愛犬が部屋の床でツルツルと滑ってしまうことを不安に感じたことはありませんか?犬種や体の大きさによっては、滑る床材が関節などに悪影響を与えてしまう恐れもありますよね。
股関節形成不全が心配なゴールデン・レトリバーと暮らす我が家が試行錯誤した結果、最終的にたどり着いたオススメ床材をご紹介します。
愛犬にとって床が滑ることの危険性
滑る床は、愛犬のさまざまな部分に悪影響を与えます。小型犬であれば膝蓋骨脱臼や骨折の原因のひとつになりますし、大型犬なら股関節形成不全につながりかねません。それぞれ遺伝的要素や栄養状態なども原因に挙げられますが、普段から滑りやすい床の上で生活していることも大きな要因になり得るのです。
また、成長期の子犬にとっては正常な骨格形成に支障をきたす恐れがあります。さらにシニアワンコには弱ってきた足腰にさらなる負担をかけてしまうでしょう。そう、ワンコと暮らす上で床を滑りにくくするということは非常に大切なポイントなのです。
床材3種類を比べてみた!
15年以上大型犬と暮らす中で、さまざまな床材を試してきました。それぞれのメリット・デメリット、そして最終的にたどり着いた理想の床材についてご紹介したいと思います。
タイルカーペット
フローリングの上に最初に敷いたのが、ホームセンターなどで売られているタイルカーペットでした。当時一緒に暮らしていた愛犬はおとなしい子だったこともあり、歩くだけなら問題ありませんでしたが、おもちゃで引っぱりっこをすると滑ってしまいました。
また、カーペットなので毛が絡みつきやすく、強力な掃除機や粘着テープでの掃除が欠かせません。ダニが潜んでいるかもしれないという懸念点もありますね。
汚れたタイルだけ洗ったり交換したりできることはメリットのひとつです。近所のお店で手軽に入手できる上に並べるだけなので設置も簡単。お手頃な値段も魅力ですね。
コルクマット
引っ越しを機に、ジョイント式のコルクマットを敷くことにしました。愛犬の行動スペースが広がって家の中でも軽いボール投げなどができるようになったことと、年齢が上がるにつれて足腰への負担を軽減したかったからです。
滑りにくさとクッション性には大満足!引っぱりっこも思う存分できます。しかし、大型犬が激しく動くと爪が食い込んでたくさんの小さな穴が開いたり、次第にズレが生じてジョイントが合わなくなったりすることが問題でした。
夏の湿気や冬の暖房での乾燥により膨張と収縮を繰り返すこともズレの大きな原因となります。タイルカーペット同様汚れた部分だけ交換できますが、古いコルクマットのジョイント部分が変形しており、噛み合わないことも。また、1年も経たないうちにいたるところに隙間ができてしまい、そこに毛や埃が入り込んで掃除が大変でした。
しかしこれ以上滑りにくい床材には出会えず、毎年全交換しながら10年ほど使い続けました。
▲コルクマット、最初のうちは綺麗でいいのだけど…
▲やんちゃ坊主相手だと3ヵ月でこのありさま!
クッションフロア
不満を感じながらも滑りにくさ優先でコルクマットを使っていましたが、ある日訪れたドッグトレーニング教室で素晴らしい床と巡り合いました。一見フローリングなのに、大型犬が走ってもまったく滑らないのです。もちろん毛や汚れの掃除も簡単だし、撥水性も抜群なので飲み水がこぼれても粗相をしても安心!
トレーナーさんに聞くと、これは店舗用クッションフロアでいろんなサンプルを比較して最も滑りにくいものを選んだのだとか。この製品を取り扱っているリフォーム会社を探し出し、我が家にも施工してもらうことに決めました。
▲トレーニング教室のクッションフロア。飛んでも跳ねても滑らない!
愛犬にとって理想の床材はこれ!
その製品はサンゲツの「ペイントウッド」というクッションフロアです。
土足で使用することを想定した店舗用製品のため住宅向けのものより厚みがあり、耐摩耗性・防汚性に優れているのが特徴。ただし、その分住宅用製品より単価が高くなります。また、どのリフォーム会社でも取り扱っているとは限らないため、事前に製品名を指定して問い合わせる必要があります。
我が家のリビングダイニングおよそ20畳でかかった時間は約3時間、費用は12万円ほどでした。コルクマットを全面に敷くと2万円近くかかりますので、毎年総入れ替えすることを思えば長い目で見て経済的です。
インターネットで入手することも可能ですので、DIYが得意な方ならご自身で施工するともう少し費用を抑えることができますね。
一年間使用してみた感想
クッションフロアを敷いてから1年と数カ月が経ちました。満足度は施工直後からずっと変わりません。
最重要事項である「滑りにくさ」は抜群で、やんちゃな愛犬を安心して遊ばせることができています。ずれたり破れたりということもないし、水拭きもできるので、掃除が実に楽になりました。このクッションフロアは、愛犬の床滑りにお悩みの方には胸を張っておススメできます。
床材比較表
各床材を比較した表を作ってみました!
床材 | 滑りにくさ | 掃除 | 耐久性 | 撥水性 | 入手・設置 | 価格 | 総合評価 |
フローリング | × | ◎ | ◎ | ◎ | - | - | × |
タイルカーペット | △ | × | ◎ | × | ◎ | 〇 | △ |
コルクマット | ◎ | × | △ | △ | ◎ | △ | 〇 |
ペイントウッド | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | △ | △ | ◎ |
ジョイント式コルクマットの商品ページでうたわれていた撥水性は数カ月もすると損なわれ、よだれの染みができるようになってしまいます。嘔吐した時などの処理も難しく、結局部分的に交換していました。総合評価は滑りにくさを最重要項目としてつけています。
「ペイントウッド」に出会わなければ、我が家は妥協しながら滑りにくいコルクマットを使い続けていたことでしょう。愛犬の過ごす床材に不満をお持ちの方がいらっしゃったら、ぜひ一度検討してみてはいかがでしょうか?
(画像提供元:https://www.photo-ac.com/)
長年犬と旅をしてきたノウハウが誰かのお役に立てればうれしく思います。
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