わんことの旅行を
もっと楽しく、
もっと快適に。
メニュー
  • いいね!してね

乾燥する冬は犬にも加湿器が必要?湿度が与える犬への影響や加湿器の使用について

シェアする

皆さんは、犬の皮膚は乾燥しやすく、肌トラブルが多いと聞いたことはありませんか?

特に乾燥しやすい冬の時期には、犬の保湿ケアとして加湿器の使用を検討する飼い主さんも多いのではないかと思います。

そこで今回は、乾燥する冬に需要の高い加湿器は犬にも必要なのか、湿度の違いによって起こり得る犬への影響、加湿器の使用を判断する時の基準、注意点などをご紹介します。

乾燥する冬は犬にも加湿器って必要かな?

結論から申し上げれば、乾燥する冬に犬にも加湿器を使う場合は、【状況に応じた使い分け】を心掛けましょう。

加湿器は基本的に、部屋の湿度を上げるものです。

しかし、犬にとって最適な湿度として挙げられる40%~60%を下回っていない場合には、必ずしも加湿器が犬に必要とは限りません。

ただ、2021(令和3)年の12月24日~12月26日までにルームエアコン[霧ヶ峰]を製造販売する三菱電機(所在地:東京都千代田区丸の内、取締役代表執行役社長CEO:漆間啓)で行われたあるアンケート調査によると、以下のような結果が報告されています。

上記の違いは、グラフ1ではエアコン暖房を使った際の設定温度に関するアンケート結果であるのに対し、グラフ2では、ペットと過ごす室内湿度に関するアンケート結果となっています。

このグラフ内容を見ても分かるように、約44%の飼い主さんは、犬または猫に合わせた室内湿度を意識していますね。

また、加えて冬にペットと過ごす際の悩み事として、以下のアンケート結果も示されています。

どちらの棒グラフを見比べてみても分かりますが、エアコン暖房の快適な温度の場合では『ペットにとって快適な室温かわからない』が34.6%、室内の快適な湿度の場合では『ペットにとって快適な湿度かわからない』が26.0%と、ペットの抜け毛に次いで高い回答が得られています。

この結果が示すところは、ペットに合わせた暖房の設定温度や室内の設定湿度を飼い主さんは意識しているにもかかわらず、暖房の設定温度については約3人に1人が、室内の設定湿度については約4人に1人が適正な設定なのかを悩んでいるということです。

そのため、一見すれば人も犬も何かしらトラブルを抱えやすい乾燥の時期には加湿器が必要そうに思えますが、冒頭でもお伝えしたように室内の湿度が40%~60%を下回っていない場合には、余計な加湿はかえって悪影響となる可能性があります。

犬へ加湿器を使用する際は、適宜使い分けるよう意識しましょう。

湿度が犬に与える影響とは?

それでは、湿度の違いによって犬にはどんな影響があるのでしょうか?

湿度が犬に与え得る影響を、以下で順番に確認していきましょう。

湿度が低すぎる場合の犬への影響

空気が乾燥し、室内の湿度が低すぎる場合、犬への影響として考えられるものに、呼吸器疾患の悪化、皮膚疾患の悪化、関節疾患の悪化、循環器疾患の悪化、泌尿器疾患の悪化などが挙げられます。

<湿度が低すぎる場合の対処法>

湿度が低すぎて、愛犬が頻繁に痒がったり、被毛にフケが見られたり、乾いた咳がないか注意深く観察しましょう。

そして、そういった症状が見られた際には、加湿器の使用に合わせ、室内のこまめな掃除を心掛けましょう。

湿度が高すぎる場合の犬への影響

湿度が高すぎることで犬に与える影響として考えられるものには、カビの発生や熱中症、皮膚疾患の悪化、循環器疾患の悪化などが挙げられます。

<湿度が高すぎる場合の対処法>

湿度が高すぎると、カビの発生やダニの活動が活発化するため、皮膚疾患を持っている犬では、痒みがひどくなったり、その影響で赤みが出たりします。

また、循環器疾患(心臓病)を持っている犬では、空気の乾燥が気になる低湿度よりも、高湿度の方が心臓への負担が大きくなります。

通常よりも高湿度で、且つ暖房も付いた状態の部屋で愛犬が頻繁に痒がったり、ぐったりしたり、苦しそうにしていた際には、加湿器を使用していれば使用を止め、窓を開けて換気したり、水分補給を促したりして、早目に動物病院を受診してください。

犬に加湿器を使用する判断基準

上記でもお伝えしましたが、犬に加湿器を使う時には、状況に応じた使い分けを心掛けることが重要です。

一般的に犬の皮膚の厚さは成人の1/3~1/5程度だと言われており、場合によっては人の赤ちゃんよりも皮膚がデリケートだという報告もあるほど、犬の皮膚は繊細にできています。

そのため、犬に加湿器を使用する際には、以下の3つのポイントを重視しながら、使用可否の判断をしてあげてください。

ポイント①:愛犬の持病の有無

愛犬に何かしら持病がある場合、加湿機能だけでは痒みなどに対する対策が不十分になってしまう可能性があります。

加湿器を使用する時には、お手軽に買える加湿器よりも、空気清浄機付き加湿器のような少々値段の張る加湿器を購入するのがオススメです。

当然、空気清浄機付き加湿器のみで良いだけではなく、もしも愛犬に持病がある場合には、別途定期的なブラッシングや空気の入れ替え、こまめな掃除、処方薬の服用なども合わせて行いましょう。

ポイント②:住んでいるところが賃貸か戸建てか

加湿器を使用するのに、住んでいるところが『賃貸か戸建てか』が判断基準になるのは意外かもしれませんが、とても重要な判断材料です。

よく田舎を特集する番組で戸建てなどにお邪魔すると、石油ストーブの上にヤカンを置いたり、鍋を置いたりしているお宅を見たことはありませんか?

あれは、石油ストーブの上にヤカンや鍋を置いておくだけで加湿器の役割も果たしてくれるため、あえて加湿器を購入する必要がないのです。

しかし、賃貸物件の多くは、基本的に火災の危険性がある石油ストーブやガスファンヒーターを禁止しています。

そのため、賃貸物件の場合には加湿器を使用しましょう。

ポイント③:愛犬の年齢や被毛の違い

愛犬の年齢が子犬や成犬ならそこまで心配いりませんが、もしも愛犬がシニアであるなら、湿度設定が可能な加湿器を選ぶように心掛けると良いでしょう。

また、犬の被毛は迎える犬種によって、上毛と下毛の二重構造の被毛を持つダブルコートと、上毛のみの被毛を持つシングルコートが存在します。そのため、シングルコートで寒がりになり易く、尚且つ皮膚疾患や心臓病、関節疾患なども患いやすいヨークシャー・テリアやシー・ズーには加湿器を使用し、逆にダブルコートで寒さには比較的強い一方、皮膚疾患を持ちやすい柴犬やゴールデンレトリバーなどは、加湿器よりもブラッシングやシャンプーなどを定期的に行ってあげると良いでしょう。

犬に加湿器を使用する際の注意点

それでは、犬に加湿器を使用する際には、どんな注意が必要なのでしょうか?普段人用に使っている加湿器を愛犬に使う際の注意点を順番に診ていきましょう。

注意点①:加湿器の手入れを怠らない

これは犬だけでなく、人の場合でも同様ですが、加湿器を使用する場合には、使用後のこまめなお手入れは怠らないよう注意しましょう。

加湿器は備え付けのタンクの中に水を入れるだけで効果を発揮しますが、ミスト状になった水をそのままにしておくことは雑菌の増殖に繋がり、かえって逆効果です。

加湿器を使い終わったら、忘れずにお手入れをし、再度使用する時には新鮮なお水を新しく入れなおして使用するよう心掛けましょう。

注意点②:アロマオイルなどの使用は慎重に

今は加湿器にもさまざまな種類があり、中にはアロマオイルなどを使用して香りを楽しめるものも販売されていますよね。

しかし、そういったアロマオイル使用が可能な加湿器を使用する際には、事前に愛犬が避けたいアロマオイルを調べておく必要があります。

アロマオイルを使用したい場合には、ペットアロマなどに精通している専門家に相談をした上で、使用するよう注意しましょう。

注意点③:室内干しをしている部屋での使用

皆さんも知っての通り、室内干しをしている部屋では、濡れた洗濯物から湿気が発生します。

そのため犬に加湿器を使用する際は、愛犬がいる部屋での室内干しを避けたり、室内干しをしている最中は逆にエアコンで室温の管理をしてあげたりすることで、温度、湿度両方の調整を行ってあげてください。

まとめ

いかがでしたか?

加湿器は必ずしも愛犬に必要とは限りませんが、室内の温度管理や湿度管理は、人同様意識しておく必要があるものです。

ただ、乾燥にだけ目を向けるのではなく、愛犬自身の年齢や体質、状態にあった保湿ケアも合わせて行ってあげてください。

<参考書籍>

イヌやネコを愛する人のためのペットの自然療法事典|獣医さんとペット飼い主の架け橋となる本

<参考サイト>

ペットにとって快適な「室温」で悩む人が約 3 人に 1 人! 獣医師が教えるペットのための冬の室内環境づくり ~春先の寒暖差にも注意~
>https://www.mitsubishielectric.co.jp/home/kirigamine/special/oshiete/pdf/220428.pdf

The following two tabs change content below.
yukako

yukako

幼少期の頃より柴犬やシェットランド・シープドッグと生活を共にし、現在は3代目となる柴犬と暮らしております。
また、生前疾患の多かったシェットランド・シープドッグをキッカケに取得した愛玩動物飼養管理士などの様々な資格の知識を生かし、皆様に役立つような記事を提供、執筆出来ればと思っております。
何卒、よろしくお願い致します。
乾燥する冬は犬にも加湿器が必要?湿度が与える犬への影響や加湿器の使用について
愛犬との旅行・生活に役立つ情報をお届けします。
イヌトミィの最新ニュース情報を、
いいねしてチェックしよう!

シェアする

フォローする