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覚えておきたい!家庭でもできる7つの愛犬健康チェック【動物看護師が解説】

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愛犬にはずっと元気でいてほしいもの。そのために健康チェックはかかせませんね。今回はスキンシップと一緒にできる7つの健康チェック方法をお伝えします。

「全部はできないよ~」という方はまずは「基本の健康チェック4つ」からチャレンジしましょう!チェック以前に触れないんです・・・という方にも役立つ情報がありますよ!

まずは基本の健康チェックを4つマスターしよう!

①体(皮膚)の状態をチェック

<動物看護師からのアドバイス>

撫でるように触っているだけでは毛に隠れているイボやしこりを見逃してしまいがちです。毛を逆立てるように触って地肌の色もチェックしましょう!

<チェックポイント一覧> 

□急にお腹が膨らんできた(※胃捻転や子宮蓄膿症の可能性)

□しこりがある(腫瘍の可能性)

□乳腺が腫れている・出血している(※乳腺炎の可能性)

□頻繁に体をかく・なめる(皮膚病の可能性)

□皮膚の色が赤い(皮膚炎の可能性)

□湿疹がある(皮膚炎の可能性)

□フケが多い(皮膚病や代謝異常の可能性)

□皮膚や毛がベトベトする(皮膚病や代謝異常の可能性)

□ノミ・ダニがいる(黒ゴマのような物があったらノミの糞の可能性も)

□新しくホクロができた(※盛り上がっていたり大きくなってきたら腫瘍の可能性)

※はすぐ動物病院へ

➁耳の状態をチェック

<動物看護師からのアドバイス>

耳毛が多いわんちゃんはパッとみただけではわからないので、毛をめくって臭いや見た目をしっかりと確認することが大切です。

<チェックポイント一覧>

□悪臭がする(※外耳炎の可能性)

□耳を気にする・かゆがる(※外耳炎・内耳炎の可能性)

□耳に傷がある・出血している(※耳が炎症・かゆがってひっかいた可能性)

□頭をふる(※外耳炎・耳ダニの可能性)

□耳に赤みがある・腫れている(※外耳炎の可能性)

□耳垢の色がこげ茶・濃い黄色・黒い(※外耳炎・内耳炎の可能性)

□耳垢の質感がベトベト・ネットリしている(※外耳炎・内耳炎の可能性)

□耳が聞こえていない(※内耳炎・外耳炎・鼓膜に異常の可能性)

※はすぐ動物病院へ

<オススメ記事>

★耳チェックのついでに「耳掃除や耳に触るコツ」の情報もいかがですか?

> 9割の獣医師がNG!やってはいけない犬の耳掃除

➂口の状態をチェック

<動物看護師からのアドバイス>

歯のチェックのときにぜひ確認してほしいのが奥歯。多くの方が見落としがちな場所なので知らないうちに病気が進行していくことも。前歯や犬歯だけでなく奥歯もしっかりチェックしましょうね。

<チェックポイント一覧>

□臭いがある(内臓の病気で臭いがすることも)

□歯ぐきにしこりやふくらみがある(腫瘍の可能性)

□歯ぐきの色が変わった(※白や黒く変色している場合は酸欠や熱中症など)

□歯石がついている(※歯周病)

□歯が欠けている(※歯の神経がでていると痛みが激しいのですぐ病院へ)

□灰色がかっている歯がある(歯の神経が死ぬと灰色になります)

□出血がある(※歯周病が悪化している・口に炎症が起きている)

□よだれを頻繁に出す(※胃捻転の可能性)

□目が腫れてきた(※口の炎症が原因で目が腫れている可能性も)

※はすぐ動物病院へ

<オススメ記事>

★そもそも口を触らせてくれないんです・・・という方はこちら

>【動物看護師が解説】愛犬の歯みがきが苦手なあなたへ!上手にできる3つのステップ

★歯が汚れていると「心不全」や「肝障害」になるかも・・・

>【動物看護師が解説】愛犬のために知っておきたい!軽く見てはいけない犬の歯周病

★え・・・わんちゃんも虫歯になるの!?

>【動物看護師が解説】わんちゃんは虫歯にならないの?

④目の状態をチェック

<動物看護師からのアドバイス>

愛犬の生活の質に大きくかかわるのが視力。眼球が傷ついていないか等の見た目だけでなく物にぶつからないか、目をよくこすっていないかなど行動を見ておくことも大切です。

<チェックポイント一覧>

□目が赤い(※角膜炎・結膜炎・異物が入っている可能性)

□目を頻繁にこする・気にする(※角膜炎・結膜炎・異物が入っている可能性)

□涙が頻繁に出る(涙やけ・目に傷・涙管異常の可能性)

□涙やけができている(目に傷・涙管異常の可能性)

□目ヤニが頻繁に出る・量が多い(※角膜炎・結膜炎・異物が入っている可能性)

□目に異物がある

□目に白いにごりがある(白内障の可能性)

□物にぶつかったり段差を踏みはずす(※緑内障・白内障の可能性)

※はすぐ動物病院へ

<オススメ記事>

★愛犬の涙やけに悩んでいる方は一読の価値あり

>愛犬の涙やけの原因がドッグフードにあるってホント!?【動物看護師が解説】 

これができたらプロ顔負け!重要な健康チェック3つ

これからご紹介する健康チェックは動物病院でも特に大事にしている項目です。チェックしてますよと言うと「この人・・・できる!」と獣医師さんから褒められるかも!

①体温を測ろう

■わんちゃんの平熱知ってますか?

愛犬の平熱がどれくらいなのかを知っておくと、いち早く異変に気付いてあげることができます。わんちゃんの平熱はおおよそ37.5度~39.3度ほど。あくまで平均値なので定期的に測って愛犬の体温を把握しましょう。人でも低めの体温の人、高めの体温の人がいますからね。

■どうやって測るの?

耳で測る犬用の体温計と肛門で測る犬用の体温計があります。初めて体温を測る、毎日測りたいという方は耳で測る体温計をオススメします。

肛門で測る場合は、しっぽと体温計を一緒に持って腸を傷つけないようにしましょう。人用の体温計を使うこともできますが、わんちゃん用の体温計は先端が柔らかく傷つけにくい設計になっているので、できれば犬用を使いましょう。

■体温からわかること

わんちゃんの体の中で何が起きているのかを探る重要な手がかりになります。感染症や炎症、熱中症が起きていると熱が高くなります。すぐに動物病院に行きましょう。

②脈を測ろう

■わんちゃんの脈はどこで測るでしょう?

「わんちゃんの脈を測ってください」というと、どの部分を触りますか?正解は「わんちゃんの後ろ足の内股の付け根」です。触ってみるとドクドクと脈を感じますね。(四つ足で立たせるとより測りやすい)

正常な脈拍は「1分間に60回~180回」です。ただ、1分間もずっと測るのは大変なので15秒測って出た回数を4倍してください。

■脈からわかること

脈が一定ではなく急にバラバラになるということがあります。不整脈じゃないかと心配になるかもしれませんが、健康なわんちゃんでもよくみられます。大切なのは愛犬の脈の平均がどれくらいなのか知っておくことです。

大きく正常値から外れることが多い場合は、心臓やホルモン分泌に異常がある可能性があるので動物病院に行きましょう。

③呼吸数を測ろう

■飼い主さんしか知らない大切な情報

呼吸数はリラックスしている状態で測ります。しかし動物病院では興奮していることが多いので測るのがなかなか難しい・・・。そのためお家で測れる呼吸数は大切な情報源です。

理想は寝ているときやボーっとくつろいでいるとき。スーハーという呼吸音を1セットとして数えます。正常値は1分間に15回~20回ほどですが、30回を超えると異常のサイン、40回を超えると危険信号です。すぐに動物病院に行きましょう。

■呼吸数からわかること

心臓が悪くなると呼吸数があがります。興奮や激しい運動をしていないのにお座りの状態で激しく呼吸をしていたらすぐに呼吸数を数えましょう。

大事なことをおさらい

■愛犬の普段の状態を知っておくといち早く異変に気づける

■スキンシップついでに健康チェックしよう

■まずは体(皮膚)・口・耳・目のチェックをマスター

■毛に埋もれている異変も探そう

■慣れてきたら内面の健康チェック(熱・脈拍・呼吸数)にチャレンジ

■愛犬の平常値を知ろう

<参考文献>
イラストでみる犬の病気
編集 小野 憲一郎 今井 壯一 多川 政弘 安川 明男 後藤 直彰

動物看護のための小動物臨床検査 動物看護学全書7
著者:笠原 和彦 監修/日本小動物獣医師会 動物看護師委員会

<画像元>
無料写真素材 写真AC

Pixabay

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伊藤さん

伊藤さん

・倉敷芸術科学大学 生命動物科学科卒業
・(元)認定動物看護師
・一般社団法人日本小動物獣医師会 動物診療助手

やんちゃなミックス犬とおっとりトイプードルと暮らす。

大学在学中に「病気になる前の予防が一番大事」と気づき、
ペットフードやペットサプリメントの会社に就職。
「食」に関するさまざまな知識を身につける。

愛犬を亡くしたときに
「もっと色んな情報を知っておけば」と感じた後悔を
「他の飼い主さんにはさせたくない」との思いから、
ライター活動を開始。

「勉強になった・信頼・わかりやすい」を目標に情報を発信しています。
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