愛犬と一緒に旅に出て、きれいなものを見たり美味しいものを食べたりするのはとても楽しいですよね!色んな場所へ出かけてたくさんの経験を共有することは、絆を深めることにもつながります。しかしそれは、犬も人も同じように楽しめているということが大前提!
愛犬に無理や我慢をさせすぎていませんか?反対に、愛犬中心に考えるあまり、人間が窮屈な思いをしていませんか?
十分な準備とちょっとした気遣いで、愛犬の負担を最小限に抑えながら私たちも存分に楽しめる、そんな犬連れ旅が実現できます。
愛犬が旅行を楽しむための準備と練習
犬連れ旅で便利な車移動。でも、車に乗り慣れていない子を突然ドライブに連れ出しても、怖がったり不安がったりするのは当然のことです。最初は動いていない車内でおやつをあげたりおもちゃで遊んだりして、車に乗るのが楽しいと思ってもらいましょう。
喜んで車に乗るようになったら、次はごく短距離のドライブから始めます。いきなり1時間も2時間も走らないようにしてくださいね。
さらに、到着した先にご褒美となる何かがあるのがベスト!大好きな人に会えるとか、ドッグランで走り回れるとか、愛犬が喜ぶイベントを用意しておきましょう。
▲到着したら楽しいことがあるとドライブが好きになるかも!
次に注意したいのが、旅行中とその前後での愛犬のストレスチェック。
車に乗る際、愛犬が「イヤだな」という仕草を見せるのであれば、ドライブまたは旅行を楽しめていないのかもしれません。
また、車の中でお留守番中に吠え続けたりしていませんか?
吠えるというのは不満や不安があるということです。運動が足りていないか、見知らぬ場所で警戒心が高まっているのかもしれません。
原因を確かめて対処してあげましょう!我が家の愛犬が出かけるたびにおなかを壊していたのは、慣れない場所でのお留守番がストレスだったようです。旅行中の車内残留をなくすことですっかり改善されました。
愛犬の出すサインを手がかりに、その子のペースで慣らしていくことが大切です。
▲お留守番できるけど、我慢しているだけかも!?
ペット同伴OKのお店が増えるとともに、愛犬との楽しみの幅が広がりました。
旅先のカフェで一緒に休憩できると助かるし、アウトレットではお留守番の心配なくショッピングを楽しめます。
でもこれらはあくまでも人間向けの施設。愛犬は退屈な思いをしていませんか?
▲アウトレット、人間は楽しいけれど・・・
そのような場所に連れて行く前に、まずは愛犬にたっぷり遊んでもらうようにしましょう!
ドッグランで走ったり、他の犬と交流したり、愛犬の喜ぶアクティビティを先に取り入れてあげてください。心も体も満足したら、カフェやお買い物にもこころよく付き合ってくれるはず!
▲ドッグラン併設のアウトレットならワンコもうれしい!
旅先でもできるだけ「普段どおり」を心がける
旅行中の愛犬の食事、どうしていますか?
旅先のカフェやホテルのレストランで用意される「ワンコメニュー」は、普段ドッグフードだけを食べている子にとって特別なごちそうですよね!
でも、食べ慣れていないとおなかびっくりしてしまうことも!旅行中にワンコメニューをあげたいなと思ったら、事前に何度か手料理を与えて問題がないか確認しておくことをお勧めします。
▲この笑顔が見られるから、つい注文しちゃう
反対に、普段は手作り食でも旅行中は手軽なドッグフードを与えたいという方もいると思います。この場合も、あらかじめドッグフードだけを食べさせる日を設けておなかを慣らしておきましょう。
普段手作り食しか食べていないと、ドッグフードで軟便や下痢になってしまうことがあります。旅行の多い我が家では、普段から7割手作り食・3割ドッグフードにしています。
いずれの場合も、私たちの楽しみや便利さだけを考えるのではなく、それを愛犬の体が受け入れられる状態にしてあげることが重要です。また、何でも食べられるおなかに育てておくことは、災害時を想定しても必要なことですね!
もう一つ、旅先で心がけたいのは愛犬の「寝床」です。
あなたのワンコは、車の中やホテルの部屋で安心してぐっすり眠ることができますか?
慣れていなければ、怖がりの子なら警戒と緊張でよく眠れないこともあります。また、いつもと違う環境に興奮して目が冴えてしまう子も。
睡眠不足は疲れに直結し、体調不良の原因にもなります。車中泊をするのなら、旅行前に自宅の駐車場や日帰りのお出かけ先などで、車内で眠る練習をしておきましょう。
ホテルに泊まる予定なら、実家や友人宅など自宅以外の家で練習させてもらうのが理想的。また、使い慣れたケージやお布団を持参することもお忘れなく!
あと寝床に関してもう一つ気を配ってあげたいことがあります。
多くのホテルでは「ベッドに犬を乗せてはいけない」「就寝時はケージの中」などの規約があります。自宅で飼い主さんと一緒に寝ている子にとって、この決まりは不満に感じてしまうことでしょう。
ベッドに乗せていい宿泊先を選ぶか、もしくは自宅でも時々はケージで寝る練習をしておけば、愛犬の負担を減らすことができます。反対に、いつも就寝時はケージなのに、車中泊では飼い主さんと一緒に寝るという場合、うれしい気持ちと違和感とでワンコが落ち着かなくなっても不思議ではありません。
特にケージを車内に置くことが難しい大型犬の場合、普段から時々一緒に寝るようにしておくのも良いと思います。
▲普段私と一緒に寝ている愛犬ですが、ケージでも就寝できるよう習慣づけています。
人も存分に楽しむことを忘れずに!
今回はワンコ目線での旅行について書いてみました。「人間が楽しんではいけないの?」と思われた方もいるかもしれませんが、もちろんそんなことはありません。
せっかくの旅行、その地にしかない温泉や博物館など、ペットNGの場所にだって行きたいときはありますよね。そんな時は先に愛犬のニーズ(運動や食事、一緒に過ごす時間など)を満たしてあげると、心おきなく楽しむことができます。それでも、一度の車内残留時間は最小限にしてあげたいものです。我が家では1、2時間を超えるときは途中で様子を見に行ったり、散歩に連れ出したりしています。
とは言え、愛犬の負担ばかり気にして旅行を楽しめないというのも考えもの。犬は柔軟な生き物ですから、どんなことでもその子のペースで無理なく慣らしていけば、飼い主さんと楽しみを共有することができます。
愛犬の性格や習慣、ご自身の旅のスタイルに不足していることがあれば見直してみて、よりいっそう楽しい旅をしてみませんか?
長年犬と旅をしてきたノウハウが誰かのお役に立てればうれしく思います。
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