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犬が雪を食べる理由って?雪を食べることで起こるリスクや対処法について解説

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皆さんのワンちゃんは、雪の降った日の散歩で、ふと気づくと雪を食べていた、なんて姿を目にしたことはありませんか?

筆者の3代目柴犬も、普段の何気ない散歩が一面銀世界になると大はしゃぎで、時には雪を口にすることがあるのですが…、実はその行動、時と場合によっては危険かも!?

今回は、犬が雪を食べる理由、雪を食べることで起こるリスクや対処法についてご紹介します。

犬って雪を食べても平気なの?

そもそも犬は、雪を食べても何の害もないと言えるのでしょうか?

雪とはいえ、やはり空から地面へと降ってくるものなので、飼い主さんにとっては少なからず心配ですよね。

ただ、結論から申し上げれば基本的に雪は、雲の中の小さな氷の粒が周りの水蒸気とくっ付いて地上に降ってきたもののことを言い、気候システムにおける雪と氷を研究するオレゴン大学のノーリン教授によると、ほとんどの雪は飲料水と同じくらい綺麗だ、ということのようなので、ちょっとくらいなら、愛犬が雪を口にしてしまっても問題はありません。

しかし、その雪が降った場所が都会の場合やすでに様々な色が付いてしまった雪の場合には、話が違ってきます。

というのも、2015(平成27)年のカナダにあるマギル大学が行った雪の研究では、車の排気ガスからの大気汚染などの影響は、雪が有毒になる可能性があることを示唆し、都会に住んでいる子供たちは、雪を食べないように警告しています。そして、オレゴン大学のノーリン教授もまた、黄色や茶色に変色してしまった雪は危険だと述べています。

そのため、例え都会でなかったとしても、出来る限り愛犬の散歩中は、愛犬が知らぬ間にバクバクと雪を食べないように注意しながら、常に足元に気を配った上で散歩をしてあげるようにしてください。

犬が雪を食べてしまう理由って何?

犬が雪を食べてしまう理由にはいくつかあります。

その理由を以下で確認してみましょう。

好奇心によるもの

犬が雪を食べてしまう際に考えられる理由に、単なる好奇心が挙げられます。これについては、犬にとってシンシンと降り積もっていく雪の珍しさが大いに関係している場合があり、実際に食べてしまっていることも珍しくはありませんが、筆者の3代目柴犬は自らがはしゃいで巻き上がる雪相手に遊んでいる可能性も考えられます。

その場合には、頃合いを見て切りのいいところで散歩に戻るように愛犬を誘導してあげましょう。

のどの渇きによるもの

犬は散歩中「のどが渇いたな」と感じれば、水分補給目的で傍にある雪を食べることがあります。

しかし、前述したように例え雪が真っ白であったとしても、その近くを車が通っていたり、時間が経過した雪だったりした場合には、大気汚染による影響やホコリや塵が混じった状態の雪である可能性は高いです。

そのため、冬だからという理由で水飲み場に立ち寄らない、飲み水を持ち歩かないということは避け、いつでも愛犬が水を飲めるような状態で散歩に出掛けてあげるようにしましょう。

病的な事柄によるもの

犬がただ水分補給のためだけに、降ってすぐの雪を多少口にする分にはあまり問題はありませんが、もしもその行動があまりにも頻繁過ぎたり、バクバク食べるのを止めなかったりする時には、病気の可能性を疑ってみましょう。

特に脱水症状を引き起こす糖尿病や腎臓病の心配があるワンちゃんに関しては、散歩中の雪だけではなく、帰宅後の水分補給についてもガブ飲みするなど、変化が見られる場合があります。

犬が雪を食べることで考えられる身体へのリスク

降ってすぐに犬が雪を口にする分には、さほど心配する必要性はありませんが、積もってから時間が経過している雪や道路に隣接している雪を犬が口にした場合には、次のような身体的リスクが考えられます。

融雪剤・凍結防止剤が撒かれている

雪の良く降る地域では、雪を溶かすために当たり前に撒かれることの多い融雪剤や凍結防止剤ですが、これらの薬剤は、犬にとっては有毒です。

一般的に融雪剤などには塩化ナトリウムや塩化カルシウムなどが含まれておりますが、この『塩化カルシウム』が、中毒を引き起こす可能性があります。

主な症状としては、皮膚や肉球に対するただれや炎症、口にした場合には、嘔吐や下痢、潰瘍などの原因となります。

犬にとって危険な植物やタバコなどが隠れている

雪の降っていない状態の普段の散歩であれば、愛犬が摂取しては危険な植物やポイ捨てされているタバコなんかには近づくこともないと思います。しかし、冬になり雪が積もって一面が銀世界になってしまうと、どこにどんな植物があって、タバコがどこに埋もれているかというのは、分からなくなってしまいます。

特に冬の時期、公園や遊歩道といった場所で植えられている植物には、犬が摂取すると下痢や嘔吐、胃腸障害、痙攣などを引き起こすシクラメンやスイセンなどが植えられていることも少なくなく、埋まったタバコも知らぬ間に口にしてしまう可能性があるので注意しましょう。

食べ過ぎによる低体温症や消化器症状の危険性

雪の日の散歩は犬にとって魅力的なものである場合が多く、それこそ好奇心旺盛なワンちゃんや食いしん坊なワンちゃんだと、ついつい夢中になって長時間遊んでしまったり、雪を食べ過ぎてしまったりすることがあるかもしれません。

しかし、それはかえって低体温症になったり、色々な臓器の免疫力低下に繋がったり、消化器症状を起こしてしまう原因になりかねず、食べ過ぎないためには散歩は出来るだけ早く切り上げるよう工夫する必要があります。

犬に雪を食べさせないための対処法

筆者の3代目柴犬もそうですが、すごく好奇心が旺盛で、なんにでも興味を示すようなワンちゃんを飼養している飼い主さんの場合、可能な限り愛犬から目を離さないように心掛けることが大前提です。

中でもパウダースノーといった粉雪の場合、犬が駆け回れば簡単に舞い上がるほどサラサラとしているため、それがまた愛犬の興味を引いてしまい、いつまで経っても散歩を終わらせられないという状況が出来上がってしまう可能性があります。そのため、そうならないためにも

・リードを短く持って雪を食べさせない

・雪以外に興味を引くおやつやおもちゃを持ち合わせる

といった事を意識しながら、仮に愛犬が雪に夢中になってしまった場合でも対処できるよう、犬用の靴や犬用の服を着せて体温低下を防ぎつつ常に愛犬を気にかけた上で散歩に出掛けてあげてください。

まとめ

子犬やまだまだ若い成犬だと、降り積もっていく雪の景色はとても興味を引くもので、ワクワクするものだと思います。

しかし、降り積もった雪の中には融雪剤や凍結防止剤、タバコ、危険な植物、排せつ物なんかも隠れている場合があり、また、それら雪が解けた後にも、薬剤などが溶け出した状態で残っている可能性は大いにあるので、雪の日の散歩はご自身の転倒やケガだけではなく、愛犬が雪を食べない事にも気を付けてくださいね。

<参考サイト>

The Scary Reason You Should Never Let Your Child Eat Fresh Snow|子供に新雪を食べさせてはいけないという怖い理由
>https://www.thehealthy.com/family/childrens-health/eating-fresh-snow/

雪と氷について|地球科学の世界
>https://seo-sem.co.jp/contents/tikyukagaku/snow/ice.html

Is it safe to eat snow? | 雪を食べても大丈夫ですか?
>https://www.popsci.com/story/science/it-ok-eat-snow/

一般社団法人 全日本動物専門教育協会認定 愛玩動物救命士養成講座|冬の融雪剤や凍結防止剤の犬猫への影響について知る
>https://www.propet.jp/about/advice/advice10/

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yukako

yukako

幼少期の頃より柴犬やシェットランド・シープドッグと生活を共にし、現在は3代目となる柴犬と暮らしております。
また、生前疾患の多かったシェットランド・シープドッグをキッカケに取得した愛玩動物飼養管理士などの様々な資格の知識を生かし、皆様に役立つような記事を提供、執筆出来ればと思っております。
何卒、よろしくお願い致します。
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