「大和は国のまほろば(大和は国の中でもっとも素晴らしいところである)」と古事記の中で歌われたのは奈良県のこと。
奥深い自然と歴史に包まれたこの地には、有名な観光スポットだけではなく隠れた名所がたくさんあります。
その中から、奈良で生まれ育った我が夫が教えてくれた、愛犬とお散歩できるとっておきの桜スポットをご紹介します。
桜の名所はどこも大混雑。犬連れでも気兼ねなく撮影できる穴場を探そう!
春になったら愛犬と桜の写真を撮るという人は多いと思います。満開の桜の下、ピンク色に染まる世界で笑うワンコはこの上なく可愛らしいですよね。
我が家も例にもれず、毎年良い撮影スポットを探すために出かけますが、有名な場所はどこも混雑していて、犬、特に大型犬連れは気を遣います。
苦労して撮った写真には、必ずというほど誰かが写りこんでしまうし・・・。
そんな中、奈良盆地の東南から東北部までを通る日本最古の道「山の辺の道」には、お花見シーズンでも混雑しない穴場があるのです!
水面に揺れる桜が美しい、内山永久寺跡(うちやまえいきゅうじ)
まずご紹介するのは、山の辺の道沿いにある天理市杣之内町の内山永久寺跡の桜。
池の周りを取り囲むように植えられた桜が穏やかな水面に映り、周囲の木々から聞こえる春の鳥たちの歌声が風情を醸し出します(写真①、②)。
▲写真① 池に映りこむ桜が綺麗
▲写真② 満開の桜
かつて松尾芭蕉が「うち山や とざましらずの 花ざかり(内山永久寺の美しい花盛りのさまを、よその土地の人は知るよしもない)」と詠んだとおり、満開の時期であっても人影はまばらで、大型犬を連れて歩くのにも支障がありません。
私たちが行ったのも週末に見頃が重なったタイミングでしたが、何十枚も撮った写真にはほとんど人が写りこんでいませんでした。
地面まで垂れ下がった枝もあり、桜に囲まれた愛犬の写真を撮るのに絶好の場所です(写真③、④) 。
▲写真③ 少し人がいたのですが、映らないように撮影できる程度でした。
▲写真④ 水面まで垂れ下がる枝はワンコとの撮影に最適!
壮観!幾坂池の一本桜(いくさかいけのいっぽんざくら)
もう一カ所、我が家が大好きでもう10年近く毎年写真を撮りに行っているスポットがあります。
それは、同じく天理市にある幾坂池の土手に植えられた大木。
山の辺の道からは少し西に外れた、何の変哲もない場所にあります。
最初は通りがかりに偶然見つけて、その大きさと美しさに思わず車を停めて見に行ったのでした(写真⑤、⑥)。
▲写真⑤ドライブ中に突如として現れた大きな桜でした。
▲写真⑥ 近くで見ると、何本もの木が寄り添いあっているのが分かります。
この桜は特に観光名所にはなっておらず、名前すらもありませんが、知る人ぞ知る撮影スポットとなっているようです。
遠くからでも目を引きますが、間近で見ると壮観!
斜面なので、角度を変えれば雰囲気の異なる写真を撮ることができます(写真⑦、⑧)
▲写真⑦ 上からと下からで違った表情が楽しめます。
▲写真⑧ 上からと下からで違った表情が楽しめます。
奈良の桜と言えば吉野の千本桜を思い浮かべるかもしれませんが、春の吉野はとんでもなく混んでいて、駐車場からシャトルバスで移動するため、大型犬は連れて行くことができません。
今回ご紹介した二つのスポットなら、人混みが苦手なワンコや大きなワンコでものんびりお散歩をしながら春を満喫することができますよ。
天理市杣之内町の観光駐車場を利用するのが便利です。
次の春はぜひ奈良でお花見を楽しんでみてはいかがでしょうか。
長年犬と旅をしてきたノウハウが誰かのお役に立てればうれしく思います。
最新記事 by 希 (全て見る)
- わんちゃんと遊びに行くなら人が少ない早朝がねらいめ!愛犬と「朝活」してみませんか? - 2022年12月6日
- 愛犬と車山高原ハイキング!日本アルプス360度パノラマ大絶景の旅<長野県諏訪市・茅野市> - 2022年12月4日
- 愛犬と一緒に紅葉を楽しもう!標高1,542メートルの小高い丘「美し森(うつくしもり)」ハイキング<山梨県・北杜市> - 2022年11月6日
- 想像以上の満足感!森の散歩道やカフェ、キャンプ場・・・愛犬と1日楽しめる「信州大芝高原」<長野県上伊那郡南箕輪村> - 2022年11月4日
- 友好的すぎるのも考えもの!?本当の意味での「犬の社会化」とは。 - 2022年9月30日