みんなのエピソード
愛犬との運命的な出会い
今から11年前の3月2日。まだ肌寒く雪がちらついていた早朝に、ガレージの門が開いていたのでそこからうちの庭に入り込んで来たようです。母が家族を駅まで送って帰って来たら、ささっと裏の方に回って行った姿を発見! 母が裏に回ると、壁の影から母をじーと見つめる犬の姿が。母がおいで、おいで~と手招きすると、人を怖がらず喜んで側に来たそうです。私も起きてその子と初対面して、人懐っこく愛らしい姿にすぐに虜になりました。大型犬がするような赤の首輪をしていて、耳の毛の長さが左右違って毛玉が多かったですが、洗いたてのシャンプーのいい香りがしていました。足を拭いて家に上げてあげたら、安心してソファで眠り始めました。警察に届け、飼い主を捜しましたが半年経っても飼い主が名乗り出てこなかった為、半年後、正式に我が家の愛犬となりました。その時は、もうすごく嬉しかったです。その日を家族皆、指折り数えて待っていましたから。来たその日から、もうずっと前からこの家にいたかのようにくつろぐ姿に、みんなメロメロになりました。その当時は、祖母が入院していて余命幾ばくもない・・・という時で、精神的にきつい頃でしたが、そういう時にどれ程慰められたことか。祖母は、闘病の末、この子が迷い込んで来てから約1ヶ月半に亡くなりました。祖母を失いとても辛い時期にも、愛犬がいてくれたから、乗り越えれたと思っています。優しくて甘えん坊で。本当に出会いは偶然でしたが、よくうちを選んで来てくれたねと、今でもよくそう語りかけています。来た当初は、やはり遠慮もあったのか、おとなしくうんともすんとも吠えなかったです。でも、ある日のこと、ホワンと小さく外を見ながら1回鳴きました。家族で、吠えた~と初めて聞いた鳴き声に喜びました。その時の愛犬が私を見上げて、嬉しそうにした表情は昨日のことのように思い出せます。それからはすっかり遠慮はなくなり、立派によく吠える番犬になりました。鳴き声は、小型犬特有の甲高い鳴き声ですが。11年前の出会いは、私達家族に幸せをもたらしてくれました。これからも、愛情いっぱいで包んでいこうと思っています。