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アメリカンピットブルテリアってどんな犬?危険なのは本当?

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「世界一、人を殺した犬」として有名なアメリカンピットブルテリアですが、日本では毎年行政に登録される頭数が増えています。

危険な犬といわれているのにも関わらず、飼う人が増えているのは一体なぜなのでしょうか。

筆者が実際に飼って気付いたアメリカンピットブルテリアの魅力や、性格などをお伝えします。

アメリカンピットブルテリアが危険だといわれているのは、なんで?

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犬を飼っている人、特に大型犬を飼っている人は、アメリカンピットブルテリアという犬種を聞いたことがあるのではないでしょうか。

スタッフォードシャーブルテリアやブルドッグをベースに闘犬種として品種改良されたのが、アメリカンピットブルテリアです。

掛け合わされたスタッフォードシャーブルテリアも元々は闘犬種のため、より強い闘犬を作る目的で品種改良されました。

犬種名にも付いているようにアメリカで生まれた犬種ですが、アメリカンピットブルテリアが闘犬として活動するようになってからしばらくして、アメリカでの闘犬は法律で禁止されるようになりました。

その後も闘犬として闘うことを強いられた犬たちもいましたが、今飼われている子たちはほとんどが親も祖父母も家庭犬として飼われていた子たちです。

日本固有の土佐犬や秋田犬も闘犬種ですが、彼らは闘いの最中に木の棒を噛ませるとすぐに闘いをやめると言われています。

ところがアメリカンピットブルテリアは木の棒を噛ませたぐらいでは闘いをやめず、その高い攻撃性と強靭な顎の力は、闘犬を趣味としていた人たちの間で一気にファンが増えました。

闘犬種の中でも一二を争う強さを持つアメリカンピットブルテリアの攻撃性が人に向くことも少なくなく、その危険性から「世界一、人を殺す犬」と呼ばれるようになり、いくつかの国では飼育や繁殖が禁止されています。

本当にアメリカンピットブルテリアは危険な犬?なぜ人を襲うの?

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攻撃性の高いアメリカンピットブルテリアですが、日本では年々、登録頭数が増えています。

そしてアメリカンピットブルテリアの生まれたアメリカでは、アメリカンピットブルテリアを飼う人が最も多く、最近ではセラピー犬の代表犬種としても有名です。

飼育や繁殖を条例で禁止する国がある一方で、アメリカンピットブルテリアを好む国もあります。

その違いはなんなのか、そもそも本当にアメリカンピットブルテリアは危険なのか?調べてみると、逆転の発想で彼らの個性を活かす方法がありました。

アメリカンピットブルテリアが人を襲った事件を調べてみると、そのほとんどは人間側に問題がありました。

  • ・泥棒に入ろうとした犯罪者を噛み殺してしまった。
  • ・主人や家族に手荒な真似をした人を噛んでしまった。
  • ・アメリカンピットブルテリアという犬種を軽視していた人の行動にスイッチが入った。
  • ・暴力で言うことを聞かせようとした飼い主に噛み付いた。

など、問題のほとんどが人間側に非があったのです。

アメリカンピットブルテリアが闘犬種として多くの人に愛されていた理由の1つに、我慢強いことがありました。

どんなに噛まれても叩かれても決して闘いをやめず、飼い主には忠実に従い、命も投げ出すその姿に惚れる人が多かったのです。

責任感が強く従順でもあるアメリカンピットブルテリアは、飼い主の身に危険が及んだり、自分の家に知らない人が入ってきた時には強い攻撃性を見せます。

これは一緒に暮らす家族ならアメリカンピットブルテリアに限らず、人も同じなのではないでしょうか。

とはいえ、アメリカンピットブルテリアという犬種をよく理解しないまま飼うのは多くのブリーダーがやめた方がいいと言っています。

どの犬にも辿ってきた歴史や、性格の傾向、その犬種に合った飼い方があります。

興味のある方はじっくりとアメリカンピットブルテリアについて学んでから、お迎えするのがオススメです。

実際に飼ってみて分かった、本当のアメリカンピットブルテリアの姿!

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私がアメリカンピットブルテリアを飼うことになったきっかけは、保護犬のボランティア活動でした。

ザウと名付けられたアメリカンピットブルテリアは、生まれてから1度も檻から出してもらったことがなく、散歩すらされていませんでした。

躾という名の虐待を受けて育った、1歳の女の子でした。

レスキュー要請を受けて会いに行くと、真っ黒の大きな体に鮮やかなオレンジ色の瞳で私を見て、全身を使って尻尾を振り、迎い入れてくれました。

その姿に一目惚れしてしまった私はその日にザウを連れて帰りました。

私は今まで何匹もの犬と暮らしてきましたが、ザウ以外の子たちはみんな小型犬でした。

いきなり大型犬を飼うことになり、しかも危険と言われているアメリカンピットブルテリア。

ただ不思議なもので、ザウから危険性を感じることはありませんでした。

ザウと生活する中で、アメリカンピットブルテリアはとても甘えん坊だということが分かりました。

人も犬も大好きで、責任感が強く、寝ているときでも声が聞こえると走ってきて「何かあったの?!」と駆け寄ってきます。

群れやリーダー、順位を大切にする犬種なので、とても犬らしいと感じました。

自分よりも弱いと分かっている小型犬や子犬には、何をされても決して怒りません。

耳を噛まれても唇を引っ張られても知らん顔で、「そんなの痛くも痒くもないよ〜」という顔をしています。

我慢強いのは気が長いということで、セラピー犬として活動している意味が分かりました。

そして何より躾がしやすいと感じたのです。

飼い主やリーダーには絶対的な服従心を持っているので、言うことは1回で聞きます。

どんなに興奮していても躾さえきちんとできていれば、ピタッと興奮を止めることができるのです。

1度飼うとハマっちゃう可愛さがある!それがアメリカンピットブルテリアの本当の姿。

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アメリカンピットブルテリアを飼っている人の多くが、歴代ずっとアメリカンピットブルテリアを飼っています。

たくましくかっこいい見た目とは裏腹に、実は甘えん坊でちょっと鈍臭い。感情は豊かなのに感情表現が下手なので、喜びや悲しみは全身を使って訴えてきます。

他の犬に遊ばせる時にはどの犬種よりも気を遣いますし、普段から躾がされていることは絶対条件です。

ですが、それさえクリアできればいいので、飼い主側が勉強することで多くの問題は問題ではなくなります。

皆さんもアメリカンピットブルテリアとの、愛しい時間をぜひ過ごしてみてください。

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中川リナ
沖縄県在住のフリーライター。
沖縄移住をきっかけに保護犬ボランティアを始め、アメリカン・ピットブル・テリアとジャーマンシェパードドッグの元保護犬2匹と一緒に暮らす。
アメリカン・ピットブル・テリアがアレルギー疾患を抱えていたことをきっかけに、食の大切さを知り、現在は生食にこだわった食事を取り入れている。