犬の多頭飼養、動物が大好きな方なら、一度は憧れちゃいますよね。
しかし、人にも気が合う人、合わない人が居るように、犬にも多頭飼養が向く犬と向かない犬というのが存在します。
そこで今回は、多頭飼養をお考えの方に!
多頭飼養の対策や注意点、組み合わせについて、実際に向かない犬種代表と言われる柴犬を迎えつつ、2代目にシェルティを迎えた筆者の実体験を交えて解説します!
<目次>
犬の多頭飼養をしている人の割合ってどれくらい?
まずは、近年どれほどの人が犬の多頭飼養をしているのか、多頭飼育に関連するアンケート調査結果で確認してみましょう。
このアンケート調査は、2019(令和元)年に、SBIいきいき少額短期保険株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:髙崎 誠治)様が行った“ペットの飼育と支出”に関するアンケート結果を基にしたものです。
アンケート内容の調査対象は全国の20歳以上の方、有効回答は1,105名(20歳以降の各年代男女100名以上を基準)なのですが、この結果を見ても分かる通り、2019(令和元)年時点でのペットの飼育状況は、犬を2頭迎えている方が、全体の9.9%(109名)、犬と猫それぞれ1頭ずつ飼養している方が、全体の11.1%(123名)という結果になっています。
また、こちらはアイペット損害保険株式会社(本社:東京都江東区、代表取締役・執行役員社長:安田 敦子)様で、独自に多頭飼育のアンケート調査をおこなった結果です。
正に核心を突いたと言える「多頭飼育のきっかけ」に関するこの質問。
一番回答の多かった「先住犬の遊び相手が欲しかった」という結果を見ると、やはり私たち飼い主のエゴと感じてしまうところも否めませんが、それでも『うちの子』に兄弟姉妹を、と望む飼い主さんが多い点を見ると、だからこそ得られた回答でもあるのが分かりますね。
さらに、このアンケート調査で2頭目を迎えた後の愛犬同士の関係性については、一番多かった回答に、「みんな仲良し」が45.5%と、とても微笑ましい結果です。
確かに、筆者の初代柴犬と2代目シェルティも、もれなく「みんな仲良し」のうちの一人だったため、最終的には結果オーライでした。
しかし、残念ながら一方で「仲良しではない」が15.2%、「お互い興味がない」が3.5%と、意外にも20%近くの方が、多頭飼養の関係性に悩んでいるのが事実のようです。
多頭飼養が「向かない犬種」代表・柴犬で得た多頭飼養対策とは?
それではここからは、多頭飼養が「向かない犬種」を先住犬で迎えている飼い主さんへ、筆者の実体験で得た多頭飼養対策をご紹介します。
まず、筆者が実際に経験した内容を結論からお伝えすると、“年齢差は必ず開け、迎える前には相性を見て、迎えた後は愛犬に任せる”、これが筆者の感じた一番の対応策だと思います。
一般的に、多頭飼養が向かない犬種で多く挙げられる特徴には、それぞれ以下のような共通点が存在します。
・自立心が高い
・警戒心が強い
・攻撃性が強いetc…
これらの共通点を持つ犬種の場合、飼い主さんには従順な一方、他人や他犬に対しては、警戒心や攻撃性を向けるため、基本的に多頭飼養には「向かない犬種」として考えられているのです。
しかし、筆者が初めて生活を共にした犬種は、上記の共通点全てに該当したメスの柴犬…。
さらに、特にそれらの特徴を強く持ち合わせていたためか、基本的にすれ違う犬に対しては、警戒、威嚇、脅しの攻撃…。
そのため、なおさら当初は2頭目を迎えたいなんて夢にも思っておらず、最後までこの子のみの生活が当たり前に続いていくものだと思っていました。
ですが、自由に動物を迎えられる環境へ引っ越したことをきっかけに、2頭目を迎えたい気持ちが強くなり、初代柴犬を連れペットショップへ。
そこで出会ったのが、2代目のシェルティだったのです。
そして、その時に実践した内容が、“年齢差は必ず開け、迎える前には相性を見て、迎えた後は愛犬に任せる”でした。
先住犬柴犬と新参者シェルティの具体的な関係性を公開します!
では、実際のところ、多頭飼養が“向かない”と言われる初代柴犬と新参者の2代目シェルティが、どのようにして「みんな仲良し」状態になれたのかをご説明します。
それはずばり、先住犬ファースト!
冒頭で、犬の多頭飼養は、人の気の合う・合わないと同じで、「向かない犬種」、「向く犬種」が居るとお伝えしましたね。
我が家の場合、「向かない犬種」が初代柴犬である一方、「向く犬種」として該当するシェルティを迎えたのが、結果的に良かったのだと思っています。
2代目シェルティが我が家にやってきてすぐ、まず筆者たちが実践したのは、1か月近くお互いの様子を見るため、それぞれに専用スペースを設けたことでした。
2代目シェルティについては、当時筆者が使っていた部屋で生活をさせ、初代柴犬については、それまで全部屋行き来自由だったため、変わらずそのスタイルで過ごさせました。
食事の際も散歩の際も始めのうちは別々にし、“必ず初代から”を意識しながら接することを徹底。
しかし、当然初代も2代目の存在はずっと気にしていたため、徐々に交流をさせ、最終的に初代に「この子はうちに来た子だな?」と認識させた結果、それからは当時13歳だった初代柴犬の立場は、生後4~5か月でやってきた2代目シェルティの【教育係兼孫】のような存在として確立しました。
そして、2代目シェルティもまた、13歳の【大先輩】に対して、学ぶ姿勢などを崩さず、初代柴犬のアイデンティティを侵害することのない関係性を、いつの間にか確立していたのです。
そのため、前述でお伝えした年齢差、相性、愛犬にお任せという法則は、「向かない犬種」を飼養している飼い主さんには、特に意識しておいてほしい法則です。
犬の多頭飼養、ここだけは注意してください!
さて、ここまで多頭飼養が「向かない犬種」、柴犬を先住犬として迎え、その上で、2頭目を迎えた筆者の実体験をご紹介してきましたが、「これから多頭飼養を」と考えている飼い主さんには、一点だけ注意して頂きたいことがあります。
それは、年齢差の開き過ぎです。
初代が13歳で2代目を迎えている筆者が言うのもお恥ずかしい限りなのですが、年齢差の開きは最高でも8歳差までを限度に考えてください。
というのも、多頭飼養は年齢が開き過ぎると、年月とともに老いる先住犬と力強さが増す2代目との関係性に逆転が起こる可能性や生活リズムの不一致が生じてしまう可能性があるのです。
我が家の場合、運が良いことに初代柴犬は、13歳のシニアになってもパワフルで元気いっぱいな子だったので、2代目シェルティに教育が出来るほど上下関係を確立することが出来ましたが、みんながみんな、そうとは限りません。
時にはシニアになった先住犬に付きっきりとなり、本来なら多頭飼養が「向く犬種」の2頭目の愛犬を嫉妬させてしまったり、怒らせてしまったりするかもしれません。
そのため、【年齢差に関しては、開き過ぎ要注意!】。
多頭飼養を検討なさる際は、是非とも覚えておいてくださいね。
多頭飼養に「向かない犬種」、オススメ組み合わせ
それでは、多頭飼養に「向かない犬種」を先住犬として迎えている飼い主さんが、2頭目を迎える時のオススメな組み合わせをご紹介します。
上記でもお伝えした通り、多頭飼養に「向かない犬種」の場合、多くは自立心の高さや警戒心の強さなどの共通点が見られるため、2頭目を迎える時には、先住犬の性格やアイデンティティを侵害しない犬種を迎えるのがオススメです。
具体的には、「向かない犬種」×「向く犬種」にするか、「同じ犬種同士」での組み合わせであれば、お互い似たような性格をしているため、上手く関係性を築ける可能性があるでしょう。
筆者の初代柴犬の場合、多頭飼養の組み合わせとしては、「向かない犬種」×「向く犬種」となりましたが、この組み合わせで良かった点は、縄張り意識の強い柴犬のアイデンティティや性格シェルティが侵害せず、お互いが程よい関係性を築けたことでした。
ただし、この結果はあくまで筆者のケースであって、例えば、性格の面で柴犬同様自立心が高く、他人・他犬に対する警戒心が強いチワワについては、「同じ犬種」のチワワとの相性は良いと言われ、逆に他犬種との相性は注意が必要だと言われています。
先住犬が多頭飼養に「向かない犬種」でも、2頭目を迎えたいとお考えの際には、先住犬の子の性格に合わせた組み合わせを慎重に選ぶよう心掛けましょう。
まとめ
今回は、多頭飼養に「向かない犬種」が先住犬だった時の2頭目の迎え方について、ご紹介しました。
多頭飼養は、思いもよらないハプニングなどが起こることも考えられますが、例え「向かない犬種」であっても、絶対に2頭目が迎えられないわけではありません。
2頭目を迎えたいと思われた時には、慎重に、且つ先住犬ファーストを心掛けつつ、是非とも2頭が幸せになれる楽しい生活を送らせてあげてくださいね!
<参考サイト>
SBIいきいき少短 “ペットの飼育と支出”に関するアンケート調査を実施 ~犬・猫飼育者の3人に1人が多頭飼い、ペットのためならお金を惜しまない人は4割も!~
>https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000018.000034556.html
多頭飼育って実際どんな感じなの?先輩オーナーに大調査!
>https://www.ipet-ins.com/uchihap/mail-magazine/36
また、生前疾患の多かったシェットランド・シープドッグをキッカケに取得した愛玩動物飼養管理士などの様々な資格の知識を生かし、皆様に役立つような記事を提供、執筆出来ればと思っております。
何卒、よろしくお願い致します。
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