観光地として人気の沖縄に、愛犬を連れて旅行をお考えの方も多いのではないでしょうか?
沖縄は日本ですが、本州とは異なる気候や文化があります。安易に愛犬を連れて行くと死亡しかねない事故も起こる可能性があり、旅行に行く前に沖縄が愛犬に適しているか調べるのは大切です。沖縄在住で愛犬と暮らしている筆者が、愛犬を連れての旅行で気をつけてほしいことをお伝えします。
この記事を読み終わる頃には、愛犬と最高の沖縄旅行ができるでしょう。
沖縄を犬と旅するのに気を付けてほしいのは、気温より湿度!
沖縄は日本の中でも1年を通して気温が高く、まさに南の島といえる場所です。
海開きは3月に行われ、海水浴は11月まで楽しむこともできます。
年間を通して気温が15度以下になることはなく、旅行先としてもとても人気です。
愛犬も暖かい方が過ごしやすく旅行も楽しいと思われますが、沖縄で注意してほしいのが‘’湿度‘’です。
日本は周囲を海に囲まれた島国ですが、日本海から太平洋までの間に山などの陸地がたくさんあります。
そのため島国ではあるものの、比較的湿度が低いのですが、沖縄は本州でも横幅が30kmほどしかないのです。
これは新宿から横浜までよりも短く、離島では前も後ろも海に囲まれている状態です。
沖縄はそんな場所なので雲ができることも多く、スコールもたくさん降ります。
8月でも最高気温は33度前後ですが、湿度は90%を超えることもあるのです。
1年中梅雨のようなジメジメ感と、ギラギラとした太陽をイメージしてもらえると分かりやすいかと思います。
沖縄では、犬の熱中症と脱水症状で死亡した例もある。
そうなると怖いのは、熱中症と脱水症状のダブルパンチです。
特に地面に近いところを歩く犬にとって、暑さと湿度で体力、水分ともに奪われてしまいます。
記憶に新しい事故では2013年8月には沖縄行きの飛行機内で、チワワが死亡した事故も起こりました。
那覇空港に降り立つとよく分かりますが、ものすごい湿度がモワッとしています。
ミストシャワーを浴びているのかと思うほどの湿度は、人より小さい犬にとって苦しくなってしまうほどのものなのです。
ですので、愛犬と沖縄旅行をお考えの方は、気温よりも湿度に注意してください。
東京の平均湿度は40%ほどですが、沖縄は夏になると平均湿度が80%にもなります。
ビーチや外の観光地へ行くときはホテルでお留守番させる、または室内や日陰で過ごせる場所を選ぶなどの工夫が必要です。
水分補給や愛犬の健康状態を確認することは、普段の倍以上に気を遣ってあげましょう。
沖縄で犬が入れるビーチと、入れないビーチはどこ?
沖縄といえば海!ですが、沖縄のビーチには犬が入るのを禁止しているところもあります。
ほとんどのビーチは犬と楽しむことができたのですが、今までの飼い主さんの素行態度の悪さから禁止になっているビーチも多いのです。
代表的なビーチで犬が入れない場所をご紹介致します。
・沖縄県豊見城市 美らSUNビーチ(ビーチ・砂浜ともにNG、ただし遊歩道はOK)
・沖縄県宜野湾市 トロピカルビーチ(ビーチ・砂浜ともに犬NG、ただし遊歩道はOK)
・沖縄県宜野湾市 アラハビーチ(ビーチ・砂浜ともにNG、ただし遊歩道はOK)
この3箇所のビーチは人工ビーチといってイベントが行われたり、ウェディングフォトの撮影場所に使われたりと、整備・管理されているビーチになっています。
那覇空港や観光地からも近く、海水浴のできるビーチとして有名ですが、犬は入ることができません。
沖縄には天然の整備・管理されていないビーチもたくさんあります。
管理・整備されていないということは岩場が多かったりするのですが、天然のビーチであれば犬が入れることの方が多いのです。
那覇空港からは少し距離がありますが、人の手が加えられていないからこその景色も楽しめるので、合わせてご紹介致します。
・沖縄県名護市 あがりえの浜 (ビーチ・砂浜・遊歩道ともにOK)
・沖縄県恩納村 ダイヤモンドビーチ (ビーチ・砂浜・遊歩道ともにOK)
・沖縄県本部町 瀬底島アンチ浜 (ビーチ・砂浜・遊歩道ともにOK)
・沖縄県今帰仁村 ティーヌ浜 (ビーチ・砂浜・遊歩道ともにOK)
・沖縄県本部町 亀の浜 (ビーチ・砂浜・遊歩道ともにOK)
・沖縄県離島 水納島 (ビーチ・砂浜・遊歩道ともにOK)
基本的に天然のビーチでは犬を連れて入ることが可能ですが、犬がビーチに入れなくなってしまう理由は「飼い主の監督意識の低さ」です。
以下のルールを守って、愛犬と海水浴を楽しみましょう。
1.リードは海水浴中でも絶対に離さないこと
2.糞尿の処理は必ずすること
3.持っていったもの、使ったものは片して帰ること
沖縄の人は犬が苦手って本当?
私が沖縄で犬を飼って驚いたことの1つに、沖縄の人は犬嫌いな人が多いことがあります。
自然が多くキレイな海がある沖縄は犬にとって最高の環境だろうと思っていたのですが、散歩中にかけられる言葉は「かわいい」ではなく「怖い、危ない、噛むでしょ?」というものでした。
また沖縄では家の外で犬を飼っているお家も多く、東京とペットに対する意識の差にとても驚きました。
どうしてなのか知りたくなり調べてみると、沖縄には元々‘’野犬‘’がいることが分かったのです。
ショッキングかもしれませんが、沖縄の離島では今でも犬を食べる文化があります。
その文化は昔、沖縄本島でもありました。
今でこそ一部の離島だけの文化になりましたが、昔は‘’犬=家畜‘’という考え方だったので、今でも犬は外で飼う人が多く、散歩や予防注射といったペットとして必要なことは「家畜だからやる必要がない」と思っている人も多いのです。
そういった背景がまだまだ残っているので、飼っている犬が外で妊娠してきたら産ませて山に捨ててしまう人もいます。
捨てられた犬たちが群れで暮らすようになり、今でも沖縄本島の北部では野犬を見かけることも多いそうです。
沖縄の文化や習慣・考え方が良いか悪いかは置いておいて、このような歴史があるからこそ、犬を怖がったり嫌ったりする人が多いのです。
沖縄で犬と過ごすなら、「みんなが犬好きではない」ことを頭に置いておいて
私自身も散歩中に「怖い・危ない・噛むでしょ?」と言われたことがありますが、あまり気分の良いものではありませんでした。
特に走って逃げられたり、あからさまに避けられたりすると、何か悪いことをしているような気分になって悲しくなるものです。
ですが、世の中みんなが犬好きなわけではありません。
犬が嫌いな人に「私にとって犬が近寄ってくるっていうのは、ライオンが近付いてくるくらい怖いのよ」と言われたことがあります。
犬好きとしては理解し難いですが、嫌いな人もいるんだと配慮することが愛犬の安全にも関わってくるのです。
沖縄は車社会!愛犬とのお散歩はリードを短く持とう!
沖縄は車社会で、1人1台は所有しているといっても過言ではありません。
運転マナーも良い人ばかりではなく、歩行者や自転車が少ない分、一時停止や左折・右折の際の確認がしっかりされていないときもあります。
ロングリードや自動巻きリードで散歩をしていると、思わぬ事故に遭う場合もあるのです。
公園やドッグラン、自動車の入ってこれない遊歩道やビーチではある程度、愛犬を自由にさせてあげることは問題ありませんが、車通りのある道ではリードは短く持つように心掛けましょう。
またどんなに広々とした場所でも、ドッグランでない限り、ノーリードにすることは厳禁です。
公園などの広場では突然犬が飛び出してきてびっくりする方もいますし、愛犬が興奮して名前を呼んでも戻ってこない可能性もあります。
旅行先では普段と違う環境に愛犬がパニックを起こすこともあるので、必ず安全を守れる範囲で遊ばせるようにしましょう。
まとめ
私が沖縄に移住して感じたのは、犬に関することはすべて予想外でした。
正直、東京の方が犬にとっては良いんじゃないかと思うこともありますが、豊かな自然はやはり沖縄でしか感じられない素晴らしいものです。
どこの地域にも、その場所だけの文化があります。
旅行で沖縄に来る際には、ぜひ下記の3つをご記憶いただけると幸いです。
・沖縄旅行は、気温より湿度に気を付けよう
・沖縄には犬が入れないビーチもある
・マナーやルールは、飼い主として必ず守ろう
沖縄移住をきっかけに保護犬ボランティアを始め、アメリカン・ピットブル・テリアとジャーマンシェパードドッグの元保護犬2匹と一緒に暮らす。
アメリカン・ピットブル・テリアがアレルギー疾患を抱えていたことをきっかけに、食の大切さを知り、現在は生食にこだわった食事を取り入れている。
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