保護犬を家族にむかえて～フレンチブルドッグの特徴や魅力について～

時に、”ぶさかわ”などと称されてしまうフレンチブルドッグ。

ひどい時には子供に”顔が怖い”などと言われてしまったりもします。

でもフレンチブルには他のわんことはちょっぴり違う魅力がいっぱい！

私は今までに保護犬のフレンチブルドッグ2頭「羽菜（はな）・茉菜（まな）」を家族に迎えています。その子たちとの暮らしを通して、フレンチブルドッグの魅力をみなさんにお伝えしたいと思います！

子供の頃にはわからなかったブルドッグのかわいさ

小学生の頃、ちょっぴり怖い風貌の同級生のお母さんがいました。

口さがない私たちはこっそりそのお母さんのことを

“ブルドッグみたい～”

なんて言っていました。

本当にごめんなさい！！

今の私がもしこんなことを言っている小学生を見たら、ふたつの点でその子に注意してしまいそうです。

まず、同級生のお母さんのことをそんな風に言ってはダメだよ！

そして、ブルドッグってものすごくかわいいのにわかってないんじゃない？

って。

一昔前まではブルドッグと言えばイングリッシュブルドッグのことを指していたと思います。私はフレンチブルドッグに負けず劣らず、イングリッシュブルドッグも大好きです！そして鼻ぺちゃ仲間のパグ、ペキニーズも大好き！

ただやはり子供の頃にはその可愛さがわからず、前述のような失礼な発言をしていました。

イングリッシュもフレンチもペチャっとつぶれたような低い鼻にしわのよった口元と垂れ下がるほっぺ、他のわんこに比べてふくよかな身体つき…

コリーのようなすっと通った鼻筋も、柴犬のようなもこもこの毛並みも、トイプードルのようなぬいぐるみ感もないけれど、その愛嬌たっぷりの顔に現れる表情は人間と見まごうばかりに喜怒哀楽が出過ぎて、今にもしゃべりだすのではないかとまで思うほど。

うちの子、茉菜（まな）はおやつをなかなかあげなかったりすると頭に角が生えて、何ともこわい顔になってしまいます。

さらに、私たちフレンチブルオーナーの間でよく話しているのは、中にちっちゃなおじさんが入っているに違いないというほどの人間臭いしぐさや姿。

背中を背もたれに預けてお腹をボリボリと掻いたり、二日酔いのおじさんのような寝顔で高いびきをかいて寝ていたり、かわいい女子に会った時にはデレデレになってしまったり～(笑)

その表情を見ているだけで飽きることのない、何とも言えない味のあるフレンチブルドッグ。

フレンチブルドッグは好奇心旺盛で頭が良いですが、一方で頑固な面がある子も多いようです。

それだけにオーナーがその時々で異なる対応をしたりすると愛犬から信用が得られず、言うことをきかないようになってしまいます。

家族全員が同じように、「これをしたらきちんと叱る！（ただし体罰は厳禁です。）」「これができたら十分にほめてあげる！」と言う基準を共有して実践できれば、きっと自慢の家族になってくれます。

一度ハマるとなかなか抜け出すことのできない魅力がいっぱいなのです。

ここ数年、フレンチブルドッグはブームになってテレビや雑誌などでも見かけることが多くなりました。

フレンチブルフリークの私としては嬉しい半面、心配になることもあります。
と言うのは、フレンチブルドッグは身体的な面でもいろんな弱点を抱えていることが多い犬種だからです。

ここ200年ほどの間に、パグやテリアと交配させてイングリッシュブルドッグを作り出し、小型化させたのがフレンチブルドッグです。

人間の都合で無理に作り出された犬種にはどれも何がしかの先天的な弱点を持っていることが多いものです。

フレンチブルドッグの場合は、脊椎の変形やそれによるヘルニアの発症、皮膚や呼吸器系の疾患、アレルギーなども多く、鼻が低いため、目を傷つけやすいといった点です。

気道が狭いので体温調節が苦手で暑さに弱く、その上シングルコートなので寒さにも弱い子が多いため、お留守番させる時にもエアコンが必須です。

決して安易に飼うことのできる犬種ではないのです。

なのにペットショップによっては店員さんが知識不足なのか、売りたい気持ちが強すぎるのか、“フレンチブルドッグは賢くて飼いやすい犬ですよ～”とだけ言っていることがあります。
そして病気になったからと飼育放棄をする飼い主さんも現実にいます。

家族に迎える前にその犬種の特徴や一緒に暮らす際の注意点などを確認してからワンちゃんとの暮らしをスタートさせてもらえたら、こんなに悲しいことは起こらないのではないかと思います。

フレンチブルドッグを家族に迎えてみたいと思っている方には、ぜひこういった飼うのが大変な面も含めてじっくり考えていただけたら嬉しいです！

志野菜緒子

犬バカ、親バカ上等のフレンチブル中毒です。
日々、愛ブヒ茉菜に癒されて過ごしています。
わんこの素晴らしさ、そして保護犬という存在について
お伝えしていきたいと思っています。