今や本州から犬連れで北海道へ行く事は珍しくはありませんが、実は多頭飼いにとって本州と北海道間では移動が厳しくなっています。
例えば、太平洋フェリーは2018年秋から、仙台―苫小牧の区間で車内残留した場合、面会が出来なくなりました。約15時間の所要時間に加え待機している時間もあるので、車内残留が出来なくなったも同然です。
そこで、青森県と北海道をつなぐシルバーフェリーを利用する多頭飼いの家族が増えています。
我が家は今まで津軽海峡フェリーを利用していましたが、今回初めてシルバーフェリーを利用してみました。シルバーフェリーの乗船方法や注意点をご案内します。
シルバーフェリーとは?
シルバーフェリーの船路には、開通したばかりの宮古―室蘭と八戸―苫小牧があります。
宮古―室蘭
今現在、宮古―室蘭の「シルバークィーン」には、ペット同伴室やペットルームがありません。
都心からの宮古までのアクセスが悪いですが、平成32年に開通予定の三陸沿岸道路が開通すれば宮古からのオプションが増えるかもしれません。
八戸―苫小牧
八戸―苫小牧の船路には、「シルバープリンセス」「シルバーティアラ」「べにりあ」「シルバーエイト」があります。
「べにりあ」以外ならペット同伴やペットルームがあるで、出発時間で選ぶのがベスト。
深夜のうちに車移動して昼間はフェリーで休憩派、または、深夜にフェリー内で睡眠派と別れるようです。
我が家は寝ながらフェリー移動する事にしたので、八戸を22時に出発するシルバーエイトにしました。
シルバーフェリーのペット同伴室・ペットルーム・車内残留
愛犬とフェリーに乗船するには、「愛犬とペット同伴室で一緒に過ごす」「愛犬をペットルームに預ける」「愛犬を車内に残す」の3つの選択肢があります。
ペット同伴室は2部屋、ペットルームは8~10頭分しかありませんので、なるべく早く予約をすることをお勧めします。
予約は出港日の2カ月前から開始され、キャンセル料がかかりません。
他社は小動物なども大丈夫ですが、シルバーフェリーは「犬」と「猫」のみ同伴可能です。その他は車内残留になります。
ペット同伴室
ペット同伴室を利用出来る犬種やサイズについて、実は曖昧で、HPでは小型犬と記載されていますが、電話で問い合わせたところ、一人で持ち運べる大きさなら大丈夫だと言われました。理解があるよい対応で親切でした。
駐車場からお部屋まではエレベーターがあるので台車やカートで運ぶ事が可能です。ただし、カートの貸出は無いので持参する必要があります。
シルバーエイトの場合は、室内で無料Wi-fiが使え、出航したあとでもインターネットが使えました。テレビも見られますので、とても快適です。
ペットルーム
犬・猫のみペットルームの備え付けケージで待機させる事が出来ます。
ケージのサイズに入らないペットはペット同伴室か車内残留になります。
シルバーティアラのケージサイズでは10㎏以上のワンちゃんには狭く感じそうです。
ペットルームの鍵は飼い主さんにしか渡されません。事前予約が必要ですが、無料で利用できるのが嬉しいです。
シルバーエイトの場合は、一旦デッキの外に出てからペットルームへ入れます。
デッキには多くの人で賑わうので神経質なワンちゃんは心配かもしれません。
シルバープリンセスの場合は、船内なので大丈夫です。
車内残留
車内残留の最大のメリットは、他の犬・猫の臭いがするペットルームより安心できるという点です。
しかし、出発してからは面会が出来ません。約9時間の待機ですが、日頃からお留守番犬にとっては心配するほど過酷ではありません。
ただ、シルバーフェリーでは家畜を乗せたトラックが多く、私達の時は、牛・羊・馬など一緒に乗りました。
臭いや鳴き声がとても響くので車内残留の場合は愛犬にとって良い環境かを考える必要があります。
空調などは大丈夫ですが、なるべくトラックから放して欲しいと手続き時に確認することをお勧めします。
いよいよフェリーの旅!シルバーエイトの乗船方法は?
車の場合は、手続きを出航時間90分前まで済ませる必要があります。
シルバーフェリーはとても人気があり、この日はキャンセル待ちが十数組いたほど満員だったので、なるべく早く済ませる方が良いです。
乗船申込書を公式HPからダウンロードし、事前に必要事項を記入しておく手続きがスムーズです。
ペット同伴の書類もあるので、カウンターで記入します。記入が終わり、料金を支払えば、それぞれのカギが渡され手続き完了です。
手続きを済ませてたら愛犬達のトイレ出しです。
八戸にはドッグランがありませんので、駐車場から出て車を止め直してから排泄を済ませました。
出発予定時間の1時間ほど前から車はどんどん誘導されていきます。
我が家の場合は、取材も兼ねていたので許可を受けましたが、ここからは運転手だけとなり、同乗者は一般口から乗船になります。
ペットは駐車場側からの乗船になるので、ここで一旦同乗者はお別れです。どうしても無理そうなら受付の時に交渉してみましょう。
いよいよ乗船です!丁寧に誘導してくれるので心配はありません。
駐車し、車をきちんと固定してから愛犬を移動させます。
シルバーフェリーは混んでいるのか、まるでテトリス状態で車が停められていました。
幸いにも他にもペット連れの車が隣だったので、準備が出来るスペースを確保してくれていました。
また、船内の扉が狭いという事でしたので、下の写真奥側のアウトドア用カートでそれぞれの扉を通れるか実験してきました。
アウトドアカート(コールマン製)の幅は約53cmです。このカートで運べるなら53cm以内のケージや荷台なら問題なく愛犬を運べる事になります。
いざ移動してみると、大型トラックには締結ロープがしてあった為、カートをそのまま押す事が出来ませんでした。
これは大きなワンちゃんになると運転手一人では厳しいです。
大きいワンちゃんの場合はなるべく入口側にとリクエストすると良いかもしれません。
やはりペット同伴室やペットルームへの行くための扉が狭かったです。53cmでもギリギリの扉もありました。
このカートで全てクリアしましたが、ペットは手持ちが出来るキャリーやスリング、犬も一緒に持ち上げられるか、何か工夫するのも良いかもしれません。
船から降りる時は、誘導される前に車のエンジンをかけてしまう車もいるので、アナウンスされてから急いで車へ向かい愛犬を車に乗せましょう。
苫小牧に到着!苫小牧港には無料ドッグランも!
今現在、八戸には無いですが、苫小牧フェリーターミナル内にはドッグランがあります!
これには愛犬達も走り回って大喜びでした。
水道はありませんが、とてもありがたいペット専用ゴミ箱がありました。水道を使う場合はドッグラン右手側のトイレにあります。
フェリーを下りてから、苫小牧フェリーターミナル内の駐車場へ入り直す必要がありますが、 是非利用してみてください。
参考になりましたでしょうか?
我が家は、小型犬2頭と中型犬2頭との北海道旅行でした。
2頭はペット同伴室であとは車内残留にしました。
ペット同伴室組は快適そのものでしたが、車内残留組は体調不良にはならなかったものの、ストレスを感じていました。ただ、ペットルームを利用した場合でも同じ状況だったとも思います。
車内残留の場合は、乗船時間の短い津軽海峡フェリーが良いかもしれません。
それでは、Bon Voyage!
外遊びが大好きな我が家ならではの旅行ネタからインドア派愛犬家向けお役立ち情報を皆さんにお届けします。
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