にも起こると言われています。
少しでも愛犬の体調に不安がある場合には登山は中止し、愛犬の体調を優先してあげましょう。
愛犬との登山注意事項⑤:山に生えているものを勝手に食べさせない
山には度々キノコや木の実など、犬の食べられそうなものが数多く生えていることがあります。
味覚狩りツアーなどでガイドさん付きという状況なら別ですが、登山を目的として山に入山するという事であれば、愛犬にはむやみに山に生えているキノコや木の実を食べさせないように注意しましょう。
特に有毒成分を含んでいるトリカブトや見た目がヒラタケやシイタケなどに似ているツキヨタケというキノコは、中毒症状を起こす可能性があるため、決して口にさせないように気を付けましょう。
愛犬と登山する時の必須アイテムとは?
それでは、続いては愛犬と登山する時に用意しておきたい必須アイテムをご紹介します。『登山』と一口に言っても、ある程度舗装された登山道もあれば、自然の形で山登りを楽しめる登山道もありますが、最低限愛犬と登山をする時に用意しておきたいアイテムには以下のようなものが挙げられます。
【愛犬同伴登山で用意したい必須アイテム】
・排せつ物処理袋
・飲み水
・ベルトリードまたは通常のリード(ロングリードNG)
・レインコート・防寒着
・靴(履ければ)
・休憩時にあげるおやつ
以上が最低限愛犬と一緒に登山に行く時には用意しておきたい必須アイテムです。
登ろうと思う山の高さや状態で用意しておいた方が良いアイテムは変わってきますが、大体普段の散歩で持ち合わせるグッズで事足りれば、それで構いません。
しかし、本格的な登山を愛犬と試みようと考えている場合には、上記のアイテムに加えて万一の時のための非常食や迷子札、愛犬がけがを負ってしまった場合の救急セットなどは忘れずに持ち合わせるように心掛けましょう。
また、混合ワクチンについても、登山をする時にはレプトスピラ症などに感染しないために、8種以上の混合ワクチン接種を心掛けましょう。
まとめ
いかがでしたか?
春の季節ではハイキング、秋の季節では紅葉狩りを楽しむことが出来る登山ですが、山の天気は変わりやすいと言われるので、色々なことを想定した上で、愛犬との登山を楽しんでください。
<参考サイト>
環境省|自然公園法
>https://www.env.go.jp/nature/np/law/kaisei201004/law_21-47.pdf
愛犬と登山を楽しみたい!登山向きの犬種、注意事項やルールなどをご紹介
>https://www.honda.co.jp/dog/useful/climbing/
また、生前疾患の多かったシェットランド・シープドッグをキッカケに取得した愛玩動物飼養管理士などの様々な資格の知識を生かし、皆様に役立つような記事を提供、執筆出来ればと思っております。
何卒、よろしくお願い致します。
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