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犬の静電気が毛玉やアレルギーの原因に?発生原因や愛犬への主な影響、対策をご紹介!

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乾燥が気になる季節は人のみならず、愛犬を触ろうとした瞬間にも“バチッ!”という静電気を経験したことがある飼い主さんは多いと思います。

静電気は起こるだけで痛みなどが体に伝わるため、不快感や躊躇い、恐怖などにも繋がってしまいます。でもそれは、実は犬も同様です。

今回は、対策しないと毛玉やアレルギーの原因になると言われる犬の静電気について、発生の原因やその影響、対策などをご紹介します。

静電気が起こる時のメカニズム

静電気が起こるメカニズムは、体に帯電(電気を持つこと)した電気が、物を触ったことで起こる放電(電気を失うこと)で、電流が流れ痛みを感じる現象の一つのことを指します。

私たち人や犬の体には、微量な電流が常に流れています。

それは、体だけではなく物に対しても同じで、通常ならプラスの電気とマイナスの電気は同じ数だけあるためバランスが保たれ、バチッ!という静電気が起こることはありません。

しかし、こうしたバランスの保たれた状態が、ある一定の気温・湿度の影響や普段の生活でどちらか一方に偏ってしまった時には、このバランスは簡単に崩れてしまいます。

以下の画像は、静電気の発生する仕組みを表した図表、また、プラスとマイナスどちらに帯電しやすい素材なのかを表した図表です。

▽『静電気が発生する主な仕組み』

▽『プラスかマイナスに帯電しやすい素材列表』

これらは、摩擦が起きることでどちらに帯電されやすいかを分かりやすく表してくれていますが、その中でも髪の毛と毛皮などについてはプラス(+)に電気が帯電されやすい傾向にあります。

しかし、この状態のまま帯電量がプラスに傾けば、おのずと電気のバランスが崩れ、マイナス(-)を触った際には、静電気が起こってしまうという現象が起こります。

また、このような摩擦だけではなく起こる静電気には、一般的に気温や湿度が関係する乾燥によって起こることでも発生するため、知らぬ間に愛犬・飼い主さん双方の体が電気を帯びていると、突然“バチッ!”といった静電気が発生してしまうことがあります。

犬は基本的に豊富な被毛で全身が覆われているため、静電気が発生しやすく、帯電しやすい体質だと言われています。

特に長毛犬種は短毛犬種に比べてその傾向が強いため、冬の静電気対策をする際にはご自身のみならず、愛犬に対する静電気対策にも意識を向けるよう心掛けましょう。

犬の静電気が及ぼす影響とは?

人でも“バチッ!”と起こると痛みが走って物に触ることに躊躇ったり、恐怖を感じたりしてしまう静電気は、犬にとってはどのような影響があるのでしょうか?

以下で、その主な影響を確認していきましょう。

皮膚疾患やアレルギー疾患の原因となる

愛犬の体に静電気が起こってしまうと、ほこりやダニ、花粉といったハウスダストが引き寄せられやすくなってしまいます。

皮膚や被毛に付着したアレルゲン物質は、そのまま放置してしまうと、皮膚疾患やアレルギー疾患の原因となってしまう場合があります。冬は特に乾燥しやすい季節のため、ただでさえ皮膚疾患に注意しておきたいものですが、愛犬が静電気の起きやすい帯電体質であったり、長毛犬種であったり、また、皮膚疾患を患いやすかったりした場合には、十分なケアを心掛けることが大切です。

被毛に毛玉が出来やすくなる

静電気によって毛が逆立ってしまったりすると、その逆立った被毛同士が絡み合ってしまうことがあります。

長毛犬種の場合、特段静電気が起きない通常の状態でも必要なケアを怠れば毛玉は出来てしまいやすいものですが、静電気が起こりやすい状態で出来てしまう毛玉の場合には、出来やすい状態に加え、ほこりや花粉などが付着しやすいことも関係してきてしまいます。

この状態のままブラッシングなどを行えば、当然ながら被毛がブラシや櫛に引っかかって愛犬に痛みを与えてしまうため、いつも以上のケア・配慮を心掛けることが重要です。

痛みのせいでストレスになる

静電気は、人でもその痛みに鈍感な場合と敏感な場合があるものですよね。

犬の場合も同様で、仮に静電気が起こっても大して反応を見せない犬もいれば、こちらが慌ててしまう程ビックリした反応を見せる犬もいます。

ただ、このうち後者のような何かと反応しやすいワンコが愛犬だった場合には、静電気による痛みによって、ストレスを抱えてしまうかもしれません。

飼い主さんは静電気によって起きた痛みと分かるものでも、愛犬にとっては、突然何が起こったか分からない痛みとして感じるため、そうした愛犬の場合には、たかが静電気といった感覚で甘く見ないよう注意しましょう。

飼い主さんに触れられることを警戒する

愛犬とのスキンシップを取ろうとした瞬間に“バチッ!”と静電気が起こってしまうと、次回愛犬を触ろうと近付いた際に警戒される恐れがあります。

上記で、人の髪の毛と毛皮などは、共にプラス(+)に帯電しやすいとお伝えしましたが、人の皮膚ではその帯電のしやすさは、ちょうど中間に位置しています。放電は、通常対極にあればあるほど静電気を起こしやすいため、ご自身に『静電気体質』や『帯電体質』という自覚がある場合、乾燥が厳しい時などに不用意に愛犬へ触れると、静電気が起こってしまう可能性があります。

ご自身が静電気を起こしやすい体質の場合には、ある程度事前にケアを行った上で、愛犬に触れるよう心掛けることが大切です。

犬の静電気を発生させない対策

犬の静電気を発生させないためには、いくつか方法があります。

不可抗力とはいえ、愛犬をビックリさせたり、痛い思いをさせたりしないためにも、以下でそれぞれその方法を確認していきましょう。

室内の湿度を高くする

冬はホットカーペットや暖房器具、エアコンといった乾燥しやすくなる家電を頻繁に使うようになりますよね。

その結果、静電気も起きやすくなってしまうのですが、それを防ぐためには室内の湿度を高くすることが効果的です。加湿器や加湿器付きの空気清浄機などを使用して室内の湿度を上げれば、静電気発生の防止に繋がるだけではなく、暖房の利きの良さや愛犬の皮膚・被毛の乾燥などを防ぐことが可能です。

一般的に犬が冬に快適に過ごせる温度や湿度というのは、大体20℃~25℃程度、40%~60%と言われています。

乾燥が気になりだす秋から冬の時期については、こうした最適温度と最適湿度に気を付けながら、静電気対策も一緒に心掛けると良いでしょう。

犬のシャンプー後にリンスや保湿をする

ご自宅で愛犬のシャンプーをされている飼い主さんの場合、リンスや保湿をし忘れないように気を付けましょう。

人の毛髪もそうですが、犬の被毛もシャンプーとリンスを行ってあげる行為は、被毛の質や水分量の維持に役立って、また、お風呂から上がった後の保湿も、静電気発生防止に役立ちます。

静電気防止スプレーを使用する

愛犬のブラッシングをする際、冬場は特に静電気防止スプレーをした上でブラッシングすると静電気発生抑制に繋がります。

乾燥時期の被毛は、ただでさえ皮膚疾患を招きやすいため、こまめなブラッシングが欠かせませんが、普通にブラッシングを行うだけでは、皮膚とブラシとの間で摩擦が生じ、かえって静電気を発生させてしまう恐れがあります。

そのため、それを防止するためにも静電気防止スプレーを使用した上でブラッシングするよう心掛けると良いでしょう。

仮にそのようなスプレーがなかったとしても、通常の霧吹きの水で少し愛犬の被毛を湿らせたり、濡れタオルで拭いたりしてからブラッシングをしてあげても似たような効果が期待できますので、ぜひ実践してみてください。

ハンドクリームを塗る

これは飼い主さん側になりますが、愛犬に静電気を発生させないために飼い主さんご自身がハンドクリームを塗ることは非常に有効な方法です。

ハンドクリームは、その名の通り手の保湿を目的として作られているため、しっかりと保湿をすることで静電気発生の抑制に繋がります。

ただ、ハンドクリームを使用することで愛犬が舐めないか心配になってしまう場合には、愛犬に触る前に壁や木、紙といった素材に触れてから愛犬に触れると、静電気が発生しづらくなります。

「ハンドクリームが近くにない!けど今すぐ愛犬に触りたい!」と感じた際には、試してみてください。

まとめ

冬に良く起こる静電気は犬にも良く起こります。

特に長毛犬種で寒さに比較的弱い小型犬種の場合、静電気の起きやすい洋服を着ていると突然“バチッ!”と起こる可能性があります。

人にとっての静電気自体はそれほどではないにせよ、犬にとっての静電気は未知の痛みだと思うので、気になる方は是非とも対策を心掛けてあげましょう。

<参考サイト>

静電気注意報 毛玉ができやすくなる季節です|シリウス動物病院
>https://vetstar.co.jp/blog/

帯電防止剤入門 (ペレスタット、ペレクトロン)|三洋化成工業株式会社 樹脂・機能化学品紹介サイト
>https://solutions.sanyo-chemical.co.jp/technology/2022/02/102491/

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yukako

yukako

幼少期の頃より柴犬やシェットランド・シープドッグと生活を共にし、現在は3代目となる柴犬と暮らしております。
また、生前疾患の多かったシェットランド・シープドッグをキッカケに取得した愛玩動物飼養管理士などの様々な資格の知識を生かし、皆様に役立つような記事を提供、執筆出来ればと思っております。
何卒、よろしくお願い致します。
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