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初めて子犬を飼う前に知っておきたい10の大切なこと【動物看護師が解説】

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子犬を飼うのは素敵な事ですが、楽しい事ばかりではなく、大変なことや辛いこともたくさんあります。

理想と現実が大きく離れていると、わんちゃんにとっても飼い主さんにとっても辛い結果を招いてしまいます。

「こんなはずじゃなかった」を起こさないために、子犬を飼う前に知っておいてほしいことを10個まとめました。

犬を飼う前に知っておきたい事① 飼いたい犬と飼える犬は違う

わんちゃんを飼うときは、犬種で選ぶことが多いように思います。

犬種ももちろん大事なのですが、覚えて欲しいことが2つあります。

●飼いたい犬種と飼える犬種は違う
●子犬とどんな生活を送りたいのかが大事

飼いたい犬種と飼える犬種は違う

例えば、ビションフリーゼが飼いたいと思っていても、毎日のお手入れに時間を取れない方が飼うと、毛玉がたくさんできてしまい皮膚病を招いてしまいます。

子犬とどんな生活を送りたいのかが大事

例えば、わんちゃんとのんびり暮らしたいと思っている方が、ジャックラッセルテリアを飼って愛玩犬感覚で接していると、運動不足や知的好奇心が満たせず、ストレスから問題行動を起こす事が多くなってしまいます。

飼いたい犬種ではなく、その犬種がどんな特性を持っているか、どんな生活を送りたいかまで考えて決めましょう。

犬を飼う前に知っておきたい事➁ 家族に犬アレルギーがいないか

犬を迎えたけれど、犬アレルギーを発症して手放すケースはよく聞きます。

そのため、子犬を飼う前に大事なことが2つあります。

●家族全員アレルギー検査を受ける
●犬アレルギーが出たらどうするかを話し合う

ただ、お腹にいる子が生まれたらアレルギーだった、年齢が上がって発症したというケースもあります。

そのため検査だけでなく、子犬を飼う前に「犬アレルギーが出たらどうするか(工夫しながら共生するか、手放すなら引き取り先はどうするか等)」まで話し合っておくことが大切です。

犬を飼う前に知っておきたい事➂ 子犬は最初の1カ月が勝負

子犬には「社会化期」と言われる大切な期間があり、この社会化期をどう過ごすかで今後の性格やストレス耐性などか決まってきます。

しかし、この社会化期は非常に短く、飼い主さんの元に子犬が来てから約1カ月ほどしかありません。

そのため、子犬を迎えてから勉強するでは間に合いません。子犬を迎える前に、しつけや行動学などをしっかり学んでおきましょう。

「まず何からしたらいいかわからない」と言う方は、下記の記事を参考にしてくださいね。

犬を飼う前に知っておきたい事④ 犬はかわいい・癒されるだけではない

犬を飼う理由を聞いてみると、「かわいいから」「一緒にいると楽しい」「癒されたいから」という意見が上位にあがります。

もちろん犬はかわいいですし見てるだけで癒されますが、生き物なので飼っていく上で、困った問題も必ず出てきます。

「動物臨床医学会」で発表されたデータによると、わんちゃんを手放す理由の第2位は「犬の問題行動」でした。

犬の問題行動の一例
●無駄吠え
●飛びつき
●噛みつく
●トイレの失敗
●食糞

上記のような問題が出てきても「どうしてこの子はこの行動を取ったのかな」ときちんと向きあえる覚悟も必要です。

犬を飼う前に知っておきたい事➄ 信頼できるドッグトレーナーを探しておく

犬を飼う前に知っておきたい事④で問題行動が出ても、向き合う覚悟が必要とお伝えしました。

でも飼い主さんだけでは、解決するのが難しいこともあります。一人で抱え込まずに、ドッグトレーナーさんの手を借りましょう(もしくは行動療法の獣医師さん)。

ただ、人によって考え方や方針が違うので、信頼できる人を探しておきましょう。

トレーナーを選ぶときの注意点
●動物の行動修正に豊富な知識と経験をもっているか
●持論ではなく科学的、学術的な知識を持っているか
●動物心理や動物福祉に配慮してトレーニングを行えるか

犬を飼う前に知っておきたい事⑥ 家族全員が犬の世話やしつけができるか

●家族内に犬を飼うことを反対している人がいる
●「○○」が世話をするなら飼っていい

上記のような状態であれば、犬を飼うことをオススメしません。

しつけもお世話も体力と根気がなければ続きません。

全員が同じ方向を向いていないと、問題も生じやすいですし犬も混乱してしまいます。

誰か1人が頑張るのでなく、家族全員が同じようにしつけやお世話をする覚悟があるか、話し合っておきましょう。

犬を飼う前に知っておきたい事➆ 犬がかかりやすい病気

アイペット損保株式会社の調査によると、保険請求額が多かった病気のトップ5は下記ようになりました。

犬がかかりやすい病気トップ5
1位 皮膚病
2位 外耳炎
3位 胃腸炎
4位 下痢
5位 腫瘍

人も犬も病気は早期発見、早期治療が大切です。

わんちゃんがかかりやすい病気を覚えて、予防や早期発見につとめましょう。

詳しく知りたい方は、下の記事を参考にしてくださいね。

犬を飼う前に知っておきたい事⑧ 犬が起こしやすい事故

多くの方がわんちゃんを室内を飼っていますね。

では、室内でどんな事故が起こりやすいか知っていますか?

室内で多い犬の事故
●骨折(段差やフローリングの滑りによるもの)
●誤飲事故

骨折経験の「6割以上が1歳未満」、誤飲件数は犬猫合わせて「年間20万件以上」というデータもあります。

子犬は好奇心が旺盛で経験が浅く、危険か安全かの判断ができません。

子犬が起こしやすい事故を知って、事前に安全対策をとってあげましょう。

犬を飼う前に知っておきたい事⑨ 犬にどれくらいお金がかかるのか

アニコム損保株式会社の調査によると、ペットにかけた年間費用(5,000人を調査)は下記のようになりました

家庭によるとは思いますが、おおよその年間費用は30万前後で、大型犬になると小型犬の1.5倍程の費用がかかります。

また病気になると治療費もより高額(骨折では70万以上かかることも)になってしまうので、飼う前にきちんと試算しておきましょう。

犬を飼う前に知っておきたい事➉ 最後まで犬の面倒がみれるか

元気いっぱいだった子犬も、だんだん年をとっていきます。

年をとると犬に起きること(一例)
●トイレの介助が必要になります
●トイレの失敗が増えます
●認知症の症状がでることもあります
●不安から吠えたり噛んだりすることがあります
●寝たきりになることもあります

今までできていたことが少しずつできなくなるのは、わんちゃんも飼い主さんも想像以上に辛いです。

それでも受け入れて、最後まで一緒に生きていく覚悟があるか、わんちゃんを迎える前に今一度考えてみてください。

犬を飼う前に知ってほしい事を10個まとめましたが、多いと感じましたか?少ないと感じましたか?

犬がほしいと思ったらすぐに子犬を飼えてしまう世の中なので、この記事が一度立ち止まって考えるきっかけになってくれることを願っています。

<参考URL>

犬の飼育放棄問題に関する調査から考察した飼育放棄の背景と対策
http://hasc.sakura.ne.jp/1311-repo.pdf

ペットにかける年間支出調査 2019
https://www.anicom-sompo.co.jp/news/2019/news_0200331.html

<画像元>

Unsplash

フキダシデザイン

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伊藤さん

伊藤さん

・倉敷芸術科学大学 生命動物科学科卒業
・(元)認定動物看護師
・一般社団法人日本小動物獣医師会 動物診療助手

やんちゃなミックス犬とおっとりトイプードルと暮らす。

大学在学中に「病気になる前の予防が一番大事」と気づき、
ペットフードやペットサプリメントの会社に就職。
「食」に関するさまざまな知識を身につける。

愛犬を亡くしたときに
「もっと色んな情報を知っておけば」と感じた後悔を
「他の飼い主さんにはさせたくない」との思いから、
ライター活動を開始。

「勉強になった・信頼・わかりやすい」を目標に情報を発信しています。